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(株)永山ほか1社

YES MARTの本社兼店舗(TSR撮影)

YES MARTの本社兼店舗(TSR撮影)

免税店や韓国食材スーパー経営、(株)永山(東京)と(株)YES MARTが破産

 (株)永山(台東区)と関連の(株)YES MART(新宿区)は10月20日、東京地裁に破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。
 申請代理人は藤田浩司弁護士(奥野総合法律事務所、中央区京橋1-2-5)。
 破産管財人には鈴木学弁護士(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、千代田区大手町1-1-2)が選任された。
 負債総額は永山が債権者約400名に対して約52億4600万円、YES MARTが債権者約40名に対して約3億6000万円、2社合計約56億600万円。

 永山は、日本国内で免税店の展開を中心に、輸出やインターネット通販などを手掛けていた。家電製品を得意とし、フランチャイズ店も含めて免税店を全国約20店舗にまで拡大、2018年3月期は売上高約230億9600万円をあげていた。
 しかし、新型コロナウイルス感染拡大後は、訪日客数の急減などから2021年3月期は売上高84億5107万円まで落ち込んだ。さらに2022年6月、不正に消費税の還付を受けたとして追徴課税が発生。信用低下とともに資金繰りも悪化し、支えきれなかった。
 YES MARTは、永山から一部店舗を譲り受け、韓国食材をメインとしたスーパーを展開。2022年3月期には売上高約7億2000万円をあげていたが、永山に連鎖した。

※(株)永山(TSR企業コード:294173790、法人番号:5010501016183、台東区寿1-5-10、設立1995(平成7)年6月、資本金4000万円)
※(株)YES MART(TSR企業コード:136510728、法人番号:5011101092243、新宿区大久保1-1-11、設立2020(令和2)年8月、資本金1000万円)

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