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投資ファンドのJ-STAR、ウィゴー事業の取得を発表

 投資ファンドのJ-STAR(株)(TSR企業コード:296639117、千代田区)は9月25日、カジュアルウェアショップ「WEGO」を全国で展開するウィゴーグループの事業を会社分割により譲り受けたと発表した。
会社分割は当初、8月31日に実行する予定だった。だが8月下旬、取引先に「ウィゴーグループの取引銀行における稟議プロセスに時間を要する」旨の文書を送付。その中で、会社分割を9月25日に延期することを公表していた。
分割スキームは以下の通り。まず、J-STARの投資関連サービスを提供するJ-STAR No.3 SS,LP等が出資する(株)WGホールディングス(TSR企業コード:028690958、以下WG社)並びにWG社の子会社が、(株)ウィゴー(TSR企業コード:571565204、以下旧ウィゴー)とウィゴー子会社の事業を会社分割で取得。
9月25日付でWG社は(株)ウィゴー(以下新ウィゴー)に商号を変更。WG社の100%子会社で受け皿会社になる(株)WEL(TSR企業コード:028691415)が(株)ウェルメットに、(株)LEX(TSR企業コード:028617894)が(株)レキシントンに商号を変更。それぞれ旧会社と同一商号の商号となった。
商標やブランド、店舗を含むすべての事業資産と負債、全従業員は新会社が継承する。新ウィゴーの代表取締役には園田恭輔氏(旧ウィゴー取締役WEGO事業部部長)が就任した。

3度目の株主交代でリスタート

 旧ウィゴーは、2017年8月に(株)オーチャードコーポレーション(TSR企業コード:300089520、以下オーチャード)、2017年11月に(株)アラタマコーポレーション(TSR企業コード:402456343、以下アラタマ)に短期間で2度、株主が変更し注目を集めた。
新ウィゴーの株主となるJ-STARは2006年設立。投資ファンドを通じて事業承継や再生、MBO、成長支援などのプライベートエクイティ事業を手がけ、これまでに約30社の投資実績がある。手掛けた業種はメーカーから卸、小売まで幅広く、過去にはアパレル企業の事業再生を手がけた実績もある。
今回の事業譲受についてJ-STARは、「組織及びシステムインフラの強化と、ECチャネルの効率化に取り組む。既存店舗のリニューアルと海外事業活性化で、更に発信力を高めていく」とリリース。J-STARの担当者は東京商工リサーチの取材に対し、「数年間の期間で株式を保有するなかで当面の課題を解消していき、企業価値を高めて事業の成長へと繋げていきたい」と意欲をみせる。
紆余曲折を経て3度目のリスタートとなるウィゴーグループの次の展開が注目される。

ウィゴーグループ 分割承継の概要

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年10月2日号に掲載予定「Weekly Topics」を再編集)

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