全国企業倒産状況

2010年(平成22年)9月度 全国企業倒産状況

倒産件数 1,102件
負債総額 1兆4,180億2,500万円
前月比(件数) +3.5%(前月 1,064件)
前月比(負債) +650.5%(前月 1,889億2,000万円)
前年同月比(件数) -4.5%(前年同月 1,155件)
前年同月比(負債) +359.2%(前年同月 3,087億7,100万円)

(負債総額1,000万円以上の倒産を集計、%は小数点2位以下切捨)

負債総額が前年同月比約4.6倍の1兆4,180億円 9月としては戦後5番目の規模


 2010(平成22)年9月度の全国企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は1,102件、負債総額が1兆4,180億2,500万円となった。

 

 倒産件数は、前年同月比4.5%減で14カ月連続で前年同月を下回った。ただし前年同月比減少率は、13カ月ぶりに1ケタ台に縮小した。さらに都道府県別では、24道府県で前年同月を上回り、2009年6月以来15カ月ぶりに「増加」が「減少」を上回るなど全国的な減少傾向に緩みが出てきたことが注目される。

 

 負債総額は、前年同月比359.2%増で8カ月ぶりに前年同月を上回り、9月としては戦後5番目の規模となった。これは日本振興銀行(株)(負債6,805億6,300万円)と(株)武富士(同4,336億800万円)の大型倒産が影響した。

 

企業倒産月次推移.jpg


産業別


倒産件数 10産業のうち5産業で前年同月を下回る

 減少率は、運輸業の16.2%減(43→36件)を筆頭に、卸売業14.9%減(161→137件)、サービス業他9.7%減(237→214件)、建設業5.5%減(324→306件)、製造業5.0%減(180→171件)の順。

 これに対して増加は、農・林・漁・鉱業275.0%増(4→15件)、小売業12.5%増(112→126件)、情報通信業6.6%増(45→48件)の3産業だった。

 このほか不動産業が前年同月同数の42件、金融・保険業が前年同月同数の7件となった。

 


産業別分類 件数(件) 負債額(百万円)
農・林・漁・鉱業 15 2,456
建設業 306 45,207
製造業 171 43,463
卸売業 137 31,440
小売業 126 13,990
金融・保険業 7 1,115,644
不動産業 42 86,238
運輸業 36 13,863
情報通信業 48 10,306
サービス業他 214 55,418
合計 1,102 1,418,025


※業種分類のコード(日本標準産業分類に基づく)改訂に伴い、弊社データベースは2009年1月度より新業種分類に移行した。各数値は新業種コードに基づく。

 

 主要産業倒産件数推移.jpg


地区別

倒産件数 9地区のうち4地区で前年同月を上回る

 増加率は、北海道46.1%増(26→38件)、四国41.1%増(17→24件)、北陸28.5%増(35→45件)、九州9.3%増(86→94件)の順だった。

 これに対して減少は、中国31.2%減(48→33件)、東北23.5%減(51→39件)、関東9.3%減(448→406件)、中部5.5%減(127→120件)、近畿4.4%減(317→303件)の5地区だった。

 

北海道:件数が前年同月比46.1%増。15カ月ぶりに増加に転じる。

 

東北:件数が6カ月連続で前年同月比減少。県別件数では宮城のみ前年同月比増加。

 

関東:全体の件数が、13カ月連続で前年同月比減少。県別件数では、茨城、栃木、神奈川、新潟、山梨で前年同月比増加。

 

中部北陸:全体の件数が、中部は4カ月連続で前年同月比減少。北陸は10カ月ぶりに前年同月比増加。県別件数では、長野、岐阜、石川、福井で前年同月比増加。

 

近畿:全体の件数が、13カ月連続前年同月比減少。県別件数では、大阪、兵庫、奈良で前年同月比増加。

 

中国:全体の件数が、13カ月連続で前年同月比減少。県別件数では、山口のみ前年同月比増加。

 

四国:全体の件数が、5カ月ぶりに前年同月比増加。県別件数では、香川を除き前年同月比増加。

 

九州:全体の件数が、1年8カ月ぶりに前年同月比増加。県別件数では、福岡、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄で前年同月比増加。

