• TSR速報

(株)アルカディア

アルカディア本社

アルカディア本社

コロナ雇用調整助成金不正受給で返還命令を受けた

 2月25日、事業を停止し破産手続きの準備に入っていた(株)アルカディア(久留米市)は3月21日、福岡地裁久留米支部より破産開始決定を受けた。破産管財人には白水由布子弁護士(からたち法律事務所、同市原古賀町18-11)が選任された。
 負債総額は約40億円(2024年8月期決算時点)。九州・沖縄の結婚式場運営会社としては過去最大。

 1973年12月、大川市のパン製造業者がホテル事業へ進出したのがはじまりで、同社から分離独立する形で(株)ロイヤルパークホテルとして当社を設立した。しかし、ホテル事業の業績が低迷したため、2002年9月に欧米様式の結婚式場「ロイヤルパークアルカディア」をオープン。「邸宅ウェディング」の商標登録も行い、ハウスウェディング事業に転換した。
 以降、小倉や佐賀、太宰府に結婚式場を開業して業容を拡大。2015年12月には福岡市天神に旗艦店となる「QUANTIC(クアンティック)」を開業し、2017年8月期にはピークとなる売上高約46億8000万円を計上した。

 しかし、「新型コロナウイルス」感染拡大の影響で挙式の延期や中止が相次いだため、2020年8月期の売上高は約24億3500万円に落ち込み、約6億円の赤字を計上。2021年8月期はさらに利用客が減少したため、売上高は約12億9300万円に落ち込み、約2億3400万円の赤字となった。
 2022年8月期以降は、挙式の延期や中止は減少したものの、少子化による市場縮小や婚姻数の減少など取り巻く環境は厳しく、2024年8月期は売上高約21億円に対して、約5億2700万円の赤字を計上し、同期末時点で約6億円の債務超過に陥っていた。

 雇用調整助成金などで資金繰りを繋いでいたが、2025年2月、大串元社長を含む幹部が従業員の休業日数を水増しし、新型コロナの雇用調整助成金を不正に受け取った疑いにより逮捕。2月25日には福岡労働局が当社に対して、違約金などを含め約12億円の返還を命じたことを公表。事業継続が困難となり、2月26日以降の挙式・披露宴・宴会がすべて実施できなくなっていた。

※(株)アルカディア(TSRコード:930096622、法人番号:9290001050024、久留米市宮ノ陣3-3-28、設立1989(平成1)年3月、資本金1000万円)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「調剤薬局」の倒産が止まらない、過去最多の38件 大手は統合再編へ、小規模店は倒産が加速

2025年に倒産した「調剤薬局」は、38件(前年比35.7%増)と大幅に増加し、過去最多を更新した。 これまで最多だった前年の28件をさらに10件上回り、2年連続で過去最多を更新した。

2

  • TSRデータインサイト

2025年「訪問介護」倒産 91件、3年連続で最多更新 「売上不振」が 8割超、マイナス改定が重しに

介護報酬のマイナス改定やヘルパー不足などで深刻な経営環境にある訪問介護業界の倒産が、2025年は91件(前年比12.3%増)で調査開始以来、過去最多だったことがわかった。

3

  • TSRデータインサイト

2025年の「粉もん」倒産 過去最多の28件 物価高、人手不足が直撃、近畿が7割超える

物価高がお好み焼き・焼きそば・たこ焼き店など、いわゆる「粉もん」を直撃している。2025年の「粉もん」店の倒産は、集計を開始した2009年以降、最多の28件(前年比33.3%増)を記録したことがわかった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年の「人手不足」倒産は過去最多の397件 「賃上げ疲れ」が顕在化、「従業員退職」が1.5倍増

2025年の「人手不足」倒産が過去最多となった。人手不足が深刻さを増すなか、2025年の「人手不足」に起因する倒産が4年連続で前年を上回り、過去最多の397件(前年比35.9%増)に達したことがわかった。

5

  • TSRデータインサイト

2025年「介護事業者」倒産 過去最多の176件 「訪問介護」の倒産が突出、認知症GHも増加

2025年の介護事業者(老人福祉・介護事業)の倒産は、176件(前年比2.3%増)で、2年連続で最多を更新した。コロナ禍前の2019年(111件)と比べ、約6割増えた。求人難15件を中心に「人手不足」倒産が29件(前年比45.0%増)と最多を更新した。

TOPへ