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2017年(平成29年)6月度こうして倒産した・・・~毎月発生した倒産事例を負債総額順に紹介~

主な大型倒産事例<負債額順>

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タカタ(株)

[東京] 自動車部品製造

負債総額1兆5024億円

 東証1部上場の大手自動車部品メーカーのタカタ(株)(TSR企業コード:295877413、法人番号:5010401052766、品川区東品川2-3-14、登記上:港区赤坂2-12-31、設立平成16年1月、資本金418億6200万円、高田重久社長)と関連のタカタ九州(株)(TSR企業コード:930078128、法人番号:9300001003640、佐賀県多久市東多久町別府2195-4、設立平成3年5月、資本金7000万円、桂田治夫社長)、タカタサービス(株)(TSR企業コード:295053313、法人番号:8010401017618、滋賀県彦根市金沢町1-7、設立昭和54年12月、資本金3000万円、川﨑修社長)は6月26日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。監督委員には宮川勝之弁護士(東京丸の内法律事務所、同区丸の内3―3-1、電話03-3213-1081)が選任された。
 また、海外子会社12社も同日、米国連邦倒産法第11章(チャプター11)に基づく再生手続の適用を米国デラウェア州連邦破産裁判所に申請した。
 会社発表の負債総額は15社合計で約3814億円(平成29年3月31日時点、1ドル=111円換算)だが、各自動車メーカーが負担したリコール(改修・無償修理)費用が総額約1兆3000億円にのぼるとみられ、これを負債に含めると約1兆7000億円が見込まれる。
 製造業の倒産としては、パナソニックプラズマディスプレイ(株)(TSR企業コード:571644155、法人番号:1120901002503、大阪府茨木市)を上回り、戦後最大になった。
 上場企業の倒産は、平成27年9月に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した、東証1部上場の海運業、第一中央汽船(株)(TSR企業コード:291084648、法人番号:2010001113921、東京都中央区)以来1年9カ月ぶり。
 タカタ(株)は、昭和8年に滋賀県彦根市で織物製造会社として創業し、31年11月に自動車用ベルト、農工業用灌漑ホースの製造販売を目的に(株)高田工場(58年12月、タカタ(株)に商号変更)として法人化した。
 織物製造の技術を活かし、35年12月に日本初の自動車用2点式シートベルトを発表。52年12月にチャイルドシート「ガーディアンデラックス」を発売し自動車用エアバッグの製造開発にも乗り出していた。
 平成16年4月、タカタ事業企画(株)(現:タカタ(株))が会社分割によりタカタ(株)(現:TKJ(株)、TSR企業コード:290611300、法人番号:1010401016989、東京都港区)の事業を継承。自動車安全部品の分野ではオートリブ(スウェーデン)、ZFグループ(ドイツ)と並ぶ世界3強の一角に成長し、製品は国内外の自動車メーカーに採用されていた。製造拠点は、滋賀県の工場や連結子会社のタカタ九州(株)(TSR企業コード:930078128、法人番号:9300001003640、佐賀県多久市)のほか、米国、ヨーロッパ、南米、アジアなど世界各国に展開していた。
 21年9月、世界市場シェアの約2割を占めていた同社製エアバッグの欠陥問題が表面化。米国などで異常破裂から死亡事故が発生し、大規模リコールへと発展していた。27年5月、米国子会社のTK HOLDINGS INC.(ミシガン州)を通じ、米国運輸省道路交通安全局に同社製インフレータ(ガス発生装置)に関する不具合情報報告書を提出した。
 28年3月期の連結売上高は前期比11.7%増の7180億300万円を計上したが、リコール関連費用や米国での民事制裁金等、製品保証引当金繰入額の追加などで130億7500万円の最終赤字を計上した。
 その間、再建に関して外部専門家委員会を設置し、28年9月以降、スポンサー候補を入札で絞り込んでいた。29年1月に米国司法省と司法取引に合意し、各自動車メーカーが肩代わりしている総額1兆3000億円超とされるリコール費用の扱いが焦点になっていた。
 5月10日、29年3月期の連結売上高は6625億3300万円に対して、特別損失として米国司法省との司法取引に関連する損失975億4500万円を計上し、795億8800万円の最終赤字となったことを発表。「継続企業の前提に関する注記(ゴーイングコンサーン注記)」を付記していた。
 こうしたなか、外部専門家委員会が、スポンサーに自動車部品メーカーのキー・セイフティー・システムズ社(KSS、アメリカ)を推薦。私的整理を求める創業家側と再建を迅速・確実に進めるため法的手続を求めるスポンサー、自動車メーカー側との調整が難航していたが、最終的に民事再生法の適用による法的手続で再建を図ることを決断した。

