• TSR速報

BUONO(株)

BUONOが入居していたビル

BUONOが入居していたビル

脱税を指南したとして代表の逮捕が報じられていた

 BUONO(株)(渋谷区)は2024年8月22日、債権者から東京地裁に破産を申し立てられ1月29日、同地裁より破産開始決定を受けた。
 申立代理人は加藤博太郎弁護士(加藤・轟木法律事務所、港区虎ノ門5-11-1)。
 破産管財人には須嵜由紀弁護士(新千代田総合法律事務所、千代田区神田神保町2-3-1)が選任された。
 負債総額は債権者100名以上に対して30億円を上回る見込み。

 電気料金削減サービスを中心に、業務管理システム開発、ウォーターサーバー事業などを手掛けていた。電気料金削減サービスは、顧客に対して大手電力会社との交渉・切替支援を行い、最安値で電気供給の契約を実現するとしていた。しかし、2022年頃には電気料金の高騰などを受けて、「電気料金に関するコンサルティングの営業活動の再委託」というスキームを考案し、企業から出資を募った。

 このスキームは、クライアントが当社から電気料金に関するコンサルティングの営業活動を受託し、そのまま別会社に再委託するというもので、クライアントは再委託料を経費に計上できる一方、別会社が営業で顧客を獲得すると、当社から「手数料」が支払われるため、再委託料を数年で回収し、さらに利益も得られるというものであった。節税できる上に手数料も入るという触れ込みで勧誘し、集金していた。

 こうしたなか、再委託の実態がなく、脱税を指南したとして2024年2月、東京地検特捜部に法人税法違反で当社代表が逮捕されたと報じられ、動向が注目されていた。

※BUONO(株)(TSR企業コード:294582657、法人番号:8011001072895、渋谷区渋谷3-27-11、設立2012(平成24)年3月)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月の「人手不足」倒産が過去最多 「従業員退職」が前年の1.6倍増、初の年間300件超へ

2025年9月に「人手不足」が一因となった倒産は、調査を開始した2013年以降では月間最多の46件(前年同月比109.0%増)を記録した。また、2025年1-9月累計も、過去最多の285件(前年同期比31.3%増)に達し、人手不足はより深刻さを増していることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

ケーキや和菓子は「高値の花」に、スイーツ店が苦境 倒産は過去20年で最多ペース、競合商品も台頭

街のスイーツ店が苦境に陥っている。材料コストの上昇、酷暑、人手不足が重なり、商品値上げによる高級化も購入機会の減少につながったようだ。2025年1-9月の菓子製造小売の倒産は、過去20年で最多の37件に達した。

3

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月「後継者難」倒産が過去2番目 332件 高齢化が加速、事業承継の支援が急務

代表の高齢化が進み、後継者が不在のため事業に行き詰まる企業が高止まりしている。2025年1-9月の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は332件(前年同期比4.5%減)で、2年ぶりに前年同期を下回った。だが、2025年は過去最多だった前年同期の348件に次ぐ、過去2番目の高水準だった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度上半期の「円安」倒産30件 仕入コスト上昇が卸売業を直撃

2025年度上半期(4-9月)の「円安」関連倒産は、30件(前年同期比31.8%減)だった。上半期では、2022年度以降の円安では前年度の44件に次いで、2番目の高水準になった。

TOPへ