全国企業倒産状況

2008年度(平成20年度)[2008.4-2009.3] 全国企業倒産状況

倒産件数 16,146件
負債総額 14兆189億1,100万円
対前年度比(件数) +12.3% (前年度 14,366件)
対前年度比(負債) +141.8% (前年度 5,795,539百万円)

(負債総額1,000万円以上の倒産を集計、%は小数点2位以下切捨)

倒産件数が前年度比12.3%増の1万6,146件、負債総額が戦後5番目

 2008年度(2008年4月〜2009年3月)の全国企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は1万6,146件、負債総額は14兆189億1,100万円となった。

倒産件数は、前年度比1,780件増(12.3%増)で、年度では戦後17番目ながら2005年度を底に3年連続で増加をたどり、2002年度(1万8,587件)以来、6年ぶりに1万6,000件を上回った

負債総額は、前年度比8兆2,233億7,200万円増(141.8%増)で、年度としては戦後5番目の規模となった。歴代2番目の大型倒産となったリーマン・ブラザーズ証券(株)(東京都・負債3兆4,314億円・9月)など、負債1000億円以上が12件(前年度3件)、負債100億円以上が倍増の134件(同65件)発生するなど大型倒産が増加した。


産業別

倒産件数、10産業すべてで前年度比増加

 前年度比増加率は、運輸業の32.8%増(478→635件)を筆頭にして、不動産業30.2%増(480→625件)、情報通信業29.1%増(388→501件)、金融・保険業22.9%増(87→107件)、製造業21.3%増(2,093→2,540件)、建設業11.0%増(4,090→4,540件)、卸売業10.5%増(2,095→2,315件)、サービス業他7.6%増(2,747→2,958件) 、農・林・漁・鉱業7.5%増(80→86件)、小売業0.6%増(1,828→1.839件)の順。

産業別分類 件数(件) 負債額(百万円)
農・林・漁・鉱業 86 27,828
建設業 4,540 1,398,357
製造業 2,540 1,263,564
卸売業 2,315 741,391
小売業 1,839 426,305
金融・保険業 107 5,994,351
不動産業 625 2,846,824
運輸業 635 161,115
情報通信業 501 218,180
サービス業他 2,958 940,996
合計 16,146 14,018,911

※業種分類のコード(日本標準産業分類に基づく)改訂に伴い、弊社データベースは2009年1月度より新業種分類に移行した。各数値は新業種コードに基づく。

※2008年度の産業別倒産件数・負債総額は、2008年12月までは改訂前、2009年1月以降は改訂後の業種コードに対応した値を合算している。


地区別

倒産件数、9地区すべてで前年度比増加

 増加率は、中国26.4%増(605→765件) 、北陸22.8%増(367→451件)、北海道21.4%増(610→741件)、関東19.2%増(4,850→5,782件)、四国17.7%増(384→452件)、東北11.5%増(803→896件)、中部5.6%増(1,544→1,631件)、九州5.5%増(1,359→1,435件)、近畿3.8%増(3,844→3,993件)の順。

また都道府県別倒産件数では前年度を上回ったのが39都道府県、減少が7県、同数が1県となった。

  • 北海道:件数が年度として6年ぶりの700件台。
  • 東北:件数が4年連続前年度比増加。県別件数では、宮城を除き前年度比増加。
  • 関東:件数が年度として5年ぶりの5,000件台。県別件数では、全都県で前年度比増加。
  • 中部北陸:件数が中部は年度として5年ぶりの1,600件台、北陸は6年ぶりに400件を上回る、県別件数では、岐阜、静岡、愛知、富山、石川で前年度比増加。
  • 近畿:件数が2年連続前年度比増加。県別件数では、滋賀、京都、大阪、和歌山で前年度比増加。
  • 中国:件数が年度としては6年ぶりに700件を上回る。県別件数では、全県で前年度比増加。
  • 四国:件数が年度としては5年ぶりに400件を上回る。県別件数では、高知を除き前年度比増加。
  • 九州:件数が年度としては3年連続前年度比増加。県別件数では、長崎を除き前年度比増加。
地区別分類 件数(件) 負債額(百万円)
北海道 741 280,255
東北 896 307,029
青森 129 72,426
岩手 112 53,140
宮城 175 45,010
秋田 121 37,716
山形 154 31,644
福島 205 67,093
関東 5,782 9,929,740
茨城 226 51,794
栃木 185 136,401
群馬 221 84,226
埼玉 617 146,525
千葉 408 97,012
東京 3,115 8,881,749
神奈川 717 448,055
新潟 183 46,996
山梨 110 36,982
中部 1,631 632,975
長野 197 54,969
岐阜 234 119,528
静岡 327 145,860
愛知 743 255,317
三重 130 57,301
北陸 451 203,079
富山 146 46,524
石川 175 114,852
福井 130 41,703
近畿 3,993 1,265,201
滋賀 194 65,450
京都 524 109,628
大阪 2,209 783,984
兵庫 742 247,377
奈良 170 27,873
和歌山 154 30,889
中国 765 540,874
鳥取 91 30,840
島根 80 20,687
岡山 193 48,145
広島 279 399,725
山口 122 41,477
四国 452 151,043
徳島 85 21,237
香川 127 31,970
愛媛 158 76,305
高知 82 21,531
九州 1,435 708,715
福岡 538 226,583
佐賀 85 19,159
長崎 156 124,990
熊本 172 64,470
大分 135 62,195
宮崎 108 77,443
鹿児島 145 56,220
沖縄 96 77,655
合計 16,146 14,018,911
  • ※地区の範囲は以下に定義している。
    関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)
    中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)
    北陸(富山、石川、福井)
    近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)
  • 上場企業倒産が年度戦後最多の45件発生
  • 形態別:破産が年度過去最多の9,738件
  • 産業別件数:10産業すべてで前年度比増加
  • 原因別:販売不振が1万603件、年度としては6年ぶりの1万件超え
  • 負債額別:負債100億円以上が前年度比106.1%増の134件
  • 従業員数被害者数が17万2,076人、5年ぶりに15万人を上回る
  • 第三セクターの倒産が前年度比50.0%減の12件
  • 中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)は、前年度比12.1%増の1万6,027件

当年の主な倒産

  • リーマン・ブラザーズ証券(株)/東京都/証券業/3,431,400百万円/民事再生法
  • リーマン・ブラザーズ・ホールディングス(株)/東京都/持株会社/515,973百万円/民事再生法
  • リーマン・ブラザーズ・コマーシャル・モーゲージ(株)/東京都/貸金業/384,458百万円/民事再生法
  • サンライズファイナンス(株)/東京都/貸金業/363,953百万円/民事再生法
  • (株)SFCG/東京都/事業者向け貸金業/338,040百万円/民事再生法

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