(医)社団誠広会

[岐阜] 総合病院・介護福祉施設運営ほか

負債総額87億円

 (医)社団誠広会(TSR企業コード:470130466、法人番号:5200005001407、岐阜市黒野176-5、設立昭和55年9月、理事長:平野恭弘氏)は6月19日、岐阜地裁に民事再生法の適用を申請した。監督委員には神谷慎一弁護士(弁護士法人神谷法律事務所、岐阜市神田町2-12、電話058-266-7910)が選任された。負債総額は約87億円。
 昭和45年の「平野医院」開業を皮切りにして、「平野総合病院」(199床)と「岐阜中央病院」(372床)を運営し、「介護老人保健施設岐阜リハビリテーションホーム」「岐阜中央病院訪問看護ステーション」「岐阜市在宅介護支援センター平野」「岐阜市地域包括支援センター岐北」など、老人介護保険施設の運営も手掛けていた。
 岐阜市北西部最大級の規模を誇り、ピークとなる平成23年3月期の売上高は88億5713万円を計上したが、その後は地域に医療施設が相次いで進出したこともあって、28年3月期には売上高が76億4216万円にまで低下。2億2540万円の赤字を計上した。
 建物の維持改装や新たな医療機器の導入などの設備投資によって借入金への依存度が高まっていたなか、29年3月期には3億2653万円の大幅債務超過へ転落し、今回の措置となった。
 今後は医療機関の支援を主たる事業とするコンサルティング会社の経営支援や金融機関からの融資を受けることにより財政基盤を確保する計画で、事業は通常通り継続しており、誠広会グループの各法人も事業を継続している。

野田興産(株)

[大阪] 分譲マンション企画販売

負債総額45億円

 野田興産(株)(TSR企業コード:652013090、法人番号:8120001125330、大阪市福島区海老江5-2-7、設立平成16年4月、資本金7000万円、秋村啓一社長)は6月7日、大阪地裁に破産を申請した。申請代理人は稲田正毅弁護士(共栄法律事務所、大阪市中央区北浜3-7-12、電話06-6222-5755)。負債総額は約45億円。
 平成8年3月に(株)秋村組(TSR企業コード:650012380、法人番号:9160001010610、滋賀県近江八幡市出町170)の不動産部門として創業。法人改組後は、同社から完全独立を果たし、分譲マンション販売を主体に「グラン・ブルー」のブランド名で展開し、阪神および京滋地区を中心に販売実績を重ねてきた。平成20年3月期には売上高111億7025万円を計上したものの、リーマン・ショック以降、大幅な減収を強いられたうえ、販売物件の回収不能などもあり収益面でも赤字を計上し債務超過に転落した。このため、取引金融機関に対し返済猶予の申し入れを行い、資金繰りの緩和に努めた。一方、所有物件の早期売却を図ったが債務の圧縮は思うように進まず、営業活動が進まない状況に陥っていた。

ダイナテック(株)

[長野] 金属表面の処理加工

負債総額35億7900万円

 ダイナテック(株)(TSR企業コード:420010785、法人番号:7100001013463、松本市和田5511-5、設立昭和28年10月、資本金9999万円、中嶋崇社長、従業員40名)は6月30日、長野地裁松本支部に破産を申請した。負債総額は、債権者約100名に対して約35億7900万円。
 昭和21年11月に創業、電気・電子分野製品向けの外装表面処理や、電磁波シールド用メタルコーティングを行っていた。特に携帯電話向けの加工を手掛けるようになってから業容を拡大し、ピーク時の平成20年3月期には売上高41億7725万円をあげていた。この間、取引先の海外シフトに対応するため多額の費用を投じて中国にも進出し、16年には当社100%出資子会社を中国・天津に、20年には同・シンセンに新たな子会社を設立していた。
 しかし、リーマン・ショックにより受注環境が急激に悪化したことに加え、スマートフォンの普及に伴い当社が手掛ける携帯電話向けの受注が減少し、24年3月期以降の売上高は20億円を割り込み赤字体質に転落、25年3月期には債務超過に陥った。
 その後も業況は回復せず、28年3月期には売上高が6億2318万円にまで後退し、同期末まで5期連続赤字となっていた。リストラ等も行って経営の立て直しを図ってきたが、29年3月期に入っても受注に回復気配は見られず、年間売上高の約5倍にも達した借入金が重荷となって事業継続を断念した。

(株)武州製氷冷蔵

[埼玉] 製氷業

負債総額29億円

 (株)武州製氷冷蔵(TSRコード:311032052、法人番号:6030001085197、熊谷市万吉2550、設立大正9年3月、資本金5800万円、栗原貞雄社長)は6月9日、さいたま地裁熊谷支部より破産開始決定を受けた。破産管財人には安田孝一弁護士(安田法律事務所、熊谷市筑波3-193、電話048-521-8500)が選任された。負債総額は約29億円。
 武州製氷(株)の商号で設立。北関東随一の製氷業者として営業基盤を構築し、平成18年12月期には売上高約10億円を計上した。しかし、設備投資の負担は重く、加えて事業外投資の失敗もあって厳しい資金繰りが続いていた。借入金は約33億円におよび、業績悪化から債務圧縮が困難な状況に陥り、19年3月までに金融機関の借入金はサービサーに債権譲渡される事態となった。
 その後、債権者との話し合いが行われ、同社の事業部門を分離するため、24年6月に武州製氷冷蔵(株)(現:武州製氷(株)、TSR企業コード:314400516、法人番号:9030001093040、熊谷市)を新たに設立し事業を移管。当社は25年1月、現商号に変更し休眠状態となっていた。

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