「ラーメン店」の倒産 飲食業界ワーストの46.4%増 年度上半期の「飲食業」倒産514件、初の500件超
~ 2026年度上半期(4-9月)の「飲食業」倒産動向 ~
コロナ禍を経て飲食業の倒産が増勢をたどっている。2026年度上半期(4-9月)の「飲食業」倒産は、514件(前年同期比3.4%増)で、年度上半期では1997年以降の30年間で最多を更新した。
資本金別では、資本金1千万円未満が460件(同5.0%増)で、全体の約9割(構成比89.4%)を占めた。小・零細規模の飲食業ほど、インバウンド需要が届かず、一方で、食材や光熱費、人件費などのコストアップが負担となり、厳しい環境に置かれている実態を浮き彫りにしている。
10月以降、最低賃金の引き上げで人件費がさらに上昇する。客足に響く値上げも容易にできず、価格転嫁が遅れる小・零細規模の飲食業を主体に、飲食業の動向が注目される。
年度上半期の「飲食業」倒産514件のうち、「物価高」倒産は79件(前年同期比23.4%増)、「人手不足」倒産は41件(同57.6%増)だった。増加率は、「ラーメン店」41件(同46.4%増)、「中華料理店」16件(同33.3%増)、「食堂,レストラン」110件(同27.9%増)で際立つ。
飲食業では、物価高や人手不足が深刻となるなか、値上げが客離れにつながるため価格転嫁が難しい。来年4月からの消費減税の影響を含め、小・零細規模の飲食業の動向が注目される。
※本調査は、2026年度上半期(4-9月)の全国企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、日本産業分類の「飲食業」(「食堂,レストラン」「専門料理店」「そば・うどん店」「すし店」「酒場,ビヤホール」「バー,キャバレー,ナイトクラブ」「喫茶店」「その他の飲食店」「持ち帰り飲食サービス業」「宅配飲食サービス業」)を集計、分析した。

業種別:「食堂,レストラン」110件(前年同期比27.9%増)、「居酒屋(酒場,ビヤホール)」96件(同15.6%増)、「ラーメン店」41件(同46.4%増)、「喫茶店」35件(同12.9%増)などで増加が際立つ。
原因別:最多が「販売不振」の424件(前年同期比7.3%増、構成比82.4%)。以下、「既往のシワ寄せ(赤字累積)」が33件(前年同月比3.1%増)、「事業上の失敗」が24件(同4.3%増)の順。『不況型』倒産は457件(同7.0%増)で、構成比は88.9%(前年同期85.9%)。
形態別:最多が「破産」の484件(前年同期比0.6%増、構成比94.1%)。以下、「民事再生法」22件(前年同期比100.0%増)、「特別清算」7件(同133.3%増)の順。
資本金別:1百万円以上5百万円未満が192件(前年同期比9.7%増、構成比37.3%)、個人企業他が173件(同±0.0%、同33.6%)など、1千万円未満は460件(同5.0%増、同89.4%)。小規模店ほど人件費や食材、光熱費などのコストアップが、資金繰りに影響を及ぼしている。
負債額別:1千万円以上5千万円未満が379件(前年同期比1.8%増、構成比73.7%)、5千万円以上1億円未満が77件(前年同期比30.5%増)で、1億円未満が456件(構成比88.7%)。