• TSR速報

 JHS(株)ほか1社

※画像は実際の企業と関係はありません

※画像は実際の企業と関係はありません

 JHS(株)(福山市)と関連の(株)カイロス(東京都千代田区)は6月25日、東京地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には鐘ヶ江洋祐弁護士(長島・大野・常松法律事務所、千代田区丸の内2-7-2)が選任された。
 負債は、JHSが債権者35名に対して約20億円、カイロスが債権者15名に対して約15億円で、2社合計約35億円。
 

 2社ともに、6月3日に東京地裁に民事再生法の適用を申請した日本住宅サービスコンシューマー(株)(福山市)と、JHSホールディングス(株)(目黒区)の関連会社。
 JHSは、太陽光発電システムの施工や販売を手掛けていた。高圧発電所向けの設置工事や低圧発電所のパッケージ販売などにも対応し、2017年9月期には23億3497万円の売上高をあげていた。
 しかし、その後はFIT(固定価格買取制度)の下落に伴う受注苦戦や引き渡しの遅れなどから減収傾向が続いていた。また、2022年4月1日には、日本住宅サービスコンシューマーに一部の事業を譲渡。業容を縮小させながら事業を継続していたが、一部取引先とのトラブルや従業員の退職なども重なっていた。
 カイロスは、太陽光発電システム関連の資材の販売などを手掛けていた。
 こうしたなか、グループの経営悪化により、日本住宅サービスコンシューマーとJHSホールディングスが民事再生法の適用を申請し、JHSとカイロスは破産により清算することとなった。

※JHS(株)(TSRコード:722029802、法人番号:8240001035170、福山市春日町5-8-40、設立2007(平成19)年10月3日、資本金3000万円)
※(株)カイロス(TSRコード:018268021、法人番号:7060001028400、東京都千代田区霞が関1-4-1、設立2016(平成28)年6月17日、資本金500万円)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【解説】秀和システムの法的整理、異変察知は「船井電機より前」

(株)秀和システム(TSRコード:292007680、東京都)への問い合せは、船井電機(株)(TSRコード:697425274、大阪府)の破産の前後から急増した。ところが、あるベテラン審査マンは「ERIが弾けた時からマークしていた」と耳打ちする。

2

  • TSRデータインサイト

2025年3月期決算(6月27日時点) 上場企業「役員報酬1億円以上開示企業」調査

2025年3月期決算の上場企業の多くで株主総会が開催された。6月27日までに2025年3月期の有価証券報告書を2,130社が提出した。このうち、役員報酬1億円以上の開示は343社、開示人数は859人で、前年の社数(336社)および人数(818人)を超え、過去最多を更新した。

3

  • TSRデータインサイト

1-6月の「訪問介護」倒産 2年連続で最多 ヘルパー不足と報酬改定で苦境が鮮明に

参議院選挙の争点の一つでもある介護業界の倒産が加速している。2025年上半期(1-6月)の「訪問介護」の倒産が45件(前年同期比12.5%増)に達し、2年連続で過去最多を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

船井電機の債権者集会、異例の会社側「出席者ゼロ」、原田義昭氏は入場拒否

破産手続き中の船井電機(株)(TSRコード:697425274、大阪府)の第1回債権者集会が7月2日、東京地裁で開かれた。商業登記上の代表取締役である原田義昭氏は地裁に姿を見せたものの出席が認めらなかった。会社側から債務者席への着座がない異例の事態で14時から始まった。

5

  • TSRデータインサイト

1-6月の「人手不足」倒産 上半期最多の172件 賃上げの波に乗れず、「従業員退職」が3割増

中小企業で人手不足の深刻な影響が広がっている。2025年上半期(1-6月)の「人手不足」が一因の倒産は、上半期で最多の172件(前年同月比17.8%増)に達した。

TOPへ