(株)フェルナンデス
~負債判明~
(株)フェルナンデス(戸田市)は7月11日までに事業を停止し、破産手続きを杉田聡士弁護士ほか1名(弁護士法人オリオン池袋東口法律事務所、東京都豊島区南池袋2-15-3)に一任した。負債総額は債権者約80名に対して約7億円。
国産エレキギターブランド「FERNANDES」として、主に外注委託により製造した自社ブランドのエレキギターやベース、アンプ、エフェクターなどを販売していた。著名アーティストともライセンス契約を結ぶなどブランドの知名度は高く、1984年11月にはアメリカに現地法人を設立したほか、1985年11月にはギター職人の養成学校を開設するなど業容を拡大。大阪営業所を分離する形で設立した(株)大阪フェルナンデス(大阪市北区)や全国の楽器店などへの販売に加えて海外輸出も手掛け、1999年1月期には売上高が40億円台に達していた。
しかし、近年は中古市場の拡大や個人消費の低迷、競争激化による販売価格の下落などを受けて業績が悪化。カタログ作成や新製品のリリースなどで巻き返しを目指したが、2022年1月期の売上高は1億6608万円まで落ち込み、2414万円の赤字を計上した。
また、大阪フェルナンデスが販売低迷などから2023年4月26日、大阪地裁より破産開始決定を受けたほか、エンドユーザーの高齢化や円安による仕入負担の増加など事業環境の悪化が続き、資金繰りも限界に達し、事業継続が困難となった。
※(株)フェルナンデス(TSR企業コード:290966302、法人番号:3011101018547、戸田市新曽915、登記上:東京都目黒区緑が丘2-14-16、設立1969(昭和44)年2月、資本金2500万円)
※(株)大阪フェルナンデス(TSR企業コード:570754763、法人番号:2120001072636、大阪市北区)