• TSR速報

(株)出雲屋

(株)出雲屋 看板・貼り紙

~横浜市で給食食材が一部欠品に~

 (株)出雲屋(横浜市港北区)は2月17日までに事業を停止し、破産手続きを佐藤麻子弁護士(弁護士法人R&G横浜法律事務所、同市西区みなとみらい4-4-2)へ一任した。
 負債総額は約6億円。

 缶詰・保存食などの卸売を主体に手掛け、学校・自衛隊基地などの給食・食堂向けや、食品スーパー・デパート向けなど官民双方に販路を築き、1992年12月期にはピークとなる売上高約12億6400万円をあげていた。しかし、競争入札案件が多く薄利体質が続いて徐々に競争力が低下し、売上規模は次第に縮小。2000年代の年間売上高は10億円を割り込み、その後は採算確保に苦戦する状況が続いていた。
 2023年には本社不動産を担保に新たな金融機関からも資金調達を行うなど、資金繰りにも奔走したが、後継者が不在なこともあり、事業継続を断念した。
 なお、こうした事態を受けて横浜市は2月25日、小学校および特別支援学校の給食で提供予定であった豆類などが当社から調達できないことを公表した。

※(株)出雲屋(TSR企業コード:350012156、法人番号:4020001014233、横浜市港北区新羽町470、設立1963(昭和38)年10月、資本金1000万円)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【破綻の構図】マツオインターナショナル~膨らんだ債務と抜本再生への移行~

婦人服ブランド「ヴィヴィアン タム」「慈雨(じう)」「t.b2」などを展開し、ピーク時には国内外で約400店を構えていたマツオインターナショナル(株)(TSRコード:292635265、以下マツオ)が12月11日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請した。

2

  • TSRデータインサイト

交響楽団の収益悪化、来場者戻らずコスト上昇 ~ 綱渡りの自助経営、草の根のムーブメントへの期待 ~

交響楽団が存立の危機に立たされている。多くの交響楽団で収入が落ち込んでおり、赤字が目立つ。会場費や団員などの人件費、楽器の輸送コストなどが上昇のうえ、寄附金や補助金による収入は頭打ちで綱渡りの運営だ。東京商工リサーチは、3期連続で業績が比較できる20団体を調査した。

3

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

4

  • TSRデータインサイト

長渕剛さん側、イベント会社の破産申立に続き代表を刑事告訴 ~長渕さん「徹底追求」、イベント会社代表「横領でない」と反論~

歌手の長渕剛さんが代表を務める個人事務所の(株)オフィスレン(渋谷区)が、イベント運営を委託していたダイヤモンドグループ(株)(東京都中央区)の代表を業務上横領罪で刑事告訴したことがわかった。東京商工リサーチの取材で長渕さん側が明らかにした。

5

  • TSRデータインサイト

「ペット・ペット用品小売業」倒産が過去2番目の14件 実質賃金の低迷と物価高がペットの世界にも影響

2025年11月の「ペット・ペット用品小売」の倒産は、1件(前年同月ゼロ)にとどまったが、1-11月累計は14件(前年同期比27.2%増)に達した。

TOPへ