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2017年(平成29年)8月度こうして倒産した・・・~毎月発生した倒産事例を負債総額順に紹介~

主な大型倒産事例<負債額順>

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ATT(株)

[東京] 保護フィルム等販売

負債総額89億9800万円

 ATT(株)(TSR企業コード:032028687、法人番号:2010501032596、墨田区両国2-17-17、設立平成18年9月、資本金1億円、柴野恒雄社長)は8月28日、東京地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には近藤丸人弁護士(近藤丸人法律事務所、中央区銀座1-8-21、電話03-3567-6261)が選任された。負債総額は89億9800万円。
 防弾ガラス、飛散防止、アパレル、メディカル分野等で使われるポリウレタンのほか、ウレタン製のスマートフォン保護フィルムなどを卸売していた。中国の深圳と香港に事業所を置き、中国企業や国内専門商社等に販売し、平成25年8月期の売上高は13億円をあげていた。その後の売上高は約57億円、約112億円、約374億円と年々急増を続けた。しかし、中国の製品委託加工業者への製造装置・検査装置などの貸与設備への投資が資金負担となり、赤字を計上し債務超過に陥り、25年以降の売上高の異常な増加で一部取引先からは循環取引の疑いもかけられていた。こうしたなか、柴野社長が29年6月22日付で、「当社が循環取引の中心となり取引先に損害を与えた」と謝罪する通知文を取引先に送付し、動向が注目されていた。

千葉フェノール(株)

[東京] フェノール製造

負債総額49億500万円

 千葉フェノール(株)(TSR企業コード:294321853、法人番号:4010401052131、港区東新橋1-5-2、設立平成2年9月、資本金3億円、代表清算人:伊澤一雅氏)は8月14日、東京地裁より特別清算開始決定を受けた。負債総額は49億500万円(平成29年3月期決算時点)。
 三井化学(株)(TSR企業コード:291021514、法人番号:4010401052081、東京都港区)と出光興産(株)(TSR企業コード:290009898、法人番号:9010001011318、千代田区)の合弁会社で、フェノールやアセトンを製造していた。
 平成17年には市場拡大による需要増から生産能力を増強し、20年3月期の売上高は428億3600万円をあげていた。その後は、景気低迷などの影響から24年3月期の売上高は228億1690万円に低下したが、需要が回復して生産能力の増強で26年3月期には売上高が373億3298万円まで回復した。
 こうしたなか、国内需要の減少やアジアでの設備新増設による供給過剰で輸出採算が悪化し、稼働率が低下。親会社が事業構造改革を協議し26年2月、フェノールプラントの停止決定を公表。以降は、清算処理を進め29年6月30日、株主総会の決議により解散していた。

(株)エヌエスコーポレーション

[埼玉] 不動産業

負債総額32億円

 (株)エヌエスコーポレーション(TSR企業コード:310867517、法人番号:8030001010178、さいたま市大宮区仲町2-27、設立平成12年1月、資本金1000万円、白田俊夫社長)は再度の資金ショートを起こし8月8日、行き詰まりを表面化した。負債総額は約32億円(平成28年12月期決算時点)。
 主に都内の物件を取り扱っていた不動産業者で、平成25年12月期は売上高約19億円をあげていた。その後も好物件に恵まれ、28年12月期は売上高約32億円にまで拡大していた。
 しかし、商品物件だった不動産を二重契約したことで違約金が発生し、帳簿外で処理したことで簿外債務が大幅に膨らんでいた。一方で、税金などの滞納もあり、29年に入り各自治体などから所有不動産に対して差押えを受けた。同年6月には一部金融機関がサービサーに債権を譲渡し、新たな資金調達も限界に達した。

(株)東京LB

[東京] 地質調査、土木設計

負債総額30億300万円

 (株)東京LB(TSR企業コード:290149410、法人番号:8430001016837、江戸川区臨海町3-6-4、登記上:札幌市中央区南7条西1-13、設立昭和40年4月、資本金8000万円、代表清算人:山川雅弘氏)は8月14日、札幌地裁より特別清算開始決定を受けた。負債総額は30億300万円(平成28年11月期決算時点)。
 明治時代の財閥、安川敬一郎氏が経営していた明治鉱業(株)(北海道、炭坑経営、昭和44年解散)の地質調査部門が分離する形で設立された。(株)安川電機(TSR企業コード:880002662、法人番号:5290801010767、北九州市八幡西区、東証1部)などの出資を得て、全国の官公庁を中心に地質調査や土木設計等の技術サービスを展開。地形・地質の調査から設計、さらに地滑り防止工事、測量などの調査・解析分析なども行っていた。
 ピーク時の平成8年11月期には100億9037万円の売上高をあげていたが、以降は官公庁受注に関し同業者間競争が激化し、28年11月期は売上高が40億2892万円にまで減少。赤字を散発し、同期には8億4248万円の債務超過に陥っていた。
 29年2月、日本アジアグループ(株)(TSR企業コード:292556900、千代田区、東証1部)の連結会社:国際航業(株)(TSR企業コード:290053935、東京都府中市)などが、当社の全事業を承継する新会社:明治コンサルタント(株)(TSR企業コード:023129956、法人番号:5430001072841、江戸川区、登記上:札幌市中央区)の全株式を取得する譲渡契約が締結された。その後、事業譲渡が完了、当社は6月30日の株主総会の決議により解散していた。

(株)抗菌研究所

[栃木] ホタテ貝殻パウダー製造販売

負債総額27億5900万円

 (株)抗菌研究所(TSR企業コード:262137240、法人番号:1060001013845、那須塩原市鹿野崎175-4、登記上:青森県八戸市北インター工業団地5-104-4、設立平成21年9月、資本金4500万円、丸尾茂明社長、従業員10名)は8月15日、宇都宮地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には安田真道弁護士(安田法律事務所、宇都宮市西大寛1-5-13、電話028-614-8383)が選任された。負債総額は約27億5900万円(平成29年3月期決算時点)。
 平成14年からホタテ貝の貝殻焼成カルシウムについての研究を開始し、ホタテ貝殻パウダーを製品化した。21年9月に法人化し、ホタテ貝殻には土壌改良作用・水質浄化作用や防虫効果などがあることが知られていたが、同社は特殊高熱分解炉と粉砕技術を応用し微粒子化することに成功した。主力商品の「スカロー」は、各種メディアにて取り上げられるなどで、25年3月期の売上高は4億2164万円をあげた。しかし、25年1月に那須塩原市、27年4月に青森県八戸市に新たな製造拠点を開設したことで借入金が急増した。大手コンビニへの販売収入を返済原資に見込んでいたが、案件の長期化などで業績は当初の計画を大きく下回り、資金環境は急速に悪化した。27年12月頃から金融機関への返済や仕入先への支払に支障を来たし、29年3月期の売上高は約4800万円にまで落ち込み、事業継続が困難になった。

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