• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

2月のコロナ破たん、3日時点で78件 累計では5428件に

  2月3日は「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)が11件判明、全国で累計5,166件(倒産5,006件、弁護士一任・準備中160件)となった。
件数は2022年に入って増勢を強め、9月(206件)、10月(226件)、11月(207件)に続き、12月も243件が判明し、2022年は前年(1,718件)から3割増の2,282件にのぼった。2023年に入っても1月は月間最多を更新する245件、2月も3日までに78件が判明し高水準で推移している。
倒産集計の対象外となる負債1,000万円未満の小規模倒産は累計262件判明した。この結果、負債1,000万円未満を含めた新型コロナウイルス関連破たんは累計で5,428件に達した。
国内の企業数(358万9,333社、2016年総務省「経済センサス」)を基にした比率では、コロナ破たん率は0.151%で1,000社に1社が破たんした計算となる。都道府県別で最も比率が高いのは東京都の0.268%、次いで福岡県の0.207%、大阪府の0.201%、宮城県の0.200%までが0.2%台、一方最低は宮崎県の0.063%で地域によってばらつきもみられる。
コロナ関連破たんは疲弊が続く脱落型と、景気回復期での資金繰り破たんを中心に増勢が続いている。また、ここに原材料価格や人手不足によるコストアップも負担となってのしかかる。
一方、1月10日には民間ゼロ・ゼロ融資の借り換えにも対応する新たな借換保証制度がスタートした。融資申込みには、具体的なアクションプランや将来目標などの経営行動計画書の作成、金融機関の継続的な伴走支援が求められる。ウィズコロナを見据え、企業支援も新たなフェーズに入ったが、新たな施策が破たんを抑制できるか注目が集まっている。

【都道府県別】(負債1,000万円以上) ~ 100件以上は15都道府県に ~

 都道府県別では、東京都が1,065件と全体の2割強(構成比20.6%)を占め、突出している。以下、大阪府525件、愛知県260件、福岡県258件、神奈川県227件、兵庫県216件、北海道204件、埼玉県186件、千葉県142件、静岡県134件、宮城県115件、京都府114件、広島県と茨城県が各110件、栃木県104件と続く。
3日は全国で11件判明した。10~20件未満が2県、20~50件未満が19県、50件~100件未満が11府県、100件以上は15都道府県に広がっている。

【業種別】(負債1,000万円以上) ~ 最多の飲?業が815件、建設業、アパレル関連が続く ~

 業種別では、コロナ禍での来店客の減少に加え、食材や光熱費高騰の負担も重い飲食業が最多で815件に及ぶ。営業制限が続いた地域を中心に、経営体力の消耗やあきらめによる飲食業の新型コロナ破たんがさらに増加する可能性も高まっている。
次いで、工事計画の見直しなどの影響を受けた建設業が601件に達した。小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)の375件。このほか、飲食業などの不振に引きずられている飲食料品卸売業が219件。インバウンドの需要消失や旅行・出張の自粛が影響したホテル,旅館の宿泊業が166件と、上位を占めている。

【負債額別】(負債1,000万円以上)

 負債額が判明した5,122件の負債額別では、1千万円以上5千万円未満が最多の1,940件(構成比37.8%)、次いで1億円以上5億円未満が1,643件(同32.0%)、5千万円以上1億円未満が1,007件(同19.6%)、5億円以上10億円未満が269件(同5.2%)、10億円以上が263件(同5.1%)の順。
負債1億円未満が2,947件(同57.5%)と半数以上を占める。一方、100億円以上の大型破たんも13件発生しており、小・零細企業から大企業まで経営破たんが広がっている。

【形態別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、倒産した5,006件の形態別では、破産が4,515件(構成比90.1%)で最多。次いで民事再生法が178件(同3.55%)、取引停止処分が176件(同3.51%)、特別清算が115件、内整理が17件、会社更生法が5件と続く。
「新型コロナ」関連倒産の9割超を消滅型の破産が占め、再建型の会社更生法と民事再生法の合計は1割未満にとどまる。業績不振が続いていたところに新型コロナのダメージがとどめを刺すかたちで脱落するケースが大半。
先行きのめどが立たず、再建型の選択が難しいことが浮き彫りとなっている。

【従業員数別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、従業員数(正社員)が判明した4,992件の従業員数の合計は4万6,519人にのぼった。平均すると1社あたり約9人となる。
4,992件の内訳では従業員5人未満が2,902件(構成比58.1%)と、半数以上を占めた。次いで、5人以上10人未満が957件(同19.1%)、10人以上20人未満が612件(同12.2%)と続き、従業員数が少ない小規模事業者に、新型コロナ破たんが集中している。
また、従業員50人以上の破たんは2021年上半期(1-6月)で17件、下半期(7-12月)で15件。2022年は上半期で24件に増加し、下半期も30件判明。2023年は現時点で6件判明している。


※企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものなどを集計している。
※東京商工リサーチの取材で、経営破たんが判明した日を基準に集計、分析した。

n0203未満

               (負債1,000万円未満含む)                  


0203コロナ率

               (都道府県別のコロナ破たん率、負債1,000万円未満含む)                      
Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

「最低賃金」改定で、51.3%の企業が「給与変更」 2020年代の1,500円 「対応不可能」が4割切る

厚生労働省は9月3日、2026年度の全国の最低賃金額(平均)を1,177円(56円増)に引き上げた。 1978年度に目安制度が始まって以降、平均引き上げ額56円は前年度に続き2番目の高さで、これを受けて給与改定を迫られる企業が半数に達することがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

1-9月「医療機関」倒産 過去最多の59件 身近なクリニック、歯科医院で苦境が鮮明

医療機関の倒産が再び勢いを増している。2026年1月-9月に倒産した病院・クリニック(診療所)・歯科医院などの「医療機関」は59件(前年同期比28.2%増)と、過去最多を更新した。

3

  • TSRデータインサイト

「税金滞納」倒産が168件、前年同期の2倍に大幅増 2026年度上半期の「税金滞納」倒産 破産が97.6%

2026年度上半期(4-9月)の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、168件(前年同期比100.0%増)と、前年同期の2倍に達し、この10年で最多を記録した。物価や人件費などのコストアップが企業収益を圧迫し、納税原資を確保できない小・零細企業の行き詰まりに拍車を掛けている。

4

  • TSRデータインサイト

「社会保険の適用拡大」 中小・零細企業ほど負担増 企業の44.9%が「働き控え」懸念、「未対応」も半数

2026年10月から非正規従業員にも社会保険の適用が拡大された。「月収8万8,000円以上」の賃金要件が撤廃され給与額に関わらず条件を満たす社員は、新たに厚生年金や健康保険の加入対象となる。10月1~8日企業を対象に「社会保険適用の基準変更」に関するアンケート調査を実施した。

5

  • TSRデータインサイト

2026年1-9月「デイサービス」倒産47件 同期間で過去最多、介護業界の苦境鮮明

デイサービスなど「通所・短期入所介護事業」の倒産が増加している。2026年は9月までに47件(前年同期比34.2%増)と大幅に増加し、1-9月で過去最多を更新した。多様化するサービスなど、他社との競争が激化するほか、物価高に人手不足も重なり、苦境が深まっている。

TOPへ