• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

「新型コロナウイルス」関連破たん 1,675件【6月24日16:00 現在】

 6月24日は16時時点で「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1000万円以上)が5件判明、全国で累計1594件(倒産1494件、弁護士一任・準備中100件)となった。
 月別では2月(122件)、3月(139件)、4月(154件)と、3カ月連続で最多件数を更新した。5月は124件と、2021年1月以来4カ月ぶりに前月を下回ったが、過去3番目の件数と高水準だった。6月は24日までに119件が判明し5カ月連続で100件を超え、前月を上回るペースで推移している。
 なお、倒産集計の対象外となる負債1000万円未満の小規模倒産は累計81件判明。この結果、負債1000万円未満を含めた新型コロナウイルス関連破たんは累計で1675件となった。
 沖縄県を除く緊急事態宣言の解除以降も、東京都をはじめ一部地域ではまん延防止等重点措置に移行し、飲食店の酒類提供や営業時間の制限は継続している。当面は流動的な状況で、消費関連企業にとって厳しい環境が続く。
 ダメージを受けた企業への金融支援策は継続するが、事業環境が回復しないままコロナ融資の返済がスタートする過剰債務の問題も浮上している。息切れや事業継続をあきらめて破たんに至るケースも目立ち始め、コロナ関連破たんは引き続き高水準で推移する可能性が高い。

【都道府県別】(負債1,000万円以上) ~ 30件以上が12都道府県 ~

 都道府県別では、東京都が374件(倒産352件、準備中22件)に達し、全体の約4分の1(構成比23.4%)を占め、突出している。以下、大阪府164件(倒産156件、準備中8件)、神奈川県80件(倒産73件、準備中7件)、愛知県76件(倒産76件、準備中0件)、北海道64件(倒産63件、準備中1件)と続く。
 24日は大阪府で2件のほか茨城県、東京都、福岡県でそれぞれ1件判明した。10~20件未満が17県、20~30件未満が8府県、30件以上は12都道府県に広がっている。関西2府4県が累計300件に達した。

【業種別】(負債1,000万円以上)~ 飲食が最多287件、建設156件、アパレル137件、宿泊83件 ~

 業種別では、来店客の減少、休業要請などで打撃を受けた飲食業が最多の287件。一部地域では休業や時短の要請が継続し、営業制限が続く飲食業の新型コロナ破たんがさらに増加する可能性が強まっている。
 次いで、工事計画の見直しなどの影響を受けた建設業が156件、小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)の137件。このほか、インバウンドの需要消失や旅行・出張の自粛が影響したホテル,旅館の宿泊業が83件と続く。
 また、飲食業などの不振に引きずられている飲食料品卸売業が76件、食品製造業も49件と目立ち、飲食業界の不振が関連業種に波及している。

【負債額別】(負債1,000万円以上)

 負債額が判明した1565件の負債額別では、1千万円以上5千万円未満が最多の563件(構成比35.9%)、次いで1億円以上5億円未満が534件(同34.1%)、5千万円以上1億円未満が273件(同17.4%)、5億円以上10億円未満が98件(同6.2%)、 10億円以上が97件(同6.1%)の順。
 負債1億円未満が836件(同53.4%)と半数を占める。一方、100億円以上の大型倒産も6件発生しており、小・零細企業から大企業まで経営破たんが広がっている。

【形態別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、倒産した1494件の形態別では、破産が1321件(構成比88.4%)で最多。次いで民事再生法が80件(同5.3%)、取引停止処分が73件(同4.8%)、特別清算が12件、内整理が7件、会社更生法が1件と続く。
 「新型コロナ」関連倒産の約9割を消滅型の破産が占め、再建型の会社更生法と民事再生法の合計は1割未満にとどまる。業績不振が続いていたところに新型コロナのダメージがとどめを刺すかたちで脱落するケースが大半。
 先行きのめどが立たず、再建型の選択が難しいことが浮き彫りとなっている。

【従業員数別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、従業員数(正社員)が判明した1494件の従業員数の合計は1万8330人にのぼった。
 1494件の内訳では従業員5人未満が803件(構成比53.7%)と、半数を占めた。次いで、5人以上10人未満が298件(同19.9%)、10人以上20人未満が206件(同13.7%)と続き、従業員数が少ない小規模事業者に、新型コロナ破たんが集中している。
 また、従業員50名以上の破たんは2021年1-3月で11件、4-6月では2件発生している。

※ 企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※ 原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものなどを集計している。
※ 東京商工リサーチの取材で、経営破たんが判明した日を基準に集計、分析した。


210624日本地図以上

‌               (負債1,000万円以上)                  

210624日本地図未満

‌               (負債1,000万円未満を含む)                      

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

「最低賃金」改定で、51.3%の企業が「給与変更」 2020年代の1,500円 「対応不可能」が4割切る

厚生労働省は9月3日、2026年度の全国の最低賃金額(平均)を1,177円(56円増)に引き上げた。 1978年度に目安制度が始まって以降、平均引き上げ額56円は前年度に続き2番目の高さで、これを受けて給与改定を迫られる企業が半数に達することがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

1-9月「医療機関」倒産 過去最多の59件 身近なクリニック、歯科医院で苦境が鮮明

医療機関の倒産が再び勢いを増している。2026年1月-9月に倒産した病院・クリニック(診療所)・歯科医院などの「医療機関」は59件(前年同期比28.2%増)と、過去最多を更新した。

3

  • TSRデータインサイト

「税金滞納」倒産が168件、前年同期の2倍に大幅増 2026年度上半期の「税金滞納」倒産 破産が97.6%

2026年度上半期(4-9月)の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、168件(前年同期比100.0%増)と、前年同期の2倍に達し、この10年で最多を記録した。物価や人件費などのコストアップが企業収益を圧迫し、納税原資を確保できない小・零細企業の行き詰まりに拍車を掛けている。

4

  • TSRデータインサイト

「社会保険の適用拡大」 中小・零細企業ほど負担増 企業の44.9%が「働き控え」懸念、「未対応」も半数

2026年10月から非正規従業員にも社会保険の適用が拡大された。「月収8万8,000円以上」の賃金要件が撤廃され給与額に関わらず条件を満たす社員は、新たに厚生年金や健康保険の加入対象となる。10月1~8日企業を対象に「社会保険適用の基準変更」に関するアンケート調査を実施した。

5

  • TSRデータインサイト

2026年1-9月「デイサービス」倒産47件 同期間で過去最多、介護業界の苦境鮮明

デイサービスなど「通所・短期入所介護事業」の倒産が増加している。2026年は9月までに47件(前年同期比34.2%増)と大幅に増加し、1-9月で過去最多を更新した。多様化するサービスなど、他社との競争が激化するほか、物価高に人手不足も重なり、苦境が深まっている。

TOPへ