AIに企業データをつなぐと、ビジネスはどう変わる? ~D&B.AIが実現する、AI時代の新しい業務支援~

AIの活用が広がるほど、重要になる「データ」

生成AIやAIエージェントの活用が企業の中でも広がり、文章の作成や要約だけでなく、情報の検索や分析、業務上の判断を支援するなど、AIが活用される場面は増えています。AIを活用することで、これまで人が時間をかけて行っていた情報収集や確認作業を、より効率的に行えるようになります。

一方で、AIが適切な回答や判断を行うためには、その前提となるデータが重要です。AIが利用するデータが正確で信頼できるものであること、必要な情報が適切に関連付けられていることが、AIを業務で活用するうえで重要になります。前回の記事「AIは、データを疑わない ~Agent Ready Dataという新しい考え方~」では、AIが判断するためのデータを整える「Agent Ready Data」という考え方についてご紹介しました。

今回はその先にある、「企業データをAIにつなぐことで、実際のビジネスはどう変わるのか」に焦点を当てます。企業活動では、顧客や取引先、サプライヤー、ビジネスパートナーなど、さまざまな企業に関する情報が日々の業務や意思決定に利用されています。では、こうした「企業データ」をAIが利用できるようになると、ビジネスはどのように変わるのでしょうか。

企業データをAIにつなぐことで、何が変わる?

企業データとAIを組み合わせることで、さまざまな業務における情報収集や確認を効率化できます。企業データは、企業名や所在地といった基本情報だけではありません。事業内容や企業グループにおける関係性、リスクに関する情報など、企業を理解するためのさまざまな情報が含まれます。こうした情報をAIが利用できるようになれば、単に企業を検索するだけでなく、複数の情報を組み合わせながら、業務上必要な企業を探したり、確認したりすることが可能になります。

例えば営業活動では、自社の商品やサービスに適した企業を探したり、営業先の候補を絞り込んだりすることができます。企業間の関係性なども含めて情報を活用することで、新たな営業機会の発見にもつながります。調達では、サプライヤーの基本情報やリスクなどを効率的に確認し、候補企業の評価や比較を支援できます。既存のサプライヤーについても、企業の状況を継続的に確認することで、サプライチェーンのリスク把握に役立ちます。新たな企業との取引を始める際には、企業の同一性や事業内容、企業グループ、リスクなど、さまざまな情報を確認する必要があります。AIが必要な情報を収集・整理することで、新規取引先の登録やリスク評価などのプロセスをよりスムーズに進められます。

また、企業情報が複数のシステムに分散している場合でも、企業を正しく識別し、関連する情報を結び付けることが重要です。企業データの「つながり」を整えることで、同じ企業を別の企業として扱ってしまうといった問題を減らし、より正確なデータ活用につなげることができます。

実際の活用例:AI検索・リサーチサービス「Perplexity」

AIに企業データをつなぐことで、実際の業務はどのように変わるのでしょうか。

その一例が、The Dun and Bradstreet Corporation(D&B)とPerplexityの取り組みです。D&Bは2026年8月、企業の身元や企業間の関係性、リスクなどの情報を含む「D&B Commercial Graph」を、AI検索・リサーチサービス「Perplexity」およびAIエージェント基盤「Perplexity Computer」から利用できるようにしたと発表しました。これにより、AIを使って企業の情報や関係性を調査したり、顧客や見込み客を分析したり、サプライヤーのリスクを確認したりといった業務への活用が可能になります。

AIは「人の判断」を支える

このように、企業データをAIにつなぐことで、営業、調達、リスク管理、データ管理など、さまざまな業務を効率化できます。

しかし、AI活用の価値は、人が行っていた業務をすべてAIに任せることではありません。AIが必要な情報を探し、整理することで、人はその情報をもとに判断したり、顧客とのコミュニケーションや提案など、より重要な業務に時間を使ったりすることができます。AIが人の判断を置き換えるのではなく、判断に必要な情報へより効率的にアクセスできるようにする。企業データとAIをつなぐことは、AIと人との新しい役割分担を実現するための一歩となります。

信頼できる企業データとAIをつなぐ「D&B.AI」

こうしたAIによる業務支援を支えるのが、D&Bの「D&B.AI」です。

D&Bは、長年にわたって世界中の企業情報を収集・整理し、企業間の関係性や企業の変化なども含めた企業データを提供しています。D&B.AIは、こうした企業データをAIやAIエージェントが利用できるようにすることで、企業のさまざまな業務における情報収集や判断を支援します。「この条件に合う企業を探したい」「この企業と取引するうえで確認すべき情報を知りたい」といった業務上の問いに対して、D&Bの企業データをもとに必要な情報を整理することで、より効率的な業務を実現します。AIを導入することだけを目的とするのではなく、AIが信頼できる企業データを活用し、人の判断や業務を支援できる環境を整える。 それが、AI時代における新たなデータ活用の形なのではないでしょうか。

※東京商工リサーチは、Dun & Bradstreet Worldwide Network(WWN)のメンバーとして、日本企業に関する企業情報とインサイトを提供しています。

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