(株)アペックス
申請代理人は荻野聡之弁護士(アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業、東京都千代田区大手町1-1-1)ほか7名。
監督委員には鈴木雅芳弁護士(多田総合法律事務所、東京都千代田区平河町2-4-13)が選任された。
負債総額は債権者約200名に対して約92億円。
食品関係を中心とした物流業者。グループの中核企業として、東京・名古屋・大阪方面への長距離輸送を主体に、北陸三県の配送や冷蔵業務を手掛けていた。地元大手食品卸業者に受注基盤を構築するほか、近年は居酒屋やコンビニ、ドラッグストアなどへの販路拡大にも注力し、並行して物流センターや福井営業所を開設するなどしていた。
また、M&Aによる企業買収も積極的に実施し、2023年3月期には売上高が47億9224万円にまで伸長し、2023年7月末時点で12の子会社を有していた。
一方で、2008年頃から物流センターの開設や冷凍庫の購入などの設備投資を実施するにあたり、金融機関からの借入金で対応していたことから、借入依存度の高い状態が続いていた。打開策として積極的なM&Aによる業績の改善を模索したものの、期待通りの利益確保には至らず、借入負担の増加により資金繰りはさらに悪化していた。
取引行からの資金調達を繰り返して事業を継続していたものの、2023年9月末の元利返済が困難な状況に陥り、自力での再建は困難との判断から、今回の措置となった。
今後はスポンサーを探索する方針で、資金繰りについては三井住友銀行においてDIPファイナンス提供の検討を依頼中。また、子会社については民事再生法の適用を申請する予定はなく、事業を継続していくとしている。
※(株)アペックス(TSR企業コード:580086810、法人番号:8220001000829、金沢市東蚊爪町ラ47-1、設立1978(昭和53)年4月、資本金8700万円)