都道府県 件数(件) 負債額(百万円)
北海道 38 5,815
東北 39 11,586
青森 8 4,932
岩手 4 576
宮城 9 1,312
秋田 4 757
山形 4 921
福島 10 3,088
関東 406 1,260,361
茨城 23 54,324
栃木 18 4,270
群馬 12 1,337
埼玉 45 6,767
千葉 31 8,005
東京 193 1,167,589
神奈川 64 12,486
新潟 13 5,143
山梨 7 440
中部 120 41,643
長野 16 7,508
岐阜 17 4,012
静岡 14 7,699
愛知 57 18,757
三重 16 3,667
北陸 45 18,344
富山 10 2,151
石川 25 15,276
福井 10 917
都道府県 件数(件) 負債額(百万円)
近畿 303 46,868
滋賀 10 1,496
京都 40 4,223
大阪 174 26,302
兵庫 57 13,452
奈良 11 853
和歌山 11 542
中国 33 4,480
鳥取 2 117
島根 3 380
岡山 7 1,215
広島 14 2,137
山口 7 631
四国 24 9,473
徳島 4 1,083
香川 5 820
愛媛 12 5,801
高知 3 1,769
九州 94 19,455
福岡 45 8,486
佐賀 2 271
長崎 7 428
熊本 11 748
大分 8 1,473
宮崎 5 649
鹿児島 8 2,358
沖縄 8 5,042
合計 1,102 1,418,025


※地区の範囲は以下に定義している。

関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨)

中部(長野、岐阜、静岡、愛知、三重)

北陸(富山、石川、福井)

近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)


 

◎上場企業倒産:(株)武富士の1件が発生、今年は9月末時点で累計6件(前年同期19件)

◎原因別:販売不振を中心とした「不況型」倒産の構成比が80.7%、8カ月連続80%を上回る

◎資本金別:1億円以上が今年最多の26件

◎従業員被害者数:前年同月10.7%増の9,735人、8カ月ぶりに前年同期を上回る

◎中小企業倒産(中小企業基本法に基づく)は、前年同月比4.8%減の1,096件

当月の主な倒産


日本振興銀行(株)/東京都/銀行業/6,805億6,300万円/民事再生法

(株)武富士/東京都/消費者金融業/4,336億800万円/会社更生法

茨城県住宅供給公社/茨城県/住宅用土地売買/523億3,600万円/破産

(株)ARMOR HOLDINGS/東京都/持株会社/143億円/破産

北國リゾート(株)/石川県/不動産賃貸、管理/97億1,900万円/破産


禁・転載・複写

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSR速報 ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「建設コンサルタント」 の業績拡大 ~ 災害対策や老朽化修繕など、安全対策が寄与 ~

2025年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管の破損による大規模な道路陥没事故から1年が経過した。事故を機に普段何気なく利用するインフラの老朽化を身近に感じた人も多いだろう。工事を直接担うのは建設会社だがその裏で設計監理する土木工事の「建設コンサルタント」の業績が好調だ

2

  • TSRデータインサイト

病院経営の法人、採算悪化で赤字法人が5割に迫る 収入は微増、利益はコロナ禍から1兆円以上の大幅減

全国で「病院」を経営する6,266法人の直近決算は、約半数にのぼる3,021法人(構成比48.2%)が赤字だったことがわかった。赤字法人率はコロナ禍以降、3年連続で上昇した。

3

  • TSRデータインサイト

2月の「人手不足」倒産 「求人難」が3.3倍に急増 従業員の採用と賃上げで中小企業は苦悩強まる

2026年2月の「人手不足」倒産は47件(前年同月比147.3%増)で、2025年9月の48件以来、5カ月ぶりに40件台に乗せた。2026年1-2月累計は83件(前年同期比45.6%増)で、同期間では調査を開始した2013年以降、最多だった前年の57件を大きく上回り、増勢を強めている。

4

  • TSRデータインサイト

2月の「ゼロゼロ融資」利用後倒産は27件 返済開始の最後のピークを控え、今後増勢の懸念も

2026年2月の「ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)」を利用した企業の倒産は、27件(前年同月比18.1%減)で、2カ月連続で前年同月を下回った。

5

  • TSRデータインサイト

2月の「税金滞納」倒産は10件、3カ月ぶりに減少 10件すべて破産、税金滞納が経営再建の障害に

2026年2月の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、10件(前年同月比33.3%減)だった。3カ月ぶりに前年同月を下回り、2月としては2年連続で減少した。

TOPへ