大型倒産(原則負債総額30億円以上)および注目企業の動向
TSR速報
2018/06/22(金)
民事再生開始決定
負債総額負債総額調査中
~破産から一転、民事再生開始決定~
MTGOX本社前にて(平成26年2月撮影)
今回の民事再生開始決定により破産手続きは中止する。
負債は現在調査中。
仮想通貨「ビットコイン」の取引所として機能するサイト「Mt.Gox(マウントゴックス)」を運営していた。海外ユーザー中心に会員数は60万人以上にのぼり世界有数の規模として知名度を有していたが26年2月、システムのバグを悪用した不正アクセスにより、ユーザーや会社保有のビットコインがほぼなくなっていることが判明。事業継続が困難となり26年2月28日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。
しかし、民事再生案の立案や遂行が困難との判断で民事再生法申請が棄却され同年4月24日、東京地裁から破産開始決定を受けていた。
破産手続きが進行していたが、当社が保管していた「ビットコイン」の価格が破産時の約5万円から100万円を超える水準にまで上昇。破産債権に対して100%配当が見通せる状況となっていたが、ビットコインを保有していた債権者は破産時のレートの約5万円が配当の上限とされ、上昇した現在の価格との差額が問題となっていた。
その後、一部債権者は福岡真之介弁護士(西村あさひ法律事務所、千代田区大手町1-1-2)ほかを申立代理人とし29年11月24日、配当上限がないことや破産手続きでは困難だったビットコインでの配当が可能な民事再生法の適用を東京地裁に申し立てた。同日、調査命令を受け調査委員が民事再生法への移行が妥当かを調査。調査委員は条件付きながら民事再生開始決定の要件を満たしていると報告し、東京地裁の判断が注目されていた。
民事再生法の申立代理人の菅野百合弁護士(西村あさひ法律事務所)は東京商工リサーチの取材に対し、「民事再生開始決定により破産手続きにおける懸念が解消されるため、好意的に受け止めている。ビットコイン債権者の権利が最大限、実現されるように今後も活動を行っていく」とコメントした。
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