• TSRデータインサイト

破産のケフィアグループ、3万人を超える配当手続きは来年4月以降に

 新型コロナ感染防止で来場を控えるよう要請されていた(株)ケフィア事業振興会(TSR企業コード: 298080745、千代田区、元代表:鏑木秀彌氏)とグループ会社など31者(個人含む)の「第3回債権者集会」が9月16日、都内で開催された。
このうち13者の破産事件では、3万人を超える債権者(被害者)への配当が見込まれている。来年4月以降に配当手続き入りになりそうだ。ただ、認められた債権額1,572億円に対し、配当原資となる破産財団の資産は8月末時点で18億7,455万円にとどまる。税還付を受けても配当率は数パーセントとみられている。
ケフィア事業振興会とグループ会社は、半年で10%の利子支払いをうたい文句に干し柿など食品の「オーナー制度」を展開していた。しかし、自転車操業から支払いが遅延。2018年9月に東京地裁から破産開始決定を受け、今年2月に元代表ら9名が出資法違反の容疑で警視庁に逮捕されていた。

配当率は数パーセントにとどまる見通し

 第3回債権者集会について、破産管財人などは、事前に「新型コロナウイルス感染拡大の予防及び感染防止の観点から、できる限り御来場をお控えいただきたくお願い致します」と呼びかけていた。第2回集会では約500人が集まったが、第3回は約100人にとどまった。感染防止対策として入口で検温やアルコール消毒が実施された。
破産管財人が資産換価や債権調査を説明。また、最大約19億円の消費税等の更生請求を国税不服審判所長に対して行っているが、結論は出ていないことも明らかにした。
注目の配当について、破産管財人は「早期に配当を実施したい。裁判や査定申立てがあり債権額を確定できていないが、和解などを協議し、次の集会(来年4月28日)後に配当手続きに着手できる可能性がある」と、初めて配当時期を明らかにした。
また、破産管財人は「手数料などを騙し取ろうとする被害も聞いている。登録料などを管財人が請求することは100%ないので気を付けて欲しい」と2次被害の防止を呼び掛けた。
◇    ◇    ◇
集会に出席した60代の女性は、「配当が数パーセントと聞いて残念だ」と険しい顔でコメントした。ケフィア事業振興会やジャパンライフなどの「オーナー商法」で急成長していた企業の破たん事件が相次ぎ、預託法改正が議論されている。
ケフィアグループの債権者は、わずかな配当しか見込まれず、被害回復にはほど遠い。破産手続きは当分続く見通しだ。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「リファラル採用」 企業の半数に広がる 定着率はリファラルが新卒、転職エージェントを上回る

東京商工リサーチは、採用に関する企業向けアンケート調査を実施した。人手不足やAI・DXの普及で転職市場の活況が続き、近年はリファラルやアルムナイ採用も広がっている。特に、リファラル採用は、転職エージェントの紹介より従業員の定着率が高いと考える企業が多いことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

大手ホテル好調 客室単価と稼働率が同時上昇 客室単価はコロナ禍の2倍超、稼働率は83.3%

インバウンド需要と国内旅行の復活で、大手ホテルの客室単価と稼働率が、コロナ禍以降で最高を更新した。 ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年度の客室単価は、1万7,818円(前年度比8.6%増)で前年度より1,424円上昇した。稼働率は83.3%(前年度82.3%)で、高水準を維持した。

3

  • TSRデータインサイト

経営責任を取る事業再生、ジュピターコーヒーは黒字化へ ~ ネクスト・キャピタル・パートナーズ 単独インタビュー ~

2025年度の企業倒産は1万505件(前年度比3.5%増)で、2年続けて1万件を超えた。 こうしたなか、20年を超すファンド運営で事業再生を数多く手掛けてきたのがネクスト・キャピタル・パートナーズ(株)だ。浅野晃司・取締役執行役員に特色や取り組みを聞いた。

4

  • TSRデータインサイト

企業の7.8%で退職金「増額・導入」  「減額・廃止」企業は月給などへ、資産形成は自己責任

これまで「年功序列」や「終身雇用」が前提の日本の会社では、長く勤め上げてまとまった退職金を受け取ることが一般的だった。だが、東京商工リサーチ(TSR)のアンケート調査で、2023年以降の退職金制度は「増額・導入」が7.8%に対し、「減額・廃止」は1.9%だった。

5

  • TSRデータインサイト

サッカーW杯 日本代表を支える40社 売上1兆円以上8社 設立10年未満も

2026年6月11日、米国・カナダ・メキシコの3カ国共催で、史上最大規模のFIFAワールドカップが開幕する。5月15日、日本代表メンバー26名も発表され、関心が集まるなか、スポンサーシップやパートナーシップなど、サッカー日本代表・日本サッカー協会を支援する企業40社を調査した。

TOPへ