全国企業倒産状況

2003年(平成15年) 9月度 全国企業倒産状況

倒産件数 1,212 件
負債総額 1,071,864 百万円
前月比(件数) - 4.2 % ( 前 月  1,266 件)
前月比(負債) - 4.0 % ( 前 月  1,116,545 百万円)
前年同月比(件数) - 17.3 % (前年同月  1,467 件)
前年同月比(負債) + 51.9 % (前年同月  705,242 百万円)

(負債総額1,000万円以上の倒産を集計、%は小数点2位以下切捨)

2カ月連続で1300件割れ

2003年(平成15年)9月度の全国企業倒産(負債額1000万円以上)は、1,212件、負債総額は1兆 718億6,400万円となった。
倒産件数は、前月比4.2%、前年同月比では17.3%の減少となり、9月としては戦後19番目。前年同月比減は13カ月連続。2カ月連続して1300件を割り込んだ。
また、負債総額は、前月比4.0%の減少、前年同月比では51.9%の増加となり、9月としては戦後4番目の規模となった。

産業別

 ◎産業別では、9産業のうち6産業で倒産件数が前年同月を下回った。

産業別分類
件数(件)
負債額(百万円)
一次産業
9
1,588
建設業
397
69,847
製造業
197
58,875
卸売業
199
70,097
小売業
149
100,453
金融・保険
7
113,041
不動産
31
498,978
運輸・通信
47
9,939
サービス他
176
149,046
合計
1,212
1,071,864

 

地区別

 ◎地区別では、9地区のうち全地区で前年同月を下回った。
 また都道府県別では、前年比で増加したのは13府県、減少したのが29都道府県となった。

地区別分類
件数(件)
負債額(百万円)
北海道
43
14,474
東北
76
22,513
関東
425
399,971
中部
136
51,823
北陸
39
12,148
近畿
270
500,193
中国
65
29,550
四国
40
11,380
九州
118
29,812
合計
1,212
1,071,864

 

 
◎原因別では、販売不振、赤字累積、売掛金回収難を原因とする「不況型倒産」が、931件。構成比は76.8%。


◎倒産形態別では、法的申立が512件。うち、再建型(会社更生法、民事再生法、商法に基づく会社整理)が66件、消滅型(破産、特別清算)446件。


◎信用保証協会による「中小企業金融安定化特別保証制度」を利用したものの、その後経営が破たんした「特別保証制度関連」倒産は、201件。
※なお制度自体は、2001年3月末で新規取扱いを終了している。


◎中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)は、1,206件。


◎国内上場企業倒産は当月3件発生。2003年累計は9月末時点で計16件。


◎企業倒産に伴う従業員被害者数(企業倒産従業員総数)は、1万2,709人。

当月の主な倒産

朝日住建(株)/大阪府/マンション分譲・ホテル経営/360,000(百万円)/破産
アエル(株)/東京都/消費者金融業/82,000(百万円)/会社更生法
(株)マツヤデンキ/大阪府/家電小売/66,188(百万円)/民事再生法
相互ビルディング(株) 東京都/不動産賃貸、ホテル経営/52,700(百万円)/民事再生法
北幸地所(株)/東京都/貸ビル業/37,700(百万円)/破産

 

禁・転載・複写

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「社長の出身大学」 日本大学が15年連続トップ 40歳未満の若手社長は、慶応義塾大学がトップ

2025年の社長の出身大学は、日本大学が1万9,587人で、15年連続トップを守った。しかし、2年連続で2万人を下回り、勢いに陰りが見え始めた。2位は慶応義塾大学、3位は早稲田大学と続き、上位15校まで前年と順位の変動はなかった。

2

  • TSRデータインサイト

内装工事業の倒産増加 ~ 小口の元請、規制強化で伸びる工期 ~

内装工事業の倒産が増加している。業界動向を東京商工リサーチの企業データ分析すると、コロナ禍で落ち込んだ業績(売上高、最終利益)は復調している。だが、好調な受注とは裏腹に、小・零細規模を中心に倒産が増加。今年は2013年以来の水準になる見込みだ。

3

  • TSRデータインサイト

文房具メーカー業績好調、止まらない進化と海外ファン増加 ~ デジタル時代でも高品質の文房具に熱視線 ~

東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースによると、文房具メーカー150社の2024年度 の売上高は6,858億2,300万円、最終利益は640億7,000万円と増収増益だった。18年度以降で、売上高、利益とも最高を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

ゴルフ練習場の倒産が過去最多 ~ 「屋外打ちっぱなし」と「インドア」の熾烈な競争 ~

東京商工リサーチは屋外、インドア含めたゴルフ練習場を主に運営する企業の倒産(負債1,000万円以上)を集計した。コロナ禍の2021年は1件、2022年はゼロで、2023年は1件、2024年は2件と落ち着いていた。 ところが、2025年に入り増勢に転じ、10月までの累計ですでに6件発生している。

5

  • TSRデータインサイト

解体工事業の倒産が最多ペース ~ 「人手と廃材処理先が足りない」、現場は疲弊~

各地で再開発が活発だが、解体工事を支える解体業者に深刻な問題が降りかかっている。 2025年1-10月の解体工事業の倒産は、同期間では過去20年間で最多の53件(前年同期比20.4%増)に達した。このペースで推移すると、20年間で年間最多だった2024年の59件を抜いて、過去最多を更新する勢いだ。

TOPへ