• TSRデータインサイト

破産を申し立てられたジャパンライフ、山口代表が審尋に出席

 昨年末、銀行取引停止処分を受けて事実上倒産したジャパンライフ(株)(TSR企業コード:291624898、千代田区)。2月9日には、債権者から東京地裁に破産を申し立てられ同日、保全管理命令を受けている。東京地裁が当事者から意見や主張を聞き、破産の可否を検討する注目の「審尋」が2月21日に行われ、ジャパンライフ側は「(破産原因に)誤解がある」と述べたようだ。
 関係者によると、審尋にはジャパンライフ側から山口隆祥代表と弁護士が出席。ジャパンライフ側は、「破産しなくてよい」などを話し、審尋は数分で終了したという。ジャパンライフ側の担当弁護士は、(審尋の)前日に受任したとされ準備不足のため、裁判所から反論の書面提出を一週間の猶予で求められた。担当弁護士は東京商工リサーチの取材に対し、「書面の準備を進めている。2月28日に提出する予定」と話した。
 21日の審尋後、東京地裁前で報道陣の取材に応じた山口代表らは、「(事業を)継続する」と語った。
 ジャパンライフは昨年12月26日、銀行取引停止処分を受け事実上倒産した。その後も、会員への説明会を各地で開き、新会社を設立して事業を継続すると説明している。しかし、取引先への未払いや所有不動産に税金等の差押登記が確認されている。審尋の直前に受任した弁護士が短期間で反論書面を準備できるのか。東京地裁は破産についてどう判断するのか。全国の会員やマスコミが注目するジャパンライフの命運は近日中に決定する。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年2月28日号掲載予定「SPOT情報」を再編集)

 TSR情報とは

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

ハンバーガー店の倒産、最多更新 ~ 材料高騰、大手と高級店の狭間で模索 ~

年齢を問わず人気のハンバーガー店が苦境だ。2024年は1件だった倒産が、2025年は8月までに7件に達し、過去最多の2014年の年間6件を上回った。

2

  • TSRデータインサイト

2025年「全国のメインバンク」調査 ~GMOあおぞらネット銀行 メイン社数の増加率2年連続トップ~

「2025年全国企業のメインバンク調査」で、GMOあおぞらネット銀行が取引先のメインバンク社数の増加率(対象:500社以上)が2年連続でトップとなった。

3

  • TSRデータインサイト

タクシー業界 売上増でも3割が赤字 人件費・燃料費の高騰で二極化鮮明

コロナ禍を経て、タクシー業界が活況を取り戻している。全国の主なタクシー会社680社の2024年度業績は、売上高3,589億5,400万円(前期比10.6%増) 、利益83億3,700万円(同11.1%増)で、増収増益をたどっている。

4

  • TSRデータインサイト

「葬儀業」は老舗ブランドと新興勢力で二極化 家族葬など新たな潮流を契機に、群雄割拠

全国の主な葬儀会社505社は、ブランド力の高い老舗企業を中心に、売上高を堅調に伸ばしていることがわかった。 ただ、新たに設立された法人数が、休廃業・解散や倒産を上回り、市場は厳しい競争が繰り広げられている。

5

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

TOPへ