• TSRデータインサイト

RIZAP、グループ企業「減量」で損失計上

 2月14日、RIZAPグループ(株)(TSR企業コード:295695790、札証アンビシャス)は2019年3月期第3四半期(4-12月)の決算説明会を開いた。説明会には瀬戸健・代表取締役社長、松本晃・取締役が出席した。
19年3月期第3四半期(累計)は11月から着手している構造改革により、営業利益は▲57億9,900万円(前年同期80億8,200万円の黒字)、四半期利益は▲81億2,600万円(同52億100万円の黒字)と大幅な赤字を計上した。グループ会社の「減量」による構造改革について、瀬戸社長は「今期中に損失を確定させる」と強い意欲を見せた。

本業は「好調」をアピール

美容やヘルスケアを中心としたRIZAP関連事業の好調に加え、新規連結が寄与して第3四半期の累計売上高(連結)は1,724億400万円(前年同期比73.9%増)と、7期連続の増収となった。利益は「グループ企業の経営再建の早期完遂」、「事業の選択と集中」、「新規M&Aの原則凍結」を柱とする構造改革を進め、大幅な赤字を計上した。
 具体的な構造改革として、2018年12月に連結子会社のSDエンターテイメント(株)(TSR企業コード:010040854、JASDAQ)のエンターテイメント事業を北海道SOキャピタル(株)(TSR企業コード:034082999)に売却。今年1月には(株)ジャパンゲートウェイ(TSR企業コード:296432849)を(株)萬楽庵(TSR企業コード:402883560)に譲渡した。これに伴い、第4四半期は7億7,000万円の売却損を計上する。

グループ企業・事業の再編、加速へ

第4四半期は、グループ企業・事業の再編を集中的に実施し、構造改革を加速させる方針を明らかにした。瀬戸社長は、「多額の赤字を出している企業を優先し、大きく踏み込んで再生に注力する」とし、今期中に「(構造改革に伴う)損失を確定する」と語った。
 これに伴い、事業売却損及び構造改革関連費用の追加発生が見込まれるが、通期業績への影響は「精査中」とした。

会見する瀬戸社長(左)と松本取締役

会見する瀬戸社長(左)と松本取締役

松本取締役「役目は半分終わった」

 

会見に詰めかけた記者からは、損失の具体的な金額、売却対象となるグループ企業への質問が相次いだ。瀬戸社長は明言を避け、「今期中に大きく踏み込んで損失を確定させたい」と強調するにとどめた。
 構造改革担当の松本取締役は、構造改革のスピード感を問われ、「まあまあ」と評価した。瀬戸社長と松本取締役のコミュニケーションは取れており、ロードマップで進捗を確認しているという。
 松本取締役は「ひとつひとつやっていけば2019年には少しずつ回復し、2020年には本格復活できるのではないか」と見通しを述べた。
 自身の去就を問われ、松本取締役は「役目は半分終わったと感じている」としながらも、「去就は決めていないが、瀬戸社長との関係は切れることはない」と明言した。
 第4四半期で一層の事業売却を進め、2019年3月期で損失を確定、来期への黒字復活を見すえている。RIZAPグループが「減量」をコミットできるか注目される。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2019年2月18日号掲載予定「Weekly Topics」を再編集)

 TSR情報とは

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「リファラル採用」 企業の半数に広がる 定着率はリファラルが新卒、転職エージェントを上回る

東京商工リサーチは、採用に関する企業向けアンケート調査を実施した。人手不足やAI・DXの普及で転職市場の活況が続き、近年はリファラルやアルムナイ採用も広がっている。特に、リファラル採用は、転職エージェントの紹介より従業員の定着率が高いと考える企業が多いことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

大手ホテル好調 客室単価と稼働率が同時上昇 客室単価はコロナ禍の2倍超、稼働率は83.3%

インバウンド需要と国内旅行の復活で、大手ホテルの客室単価と稼働率が、コロナ禍以降で最高を更新した。 ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年度の客室単価は、1万7,818円(前年度比8.6%増)で前年度より1,424円上昇した。稼働率は83.3%(前年度82.3%)で、高水準を維持した。

3

  • TSRデータインサイト

経営責任を取る事業再生、ジュピターコーヒーは黒字化へ ~ ネクスト・キャピタル・パートナーズ 単独インタビュー ~

2025年度の企業倒産は1万505件(前年度比3.5%増)で、2年続けて1万件を超えた。 こうしたなか、20年を超すファンド運営で事業再生を数多く手掛けてきたのがネクスト・キャピタル・パートナーズ(株)だ。浅野晃司・取締役執行役員に特色や取り組みを聞いた。

4

  • TSRデータインサイト

企業の7.8%で退職金「増額・導入」  「減額・廃止」企業は月給などへ、資産形成は自己責任

これまで「年功序列」や「終身雇用」が前提の日本の会社では、長く勤め上げてまとまった退職金を受け取ることが一般的だった。だが、東京商工リサーチ(TSR)のアンケート調査で、2023年以降の退職金制度は「増額・導入」が7.8%に対し、「減額・廃止」は1.9%だった。

5

  • TSRデータインサイト

サッカーW杯 日本代表を支える40社 売上1兆円以上8社 設立10年未満も

2026年6月11日、米国・カナダ・メキシコの3カ国共催で、史上最大規模のFIFAワールドカップが開幕する。5月15日、日本代表メンバー26名も発表され、関心が集まるなか、スポンサーシップやパートナーシップなど、サッカー日本代表・日本サッカー協会を支援する企業40社を調査した。

TOPへ