経営のプロがAI台頭で苦境?「経営コンサルタント」倒産 過去2番目の80件
~ 2026年度上半期「経営コンサルタント業」倒産動向 ~
2026年度上半期(4-9月)の「経営コンサルタント」倒産は、80件(前年同期比13.9%減、前年同期93件)だった。 過去最多の2025年度同期からは13.9%減少したが、年度上半期としては2007年以降の20年間で2番目の高水準となった。
負債総額は37億7,600万円(同6.5%減、同40億4,000万円)で、2年連続で減少した。負債1億円未満が69件(同20.6%減)と減少したが、全体の9割弱(86.2%)を占めた。一方で、同1億円以上は11件(同83.3%増)に急増し、中堅規模の倒産も目立った。
生成AIの普及で単なる資料作成や分析は、AIでも代替が可能になり、様々な分野の経営コンサルタントは、それぞれのフィールドでの深い専門性を武器にした差別化が求められている。特に、マーケットが大きく変わるなかで、過去の人脈や経験に頼ったコンサルタントは成長に限界があり、顧客の成果に対するコミットなど根本的な課題解決能力が問われ始めているようだ。
原因別では、最多は販売不振が48件(前年同期比5.8%減)で、全体の60.0%を占めた。また、資本金別は、1千万円未満が65件(同9.7%減)で、全体の81.2%を占めた。構成比は前年同期の77.4%から3.8ポイント上昇し、資本背景が脆弱なコンサルタントの行き詰まりが目立つ。
2026年1月に行政書士法が改正され、無資格者が報酬を得て官公庁への書類作成、提出ができなくなった。コロナ禍に補助金の申請代行が全国で拡大したが、こうした作業代行を掲げるだけの経営コンサルタントや過去の経験則から抜け出せないコンサルタントは今後、生き延びることが難しくなるだろう。
経営コンサルタントは単なるノウハウ提供ではなく、独自の専門知見や人間固有の感性を活かし、成長しながら高付加価値の創出を求められている。
※本調査は、日本産業分類(細分類)の「経営コンサルタント業」を抽出し、2007年度から2026年度までの上半期倒産を集計、分析した。
✔原因別:販売不振が48件(前年同期比5.8%減、構成比60.0%)で最多。次いで、事業上の失敗(同44.4%減、同12.5%)、他社倒産の余波(同9.0%減、同12.5%)が各10件。
✔資本金別:1百万円以上5百万円未満が29件(前年同期比17.1%減、構成比36.2%)で最多。以下、1百万円未満が15件(同25.0%減、同18.7%)、1千万円以上5千万円未満(同23.5%減、同16.2%)、5百万円以上1千万円未満(同8.3%増、同16.2%)がそれぞれ13件。
✔負債額別:最多は1千万円以上5千万円未満が65件(前年同期比16.6%減、構成比81.2%)で、以下、1億円以上5億円未満が11件(同120.0%増、同13.7%)。
✔従業員数別:5人未満が79件(前年同期比10.2%減、構成比98.7%)で最多。その他、10人以上20人未満が1件(前年同期ゼロ、同1.2%)。
