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知ってて得するリスクマネジメントの基本 用語辞典

倒産とは…

「倒産」は正式な法律用語でなく、東京商工リサーチが1952年から「全国倒産動向」の集計を開始したことで一般に知られるようになった。特に、1964年11月9日衆議院商工委員会で中小企業の倒産問題を東京商工リサーチの倒産データに基づいた国会質疑が行われ、「倒産」という言葉が普及した。
「倒産」とは、企業が債務の支払不能に陥ったり、経済活動を続けることが困難になった状態を指す。「法的倒産」と「私的倒産」の2つに大別され、「法的倒産」では再建型の「会社更生法」と「民事再生法」、清算型の「破産」と「特別清算」に4分類される。「私的倒産」は、「銀行取引停止」と「内整理」に分けられる。
なお、倒産集計は負債総額1,000万円以上を対象とする。
最近、「経営破綻」や「破綻」という表現が多く用いられている。これは再建型の倒産でも会社がなくなるというイメージによるもので、経営に行き詰ったという意味では倒産と同じである。

法的倒産

会社更生法

企業が事業を継続しながら再建を図る「再建型」の代表格。申請時点で倒産にカウントされる。株式会社を対象にして、更生計画策定等に基づき裁判所から指名された管財人が更生計画を遂行して再建を目指す。原則として、選定されたスポンサーの支援を得て会社の経営を続けながら債務を弁済する。
すべての利害関係人を手続きに取り込み、会社役員、資本構成、組織変更までを含んだ再建計画を策定できる一方、担保権者の権利行使が制限される。従来、手続が複雑で再建まで時間がかかりすぎることや、法的拘束力が強い反面、費用負担が大きく、規模の大きな株式会社が対象とされていた。しかし、2003年4月の法改正で運用が大幅に緩和された。
例えば、経営破綻に責任のない役員は管財人や管財人代理として会社に残ることが可能になり、更生計画案の可決要件も緩和され、弁済期間は最長20年から15年に短縮された。
さらに2008年12月、東京地裁は会社更生法を利用しやすくするため、「DIP型会社更生法」の運用基準を公表した。これは更生手続開始決定時に、(1)現経営陣に不正行為等の違法な経営責任の問題がないこと、(2)主要債権者が現経営陣の経営関与に反対していないこと、(3)スポンサーとなるべき者がいる場合にはその了解があること、(4)現経営陣の経営関与によって会社更生手続の適正な遂行が損なわれるような事情が認められないこと、など。2009年から4要件を満たせば更生手続開始の後も現経営陣から管財人を選任できるようになった。これにより大規模な倒産は、DIP型会社更生手続を利用する流れができてきた。

民事再生法

従来の「和議法」に代わる法律。主に、中小企業向け「再建型」の法的手続として、2000年4月に施行された。申請時点で倒産にカウントされる。
対象は株式会社や特殊法人、個人など幅広い。倒産企業の経営者が引き続き経営にあたることができる。大きな特徴は、債務超過や支払不能に陥っていなくても、その可能性があれば申請できる。
債務者が主体となり再生を目指すもので、会社更生法に比べ手続きが簡易。再生計画認可の条件は「債権者集会に出席した再生債権者等の過半数で、債権総額の2分の1以上の同意」で成立。再生計画案を決議・認可すると3年間は裁判所が選任する監督委員が弁済の履行状況をチェックする。3年以内に再生計画の弁済を終えた場合、あるいは再生計画に基づく分割弁済中でも再生計画認可決定確定後から3年を経過すると、民事再生は終結となる。民事再生手続を申請したが、裁判所から棄却された場合は原則として職権で破産手続に移行する。

破産法

企業や個人が、財産を清算して消滅する「清算型」の法的手続き。現在、倒産形態の約8割を占める。債務者が経済的に破綻し支払いが不可能になった場合、裁判所が破産手続開始決定を出し、債務者の総財産を換価した上で債権者に公平に配当する。
債務者は自ら支払不能や債務超過を理由に破産を裁判所に申請する。この場合、申請時点で倒産にカウントする。また、債権者側も破産の申請が可能で、この場合は破産手続開始決定を受けた時点で倒産にカウントする。
裁判所が選任する破産管財人のもとで資産の整理、換価処分が行われ、配当案も破産管財人が策定し、裁判所の認可に基づいて公告し配当される。
破産が急増した背景は、2000年12月東京地裁で最低20万円の予納金で迅速に破産事件を処理する「法人少額管財手続」扱いが始まり、順次全国に広がったことが大きい。

特別清算

特別清算は、「清算型」の法的手続で、申請時点で倒産にカウントされる。株式会社の解散が前提で、債務超過にある解散した株式会社が、迅速かつ公正な清算をするために申請し、裁判所の監督のもとに手続が行われる。
申請後は清算人が特別清算協定案を作成、債権者集会で出席債権者の過半数および議決権総額の3分の2以上の同意を得て協定案が可決される。以後、清算人がその協定案に沿って弁済するため、大株主や大口債権者の協力が必要となる。親会社が業績不振に陥った子会社を清算する場合、課税上の利益(債権免除の損金参入)を得るために利用される事例も多い。
破産ほど厳格な手続ではなく、会社側が選任した清算人が財産の処分を行える。

私的倒産

取引停止処分

手形や小切手の不渡り(指定期日に決済できないこと)を、同一手形交換所管内で6カ月以内に2回起こした場合、その手形交換所で受ける制裁処分。取引停止処分を受けた時点で倒産にカウントされる。
取引停止処分を受けると、手形交換所の加盟金融機関から2年間にわたり当座取引や貸出取引ができなくなる。中小・零細規模の企業が中心の倒産形態で、倒産統計の重要な指標になっている。
2013年2月、(株)全銀電子債権ネットワーク(全国銀行協会が設立した電子債権記録機関)が運営する電子債権決済が始まった。電子債権の取引でも、通常の取引停止処分と同じく6カ月以内に2回の決済不能(デフォルト)を起こした場合、電子債権記録機関から取引停止処分を受ける。この場合、倒産形態は、「取引停止処分」として集計する。

内整理

「内整理」は、「任意整理」や「私的整理」と同義語。企業が支払不能または債務超過に陥った場合、債権者と任意で話し合い整理を行うこと。負債が資産を上回り、かつ事業停止もしくは清算手続が確認できた場合、法的手続をとっていない企業を「内整理」としてカウントする。
「廃業」は、資産超過で金融機関や取引先、従業員に金銭的な迷惑をかけずに事業を停止する場合をいう。また、事業継続を前提に「債権者集会」を開催し、債務免除や個別交渉を行った場合や、事業継続を前提にした「特定調停法」、「私的整理のガイドライン」、「事業再生ADR」などは倒産に集計しない。

TSRの倒産集計

東京商工リサーチは1952年に「全国倒産動向」の集計を開始以来、一貫して法的倒産と私的倒産を集計し、毎月発表している。現在、時系列で統計の整合性を保つ国内唯一のデータとして評価を確立しており、政府、官公庁、マスコミ、研究機関など、さまざまな分野で活用されている。

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