海外取引の判断精度を高める「現地確認」という実務アプローチ ~書面情報では捉えきれない実態把握の重要性~
海外企業との取引において、判断材料は以前よりも格段に増えています。インターネットの普及に加え、各国の行政機関や企業による情報公開も進み、オンラインで入手できる情報は年々増加しています。
それでもなお、「この情報は本当に現地の実態を反映しているのだろうか」と感じる場面は少なくありません。
企業情報や海外企業調査レポートは有効な判断材料ですが、その取得方法や情報開示の状況は、国や企業によって大きく異なります。もちろん、それらは重要な情報源です。しかし、その情報が現在の事業実態をどこまで正確に捉えているかについては、追加の確認が必要になるケースもあります。
そこで近年、重要性が高まっているのが、現地訪問による実態確認です。
情報と現実の間に生じるギャップ
海外取引では、登記上は存在している企業であっても、現地では異なる状況が確認されるケースがあります。
例えば、所在地として登録されている住所を訪問しても、実際にはオフィスが稼働していない、あるいは看板や従業員の気配が確認できないといった事例です。
こうした状況は、情報そのものが誤っているというより、「情報が更新されないまま残っている」ことで生じる場合があります。また、登記上は存在していても、実際に連絡が取れないなど、事業活動の実態が確認しにくいケースもあります。その結果、書面上の情報と現地の実態との間にギャップが生まれてしまうのです。
海外企業との取引では、このギャップが意思決定に影響を与えることも少なくありません。
「現地訪問レポート」という新たな選択肢
こうした課題に対する選択肢の一つとして提供されているのが、「グローバル現地訪問レポート」です。
本サービスでは、高度な調査スタッフが現地にある対象企業のオフィスや事業拠点を訪問し、実際の稼働状況や事業実態を確認します。単なるデータ照合ではなく、「現地ではどのような状況が確認できるのか」という一次情報の取得に重点を置いている点が特徴です。
グローバル現地訪問レポートの取材イメージ
調査は、東京商工リサーチのグローバルネットワークを活用して実施されます。シンガポールの Confirmis社 またはD&B Worldwide Networkとの連携により、現地に根ざした情報収集体制のもとで、机上の情報だけでは得られない企業の実態情報の収集を可能にしています。
現地訪問

実地取材
レポーティング
レポート納品
Confirmis社について

グローバルなラストマイル検証を通じた確固たる証拠に基づき、年間1,000社以上の調査実績がある現地訪問調査のプロフェッショナルです。
D&B WWNについて
世界各国の企業情報サービス会社のリーディングカンパニーで組織されたネットワークです。
現地訪問で得られる情報の質
本サービスの価値は、大きく3つのポイントに整理できます。
- 一つ目は、現地でしか得られない情報を確認できることです。
登記情報や企業データだけでは把握しきれないオフィスの稼働状況や事業活動の有無、周辺環境などを確認することで、より立体的な判断材料を得ることができます。 - 二つ目は、グローバルネットワークを活用した調査体制です。
各国の現地パートナーと連携することで、地域ごとの事情に即した情報収集が可能になります。これにより、公開情報や遠隔での確認だけでは把握が難しい情報を補完することができます。 - そして三つ目は、実務に取り入れやすいスピードとコストです。
実際に担当者が海外企業を訪問して状況を確認しようとすると、渡航費や時間など大きな負担が発生します。しかし、本サービスでは最短5営業日程度でのレポート提供が可能であり、44,000円からという価格設定も含め、実務で活用しやすい仕組みとなっています。
意思決定のどの場面で使われるか
グローバル現地訪問レポートは、海外企業との取引判断における初期段階や、追加確認が必要となる場面での活用が想定されています。
例えば、新規取引先候補の企業について、企業調査レポート上では一定の評価が得られているものの、実際の事業活動の有無や拠点の稼働状況を改めて確認したいケースがあります。そのような場面で「グローバル現地訪問レポート」を併用することで、判断の前提となる情報の確度をさらに高めることができます。
また、M&Aや出資判断の局面においても有効です。財務情報などの定量データだけでは捉えきれない定性的な要素を補完する手段として活用できます。特に海外企業の場合は、地域ごとの制度や開示水準の違いによって情報の粒度に差が生じやすいため、現地確認の重要性はより高いと言えるでしょう。
海外取引における判断の変化
海外取引における企業判断は、単に情報を集めることだけでなく、「その情報が実態と一致しているかを確かめること」へと重点が移りつつあります。企業を取り巻く情報環境が充実する一方で、情報の正確性や鮮度をどのように確認するかという課題は今後も残り続けるでしょう。
グローバル現地訪問レポートは、そうした課題に対応するための実務的な手法の一つです。海外取引における判断材料を補完する手段として、今後さらに活用の幅が広がっていくことが期待されます。