• TSR速報

(株)オギロパン

オギロパンの本社

オギロパンの本社

~「しゃりしゃりパン」で有名な業歴100年超の老舗ベーカリー~

 (株)オギロパン(三原市)は1月6日、事業を停止し、破産手続きを橋本則利弁護士(弁護士法人尾道しまなみ法律事務所、尾道市新浜1-14-31)に一任した。
 負債総額は約1億4000万円。

 1918年に創業した老舗のパン製造販売業者。地元三原地区での知名度は高く、主力商品の「しゃりしゃりパン」は長年にわたり周辺住民に親しまれてきた。本店での販売のほか、地元スーパーなどへの販売に加え、大手スーパーへの出店も行い、1995年7月期には約3億6000万円の売上高を計上した。

 しかし、その後は他社との競合などから徐々に売上規模が縮小し、厳しい資金繰りでの運営を余儀なくされていた。さらに、2020年以降は「新型コロナウイルス」感染拡大により客数が減少し、2023年7月期の売上高は1億円を割り込んでいた。老朽化した工場設備の更新もできない状況が続き、生産面にも不安を抱え、事業継続は困難との判断から、2023年12月30日に全従業員を解雇していた。

※(株)オギロパン(TSR企業コード:720174848、法人番号:5240001039513、三原市皆実3-1-32、設立1966(昭和41)年1月、資本金1000万円)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2024年度「人手不足倒産予備軍」  ~ 今後は「人材採用力」の強化が事業継続のカギ ~

賃上げ圧力も増すなか他社との待遇格差で十分な人材確保ができなかった企業、価格転嫁が賃上げに追い付かず、資金繰りが限界に達した企業が事業断念に追い込まれている。  こうした状況下で「人手不足」で倒産リスクが高まった企業を東京商工リサーチと日本経済新聞が共同で分析した。

2

  • TSRデータインサイト

2025年1-11月の「人手不足」倒産 359件 サービス業他を主体に、年間400件に迫る

深刻さを増す人手不足が、倒産のトリガーになりつつある。2025年11月の「人手不足」倒産は34件(前年同月比70.0%増)と大幅に上昇、6カ月連続で前年同月を上回った。1-11月累計は359件(前年同期比34.4%増)と過去最多を更新し、400件も視野に入ってきた。

3

  • TSRデータインサイト

【社長が事業をやめる時】 ~消えるクリーニング店、コスト高で途絶えた白い蒸気~

厚生労働省によると、全国のクリーニング店は2023年度で7万670店、2004年度以降の20年間で5割以上減少した。 この現実を突きつけられるようなクリーニング店の倒産を聞きつけ、現地へ向かった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年1-11月の「税金滞納」倒産は147件 資本金1千万円未満の小・零細企業が約6割

2025年11月の「税金(社会保険料を含む)滞納」倒産は10件(前年同月比9.0%減)で、3カ月連続で前年同月を下回った。1-11月累計は147件(前年同期比11.9%減)で、この10年間では2024年の167件に次ぐ2番目の高水準で推移している。

5

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

TOPへ