• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

三越伊勢丹 中間決算で初の赤字、足元では高額品が堅調で回復の兆し

 百貨店大手の(株)三越伊勢丹ホールディングス(TSR企業コード:297339362、新宿区、東証1部)は11月11日、新型コロナの影響による店舗の臨時休業などで2020年4-9月連結の純利益が367億8700万円の赤字だったと発表した。2008年の三越と伊勢丹の経営統合後、中間決算の赤字は初めて。
 三越伊勢丹HDは、子会社で不動産事業を手がける(株)三越伊勢丹不動産(TSR企業コード:295901861、新宿区)を投資ファンドに売却する。売却益71億円を2021年第4四半期に計上する予定で、経営のスリム化を進める意向だ。
 新型コロナで落ち込んだ百貨店の売上に回復の兆しがみえてきた。10月の三越伊勢丹HDの売上速報(国内百貨店事業)は、グループ百貨店を含め前年同月比1.9%減だった。昨年10月は消費増税前の駆け込み需要の反動減(2018年10月比21.2%減)が大きいが、前年同月並みまで回復した。

 三越伊勢丹の担当者によると、「大都市圏を中心にラグジュアリーブランドなど高額品が伸びている」という。
 2020年4-9月(連結)の売上高は3357億100万円(前年同期比41.8%減)、営業利益178億1200万円の赤字(前年同期138億8600万円の黒字)、純利益367億8600万円の赤字(同75億9500万円の黒字)と減収赤字だった。
 2021年3月期通期(連結)業績予想も修正した。売上高8150億円(前年比27.2%減)、営業利益330億円の赤字(前年156億7900万円の黒字)、純利益450億円の赤字(同111億8700万円の赤字)を見込む。

三越伊勢丹

‌臨時休業中だった三越伊勢丹の店舗(TSR撮影、5月)
Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

「鳶工事業」が苦境、倒産が過去最多ペース ~ 16年ぶり100件超、職人不足とコスト対応がネック ~

「建設現場の花形」と言われる鳶職人の世界に逆風が吹く。足場から鉄骨、支柱工事など建設現場で欠かせないが、倒産が過去最多ペースだ。有効求人倍率は7.94倍と深刻な人材難の鳶業界にあって採用難と高い技能、経験が若者の育成に足かせになっている。鳶工事業の倒産を分析した

2

  • TSRデータインサイト

「渋谷区」が倒産最多、2年連続も視野 ~ 倒産企業の半数が業歴10年超、新設法人は伸び鈍化 ~

街の主役は若者から大人へ。再開発で変貌を遂げる「シブヤ」に異変が生じている。 渋谷区に本社を構える企業倒産(1-8月)は、全国の市区郡別で最多の123件に達した。昨年(2025年1-12月)は161件で2007年以来、18年ぶり全国ワーストだった

3

  • TSRデータインサイト

2025年度の書店の利益、前年度の4.6倍に拡大 黒字企業が7割も、「増収増益」は13.4%

「本離れ」が言われて久しいが、書店経営が回復に転じた。全国の主な書店304社の2025年度の売上高合計は、6,121億4,000万円(前年度比1.6%増)、利益合計は40億2,600万円(同365.4%増)で、売上高は微増だったが、利益は前年度の4.6倍に急回復した。

4

  • TSRデータインサイト

翻訳業が苦境、利益は3年で7割減 ~ AIと競合で破産したケースも ~

AIが翻訳業界にドラスティックな変化を迫っている。日進月歩で精度が向上するなか、言語間の壁が低くなっている。この余波が翻訳業界に広がり、業績は3期連続で減収減益に追い込まれた。

5

  • TSRデータインサイト

「畳製造業」 伝統産業に忍び寄る市場変化と後継問題 売上は3年連続で低迷、業歴100年超の老舗が2割超

9月24日は「畳の日」。全国畳産業振興会が4月29日と9月24日の年2回定めている。日本の住文化の伝統を引き継ぐ畳のすばらしさをアピールすることが目的だが、畳製造業が長期低迷に陥っている。 全国の主な「畳製造業」256社の2025年度の売上高合計は402億7,700万円(前年度比1.3%減)だった

TOPへ