全国企業倒産状況

2025年(令和7年)の全国企業倒産1万300件

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2025年の企業倒産 2年連続で1万件超え、「人手不足」倒産が最多に

 2025年の全国の企業倒産(負債総額1,000万円以上)は、件数が1万300件(前年比2.9%増)、負債総額は1兆5,921億9,000万円(同32.0%減)だった。
 件数は、2013年(1万855件)以来の水準で、2022年から4年連続で前年を上回り、2024年に続いて1万件を超えた。増加率は2023年の35.1%増、2024年の15.1%増に比べ、2.9%増とペースは鈍化している。
 負債総額は、2年連続で前年を下回り、4年ぶりに1兆円台に戻した。最大の倒産は(株)ドローンネット(東京、破産)の1,445億円で、負債100億円以上は8件(前年12件)にとどまった。一方、負債1億円未満は7,892件(前年比5.5%増)で、構成比76.6%は30年間で最高となり小・零細規模を主体にした倒産が特徴となった。

 コロナ禍の支援終了とともに、ゼロゼロ融資などの副作用で過剰債務から抜け出せない企業は依然として多い。
 円安で物価高が続くなか、過剰債務の解消が遅れた企業には、さらに金利上昇やトランプ関税、中国との関係悪化なども新たな経営リスクとして考慮することが必要だ。
 政府の総合経済対策の浸透には時間を要するため、これから年度末に向け、業績回復が遅れた企業の息切れに経営再建を諦めた企業も加わり、倒産は緩やかな増勢をたどるとみられる。

企業倒産年次推移



・「人手不足」関連倒産:過去最多の397件(前年292件)と大幅に増えた。内訳は、人件費高騰152件(同106件)、求人難135件(同115件)、従業員退職110件(同71件)
・「物価高」倒産:767件(前年702件)で、3年連続で増加し、2022年以降で最多
・「ゼロゼロ融資」利用後倒産:433件(同572件)で、2年連続で減少
・都道府県別件数:前年を上回ったのが26府県、減少が19都道府県、同数が2県。4年連続で「増加」が「減少」を上回る
・負債額別件数:負債1億円未満の構成比は過去最高の76.6%
・業種別件数:汎・生産・業務用機械器具製造業、教育,学習支援業などが増加
・上場企業倒産:東証グロース上場の(株)オルツ(東京、負債24億円)の1件で、4年連続で発生
・中小企業倒産件数(中小企業基本法に基づく)の構成比:前年と同水準の99.9%

◇倒産データ分析:https://www.tsr-net.co.jp/news/data_analysis/index.html

産業別倒産動向 10産業のうち、7産業で前年を上回る

 2025年の産業別件数は、10産業のうち、卸売業、金融・保険業、運輸業を除く7産業で前年を上回った。
 最多は、サービス業他の3,478件(前年比4.4%増)で、4年連続で前年を上回り、過去最多を記録した。
 このほか、農・林・漁・鉱業125件(同10.6%増)が4年連続で増加し、2002年以来、23年ぶりに120件台に。また、建設業2,014件(同4.6%増)が4年連続で増加し、12年ぶりに2,000件超え。不動産業331件(同18.2%増)が2年ぶりに増加し、11年ぶりに300件台に乗せた。また、製造業1,186件(同3.9%増)と情報通信業438件(同3.0%増)が4年連続、小売業1,172件(同6.7%増)が3年連続で、それぞれ前年を上回った。
 一方、金融・保険業19件(同24.0%減)が2年連続、卸売業1,147件(同5.5%減)が4年ぶり、運輸業390件(同14.6%減)が5年ぶりに、それぞれ前年を下回った。


2025(令和7)年 産業別倒産状況

主要産業倒産件数 年次推移

地区別倒産動向 9地区のうち、7地区で前年を上回る

 2025年の地区別件数は、9地区のうち、7地区で前年を上回った。
 東北583件(前年比2.6%増)と関東3,721件(同2.6%増)、近畿2,654件(同1.8%増)、九州956件(同8.1%増)が4年連続、中部1,254件(同5.7%増)と北陸223件(同9.3%増)、四国219件(同7.3%増)が3年連続で、それぞれ前年を上回った。
 九州は、2009年(1,115件)以来、16年ぶりに900件超になった。小売業143件(前年比33.6%増)、卸売業116件(同22.1%増)、製造業86件(同21.1%増)など、8産業で前年を上回った。
 増加率が最高の北陸は、小売業35件(同52.1%増)、卸売業19件(同35.7%増)、製造業36件(同33.3%増)などで増加した。
 一方、北海道274件(同2.1%減)と中国416件(同7.5%減)が、4年ぶりにそれぞれ前年を下回った。

2025(令和7)年 都道府県別倒産状況

※地区の範囲は以下に定義している。
東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
北陸(富山、石川、福井)
近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
中国(広島、岡山、山口、鳥取、島根)
四国(香川、徳島、愛媛、高知)
九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)


主な倒産

[負債額上位5社]
1.(株)ドローンネット/東京都/ドローン関連事業ほか/1,445億円/破産
2.丸住製紙(株)/愛媛県/洋紙製造ほか/590億円/民事再生法
3.FUNAI GROUP(株)/大阪府/持株会社/262億1,500万円/破産
4.MPH(株)/東京都/脱毛サロン経営/260億円/破産
5.中川企画建設(株)/大阪府/土木建築工事ほか/222億2,200万円/会社更生法

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