(株)千鳥屋本家ほか3社
千鳥屋本家の店舗(2026年3月撮影)
2月27日、福岡地裁に民事再生法の適用を申請していた(株)千鳥屋本家(飯塚市)ほか千鳥屋本家グループ3社は10月13日、福岡地裁より再生手続廃止および保全管理命令を受けた。保全管理人には高松康祐弁護士(弁護士法人みらい法律事務所、福岡市中央区警固1-12-11)が選任された。今後、破産へ移行するものとみられる。
負債は、千鳥屋本家が約7億3800万円で、グループ4社合計で22億7260万円。
寛永年間(1630年)創業の老舗菓子メーカー。銘菓「千鳥饅頭」で著名な千鳥屋グループ企業として、地元では高い知名度を誇っていた。
千鳥屋本家は2005年9月、菓子販売を目的に福岡県糟屋郡粕屋町にて(有)千鳥屋本家として設立。2006年9月飯塚市本町に移転。2025年2月(株)千鳥屋本家に組織変更し、2025年7月に現社長が就任した。
扱い商品は、銘菓「千鳥饅頭」をメイン商品として、ヨーデルン(旧:チロリアン)、丸ボーロ、カステラ、白露しずく、ベルギーチョコクランチアルペン、花千鳥、千鳥サブレなどがあり、和・洋菓子の販売を手掛けていた。
ピーク時には65店舗を運営していたが、当社HP上ではグループで44店舗(2025年9月調査時点、本店を除く)に減少し、グループとしても規模は縮小傾向にあった。千鳥屋本家としては2014年3月期の売上高は約8億円をあげていたが、菓子製造業界を取り巻く環境は厳しく、コロナ禍以降の消費低迷や、近年の物価高騰で売上高は伸び悩み、2025年3月期売上高は約5億2500万円に減少。コロナ禍で借り入れた分を含めた金融債務が資産を上回る状況で、債務超過に陥り、資金繰りに窮していた。
民事再生申請後は親族経営の(株)千鳥屋宗家(TSRコード:575236957、法人番号:3140001055101、兵庫県西宮市、登記上:兵庫県尼崎市)が大半の店舗や工場などを実質的に運営し、不採算店舗の閉鎖や経費削減に努めてきたが連続で赤字を計上。加えて、内容不明の資産が多数存在し、権利関係などが複雑で事業継続が困難として、再生計画案が提出できず、今回の措置となった。
なお、千鳥屋本家グループ以外の親族経営会社には影響はなく、通常通り営業している。
同時に再生手続廃止および保全管理命令を受けた3社は以下の通り。
・(株)千鳥屋本家(TSRコード:882050605、法人番号:9290001046187、同市本町4-21、設立2006(平成18)年5月、資本金50万円、菓子製造、負債総額10億5370万円)
・(株)チロリアン(TSRコード:870258311、法人番号:3290001045525、同市新飯塚6-23、設立1986(昭和61)年8月、資本金2000万円、菓子販売、負債総額4億1850万円)
・(有)一実(TSRコード:870470809、法人番号:2290002019974、福岡市中央区鳥飼2-3-6、設立1998(平成10)年5月、資本金300万円、菓子製造販売、負債6240万円)
※(株)千鳥屋本家(TSRコード:882160621、法人番号:6290002046874、飯塚市本町4-22、設立2005(平成17)年9月、資本金300万円)