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DM発送のstyle、債権者向け説明会で「私的整理」を表明

 ダイレクトメール(DM)発送代行などを手掛ける(株)style(TSR企業コード:300033796、板橋区、布施智祐社長)は6月14日、都内で債権者向けの説明会を開催した。styleは5月以降、主力事業を事実上ストップし、債務不履行を起こしていた。
 説明会には債権者約100名が出席。 styleの代理人に就任した阿部能章弁護士(阿部能章法律事務所)と布施社長が、現況と今後の方針を説明。詐欺被害に遭い回収難から資金が枯渇したほか、コンサルティング業者主導で決算を粉飾していたことを明らかにした。質疑応答では金融機関や債権者から、粉飾決算への糾弾や再建の実現性を疑問視する声が相次いだ。

法的整理の予納金捻出できず

 今後は、阿部弁護士のもとでの債務整理の意向を示した。ただ、破産や民事再生による法的整理ではなく、私的整理を前提にする。法的整理の予納金を捻出できないためで、主力事業は停止し、今後予定している新規事業の収益を返済原資に充てる方針だ。
 現状の負債額は金融債務(22行)が約30億円、リース(10社)約1億円、一般債権(100社)約16億円で、合計47億円にのぼる。
 styleは販促プロモーションからダイレクトメールの封入、発送まで手掛けるメーリング業者。印刷会社や広告代理店などを対象に業績を拡大。メーリングセンターやデータセンターを積極的に開設し、2018年7月期は過去最高の売上高91億9003万円をあげたと公表していた。

詐欺被害と粉飾決算

 会社側の説明によると、郵便発送代行に絡む詐欺被害に遭ったことで、今年1月から急激に経営が悪化した。ある企業から郵便料金の割引の便宜を受けられると持ちかけられ、5年にわたって総額約15億円を預託したが、当初の説明と異なることが発覚。預託金を、詐取され回収が困難となったという。
 一方で、styleは経理や決算業務をコンサル業者にアウトソーシングしていたが、コンサル業者の主導で粉飾決算を続けてきたことも明らかにした。そのコンサル業者から融資(残高3億円)も受けていたが、今年5月以降、コンサル業者と繋がりのあるA社が当社の債権者を語って、取引先に債権譲渡通知を発送しトラブルとなり、最終的に資金繰りが行き詰まったという。

 styleは以前、親密企業との不正取引疑惑が取りざたされ、月刊誌に記事化された経緯がある。質疑応答で「記事の内容は実際のところどうなのか?」との問いに、「記事によって当社に対する見方が変わったのは感じたが、書かれた内容の事実関係は把握していない」(布施社長)と記事内容には触れなかった。
 今後は新規事業として共振型発電機の販売とポイント買取・売却事業に取り組むという。だが、社長や代理人弁護士ですら現状の正確な決算内容を把握できていない異常な状況で、前途は多難だ。杜撰な経営と見通しの立たない先行きだけが明らかになり、債権者の間には怒りを通り越し、あきれやあきらめの雰囲気が渦巻いている。


(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2019年6月18日号掲載予定「Weekly Topics」を再編集)

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