• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

「新型コロナウイルス」関連破たん【12月4日14:00 現在】

 12月4日は14時時点で、「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)が3件(倒産1件、弁護士一任・準備中2件)判明し、2月からの累計が全国で764件(倒産700件、弁護士一任・準備中64件)となった。

 月別では、103件発生した6月以来、7月は80件、8月は67件と前月を下回ってきたが9月は100件で3カ月ぶりに前月を上回り、以降11月まで3カ月連続で100件を上回った。

 12月は4日までに17件が判明、企業業績が回復しないなかで息切れを中心にコロナ破たんの高止まりが続いている。 なお、集計対象外だが、負債1,000万円未満の小規模倒産は累計36件判明。この結果、負債1,000万円未満を含めた新型コロナウイルス関連破たんは累計800件に到達した。

 「GoToキャンペーン」の運用見直しや方針転換が進んでいるほか、酒を提供する飲食店や接待を伴う飲食店等に対する営業短縮・休業要請などが広がりつつある。感染拡大防止との難しい舵取りが続くが、年末の書き入れ時を前に経営体力の乏しい飲食業者など、消費関連の小・零細企業への影響が懸念される。コロナ関連破たんは引き続き予断を許さない状況が続いている。

【都道府県別】(負債1,000万円以上)~ 30件以上が6都道府県 ~

 都道府県別では、東京都が181件(倒産165件、準備中16件)で、全体の2割以上(構成比23.6%)を占め、突出している。以下、大阪府が76件(倒産70件、準備中6件)、兵庫県が36件(倒産32件、準備中4件)、神奈川県35件(倒産30件、準備中5件)、北海道34件(倒産34件)、愛知県33件(倒産32件、準備中1件)と続く。
 都道府県別では10~20件未満が11県、20~30件未満が3県、30件以上は6都道府県に広がっている。

【業種別】(負債1,000万円以上) ~ 飲食業が132件、アパレル関連74件、宿泊業60件 ~

 業種別では、来店客の減少、休業要請などで打撃を受けた飲食業が132件と最多。来店自粛や特定業種への時短営業要請などの広がりで、今後の推移に注目が集まる。次いで、百貨店や小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)が74件と再び増勢が強まっている。このほか、インバウンドの需要消失や旅行・出張の自粛が影響したホテル,旅館の宿泊業は60件に達した。
 以下、工事計画の見直しなど影響を受けた建設業が51件にのぼるほか、飲食業などの不振に引きずられている飲食料品卸売業が37件、食品製造業も27件と多く、飲食業界の不振が影響している。

【負債額別】(負債1,000万円以上)

 負債額が判明した738件の負債額別では、最多が1億円以上5億円未満で278件(構成比37.6%)。次に、1千万円以上5千万円未満231件(同31.3%)、5千万円以上1億円未満120件(同16.2%)、5億円以上10億円未満55件(同7.4%)、10億円以上54件(同7.3%)の順。
 負債1億円未満が351件(同47.5%)を占める。一方、100億円以上の大型倒産も4件発生しており、小・零細企業から大企業まで経営破たんが広がっている。

【形態別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、倒産した700件の形態別では、破産が621件(構成比88.7%)で最多。次いで、民事再生法が37件(同5.2%)、取引停止処分39件(同5.5%)、特別清算3件(同0.4%)と続く。
 「新型コロナ」関連倒産の約9割を消滅型の破産が占め、再建型の民事再生法は1割未満にとどまる。また、9月以降に発生した民事再生7件のうち、5件は個人企業の小規模個人再生によるもの。業績不振が続いていたところに新型コロナのダメージがとどめを刺すかたちで脱落するケースが大半。先行きのめどが立たず、再建型の選択が難しいことが浮き彫りとなっている。

【従業員数別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、従業員数(正社員)が判明した709件の従業員数の合計は1万2,105人にのぼった。
 709件の内訳では従業員5人未満が339件(構成比47.8%)と、半数近くを占めた。次いで、5人以上10人未満が143件(同20.1%)、10人以上20人未満が115件(同16.2%)と続き、従業員数が少ない小規模事業者に、新型コロナ破たんが集中している。
 従業員50名以上の破たんは8月以降、月間2件以下の発生にとどまり、小規模化が顕著となっている。

※ 企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※ 原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものなどを集計している。
※ 東京商工リサーチの取材で、経営破たんが判明した日を基準に集計、分析した。


日本地図1204①

‌                      (負債1,000万円以上)

日本地図1204②

‌                      (負債1,000万円未満を含む)

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

年度上半期の「人手不足」倒産 過去最多の240件 深刻な“賃上げ疲れ”、『賃上げ倒産』が1.7倍に増加

2026年度上半期(4-9月)の「人手不足」倒産は、240件(前年同期比17.0%増)と過去最多を記録した。コロナ禍の2021年度同期の26件を底に、5年連続で前年同期を上回った。調査を開始した2013年以降の年度上半期では、これまで最多だった前年同期(205件)を抜いて最多を更新した。

2

  • TSRデータインサイト

外国人「技能実習制度」認定取消しは累計754社 製造業と建設業で7割占める、ワーストは愛知県の46社

外国人技能実習制度で実習生を受け入れていた企業のうち、法令違反や不正などを理由に実習実施の認定取消処分を受ける企業が相次いでいる。 2017年11月の現行制度施行以降、累計754社にのぼり、2026年度も8月までに50社が公表され、前年度と同水準のペースで推移している。

3

  • TSRデータインサイト

再編が進むホームセンター、キーワードは「1兆円」 ~ 統合や提携、共同購買やPB商品の取り組み ~

ホームセンター業界で統合や提携で競争力を高める動きが加速している。店舗が増えながら1店舗の売上効率が低下する「オーバーストア」状態で、大手各社は次の一手を巡りしのぎを削っている。5期連続(最新期:2025年4月-2026年3月期)で決算比較が可能な48社を分析した

4

  • TSRデータインサイト

1-9月の上場企業「早期・希望退職募集」は22社 人数は5,345人、黒字企業が6割を超える

2026年1月-9月に「早期・希望退職募集」が判明した上場企業は22社(前年同期34社)、対象人数は5,345人(同1万1,909人)だった。社数は3割(35.2%)減少し、対象人数は半減(55.1%)した。

5

  • TSRデータインサイト

新型コロナ破たん、9月は133件発生

 9月は「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円未満含む)が133件判明し、2020年2月の第1号の発生から累計1万4,700件に達した。2026年は3月に162件と3カ月ぶりの150件超えを記録。しかし、4月は一転して150件を下回り、5月は119件で、2021年1月以来の120件割れとなった。

TOPへ