キャッシュ・フロー計算書

財務諸表のひとつで会計期間における現金及び現金同等物の増減を営業活動・投資活動・財務活動の3つのカテゴリーに区分して表示したものです。

キャッシュ・フロー計算書の特徴

一般的に会社の経営状況を判断する材料として最もポピュラーなのは、損益計算書(会計期間の損益状況をフローとして表示)、貸借対照表(会計期間末時点の資産・負債・純資産をストックとして表示)の2種類ですが、このキャッシュ・フロー計算書はキャッシュ(会計期間の現金及び現金同等物)のフロー状況を示した財務諸表で、近年重要視されているカテゴリーです。

TSRの視点

キャッシュについては、現在の経営分析において最も重要視されている分野のひとつであり、特にリーマンショック後の2008年には、過去最高の売上・収益を計上したのにも関わらず、破綻した企業が目立ちました。業績好調な会社が破綻した原因のひとつとなったのが”キャッシュ”の不足=資金破綻です。この時期の倒産で目立っていたのは、一事業で多額の資金が必要となる不動産業(デベロッパーを含む)です。すなわち業績(売上・収益)が良かったとしてもキャッシュの入出金はあくまで別概念(成約から入金までタイムラグがあるなど)のため、たとえ業績が良かったとしても決められた期日に支払額を用意できず、金融機関からの融資(企業にとって入金)も審査がおりず受けられなければ破綻につながってしまいます。したがいまして、損益計算書、貸借対照表とキャッシュ・フロー計算書を総合的に与信の材料とすることが重要となってきます。

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