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銀行114行 2012年9月期 中小企業等貸出金残高調査(単独決算ベース) ~ 6カ月前より1兆2,619億円減 再び減少に転じた中小企業等貸出金 ~

銀行114行の中小企業等貸出金残高は、2012年3月期で5年ぶりに前年同期を上回り、減少に歯止めがかかったかとみられたが、6カ月を経て2012年9月期は再び減少に転じた。個別では大手銀行他と第二地銀で貸出金を減らした。

  • 本調査は、銀行114行を対象に、2012年9月期単独決算ベースの中小企業等貸出金残高を調べた。なお、信託銀行2行と三井住友銀行、りそな銀行、沖縄銀行は信託勘定を含む。
  • 「中小企業等」とは、資本金3億円(ただし、卸売業は1億円、小売業、飲食業、物品賃貸業等は5千万円)以下の会社または常用する従業員が300人(ただし、卸売業、物品賃貸業等は100人、小売業、飲食業は50人)以下の会社および個人のこと。
  • 山口銀行は過去データと比較するため北九州銀行分を含む。2012年4月1日に住友信託銀行・中央三井信託銀行・中央三井アセット信託銀行の合併で発足した三井住友信託銀行は、過去データとの比較ができないため、調査対象に含まれていない。

中小企業等貸出金残高 6カ月前と比べて1兆2,619億円減

銀行114行の2012年9月期単独決算ベースの中小企業等貸出金残高は、276兆3,580億3,900万円となり、6カ月前の2012年3月期と比べて0.4%減(1兆2,619億6,600万円減)となった。
中小企業等貸出金残高は、半年前には3月期決算比較で5年ぶりに増加に転じた。しかし、銀行114行の総貸出金残高(単独決算ベース)の総貸出金残高が2012年3月期と比べて0.1%増(同6,148億500万円増)とほぼ横ばいに推移するなかで、半年を経て再び減少に転じた。

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6カ月前より貸出金減少行が過半数

6カ月前との増減額では、114行のうち59行(構成比51.7%)で貸出金残高を減らした。減少額が最も大きかったのは、三菱東京UFJ銀行の9,486億4,900万円減。次に、三井住友銀行5,145億2,700万円減、みずほコーポレート銀行4,495億円減と続き、減少額100億円以上は28行となった。半期前との減少率では、もみじ銀行10.6%減、岩手銀行6.4%減、みずほコーポレート銀行6.2%減、高知銀行3.9%減、東京スター銀行3.3%減、大光銀行3.2%減の順。
これに対して増加率は、十六銀行が9.6%増、西京銀行3.4%増、横浜銀行3.2%増、仙台銀行3.1%増と続く。

中小企業等の貸出金比率 前年同期比0.4ポイント低下の68.1%

総貸出金に占める中小企業等貸出金比率は、2012年9月期単独決算ベースで平均68.1%となり、6カ月前(2012年3月期68.5%)より0.4ポイント低下した。
個別では、スルガ銀行の95.3%がトップ。次に大正銀行93.1%、静岡中央銀行92.3%、関西アーバン銀行92.1%、南日本銀行91.8%、近畿大阪銀行91.6%と続く。
これに対して貸出金比率が低かったのは、みずほコーポレート銀行35.1%、三菱UFJ信託銀行45.3%、みずほ信託銀行48.6%、岩手銀行49.4%、青森銀行51.2%の順。

大手銀行他と第二地銀で中小企業等貸出金が減少

業態別では、地銀63行が114兆3,833億2,700万円(2012年3月期比0.5%増)。第二地銀41行が35兆1,801億4,700万円(同0.4%減)。大手銀行他10行が126兆7,945億6,500万円(同1.3%減)だった。内訳をみると地銀63行では、貸出金の増加が32行(構成比50.7%)、減少が31行となった。これに対し第二地銀41行は、増加が19行、減少が22行(構成比53.6%)となり、大手行他10行は、減少が6行、増加が4行だった。大手銀行他と第二地銀では、貸出金の減少行が増加行を上回った。

地区別 北海道と北陸は全行で中小企業等貸出金を減らす

本店所在地の地区別では、全国10地区のうち7地区で貸出金が6カ月前より下回った。減少率は北陸6行の1.9%減を筆頭にして、次に東京12行が1.6%減、中国9行が1.2%減、四国8行が0.8%減、東北13行が0.6%減、北海道2行が0.5%減、近畿11行が0.1%減の順。
これに対し増加は、中部14行が1.5%増、関東(東京を除く)19行が1.3%増、九州20行が0.5%増の順だった。
内訳では北海道(減少行2、増加行ゼロ)、東北(減少行7、増加行6)、関東(減少行7、増加行12)、東京(減少行9、増加行3)、中部(減少行3、増加行11)、北陸(減少行6、増加行ゼロ)、近畿(減少行7、増加行4)、中国(減少行5、増加行4)、四国(減少行5、増加行3)、九州(減少行8、増加行12)だった。関東(東京を除く)、中部、九州を除き、減少行が増加行を上回った。特に北海道と北陸は全行で6カ月前より中小企業等貸出金を減らした。


銀行114行の中小企業等の貸出金残高は、2012年3月期には東日本大震災の復興に伴う資金需要の拡大などから5年ぶりに前年同期を上回ったが、6カ月を経て2012年9月期は再び減少に転じた。
中小企業の資金需要は、主に設備投資など前向きな資金の長期低迷を背景として、いまひとつ盛り上がりに欠ける推移が続いている。今年3月末に中小企業金融円滑化法が期限を迎えるなかで、銀行の貸出姿勢が慎重になる可能性を払拭できず、今後の推移が注目される。

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