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2004年(平成16年)4月度こうして倒産した・・・、信用調査、与信管理、倒産情報は東京商工リサーチ。

2004年(平成16年)4月度こうして倒産した・・・ 主な大型倒産事例 <負債額順>
(株)大和エンタープライズ [東京] 不動産業

負債総額 869億円

 (株)大和エンタープライズ(新宿区北新宿2−24−18、設立昭和53年8月、資本金2000万円、鈴木一郎清算人)は昨年12月18日の株主総会で解散を決議していたが、4月2日東京地裁より特別清算手続開始決定を受けた。負債は約869億円。

 同社は昭和53年8月に設立された不動産開発・仲介業者。バブル期に日本長期信用銀行の関連ノンバンクなどから資金を調達し、新宿区北新宿地区の幹線道路整備や市街地整備を中心とする再開発事業に乗り出したが、東京都が計画、推進してきた同地区の再開発事業計画は大きく変更、ずれ込むこととなり進展しなかった。

 このため、バブル崩壊後は取得した不動産価値の劣化が著しく、財務内容が大幅に悪化して事業継続は困難となっていた。近年は所有不動産の売却などで整理を進めてきたが、資産の売却が全て終了したことから今回の申し立てとなった。

環境建設(株) [東京] 総合建設業

負債総額 526億円

 東証2部上場の中堅ゼネコン、環境建設(株)(新宿区新宿4−3−17、設立昭和23年12月、資本金93億5567万2000円、加藤幸彦社長、従業員261名)は、4月14日東京地裁に自己破産を申し立て、同日破産宣告を受けた。負債は約526億6900万円(うち金融債務約344億8800万円、その他債務181億8100万円)。

 同社は昭和23年に大和工業(株)の名で設立され、27年に石原建設(株)に商号変更、37年に東証2部に上場した中堅ゼネコン。長年にわたって石原建設の商号で営業活動し、建築工事60%、土木工事18%、環境事業部門10%、その他事業12%の割合で事業展開。共同住宅建築が得意で、事務所、店舗、工場、倉庫などの建築工事や、自社開発マンション、関連会社を通して病院やリゾート施設も併営していた。ピーク時の平成2年3月期の年商は約530億4000万円をあげていた。

 政界を巻き込む贈収賄事件を引き起こした鉄骨工事・ゴルフ場開発会社の(株)共和(2年11月和議申立、負債総額約2000億円)に対し、簿外保証債務約210億円が発覚して信用不安が蔓延。バブル期の過大な不動産投資もあって借入金も嵩み、単体の負債は約895億円まで膨張していた。このため、4年からミサワホームグループの傘下に入って再建に着手。第三者割当増資に加え、本社ビルの売却などを進める一方で、7年に主要金融機関への資金支援、債務免除を骨子とする再建計画を策定。約108億円の債務免除、関連会社への債務移行、金利の軽減などを受けて有利子負債を大幅に圧縮。11年8月には減資により過去の累損を一掃した。

 また、再建策の一環として12年4月、仙台市のデベロッパー・双葉総合開発(株)と合併。販売用不動産、ゴルフ場、賃貸用不動産等を引き継ぐと共に、借入金やゴルフ預託金などの負債も継承。同時に、商号を石原建設から環境建設へ変更。14年3月期の年商は約400億3600万円まで回復していた。

 その後、建設市況の低迷により主力のマンション建設をはじめ建築・土木受注が減少。不採算受注を手控えたことなどもあり15年3月期は年商316億9600万円にまで落ち込んでいた。これに対し、有利子負債は双葉総合開発と合併したことで逆に膨らみ、15年9月期には335億6300万円を抱え大きな負担となっていた。

 このため石原建設当時に受けていた債務分割弁済を12年より5年間の債務返済の一部繰延べを金融機関に要請。資産売却を行うなど借入金の圧縮を進めていた。

 ところが、実質的な親会社のミサワホームが経営難から再建計画を発表。同グループのオーナーである三澤千代治氏が代表を外れるなどグループ内のリストラを進めてきた。環境建設は三澤千代治氏の個人資産会社が株主でミサワホームの再建スキームとは別個の関係にあったが、三澤氏の求心力が弱まったことから新たなスポンサー探しが必要となり、今年3月1日には不動産事業とゴルフ場事業を分割する新スキームにかけていた。だが、新スキームは整わず、遂に資金調達も目途が立たなくなり破産の申立となった。

(株)鹿沼カントリー倶楽部 [栃木] ゴルフ場経営

負債総額 471億円

 (株)鹿沼カントリー倶楽部(鹿沼市藤江町1545−2、設立昭和44年8月、資本金2000万円、福島文雄社長、従業員60名)は3月31日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立て同日保全命令を受けた。負債は約471億円。

 同社はグループの中核企業。昭和44年に買収したゴルフ場「鹿沼カントリー倶楽部」を経営、昭和39年10月の開業は栃木県下でも古い歴史を持つ名門ゴルフ場として知られる。その後、バブル期にコース増設と共に安価な価格で会員を募り、ピーク時には来場者17万人を数え、平成4年3月期には年商約33億円をあげていた。

 しかし、バブル期に会員権の乱売と金融機関からの資金を利用して、東南アジアでの総合リゾート事業への進出や絵画などにも巨額の資金を注ぎこんでいた。また、6年5月に廃刊した栃木新聞を傘下としたことで多額の保証債務を抱え、12年3月期は年商24億1000万円を計上したものの約71億円の赤字に転落した。

 さらに、個人消費低迷を反映して本業のゴルフ場来場者が減少、14年3月期は年商19億3900万円に減少した。そうした中、今年2月下旬に東京高等裁判所において、預託金据置期間延長措置を無効として預託金の支払を命じる判決が言い渡されたこともあって自力再建は困難と判断、民事再生法による再建を選択した。

 同時に申し立てた主な関連会社概要は次の通り。

・東北縦貫開発(株)

 「鹿沼72カントリークラブ」(栃木県鹿沼市楡木町1475、45ホール)

  負債総額約318億円(うち預託金約108億円)、会員1万6400名。

・(株)栃木ヶ丘ゴルフ倶楽部

 「栃木ヶ丘ゴルフクラブ」(栃木県栃木市細堀町376、18ホール)

  負債総額約272億円(うち預託金額約159億円)、会員1100名。

東京ゼネラル(株) [福岡] 商品先物取引

負債総額 452億円

 東京ゼネラル(株)(福岡市中央区春吉3−21−18、設立昭和35年4月、資本金18億6000万円、飯田克己社長、従業員620名)は、2回目の不渡りを出し銀行取引停止処分を受けた。負債は約452億円。

 同社は昭和35年4月に設立された商品先物取引業者。56年9月、東京ゼネラル貿易(株)に商号変更後、62年5月近畿ゼネラル貿易(株)、ゼネラル貿易(株)を吸収合併し現商号に変更した。

 商品取引法に基づく各種商品の先物取引受託業務を主力に、商品投資販売、金融先物取引、小口債権販売、金地金販売、宝飾品販売、貸金業など業務を多様化、平成4年3月期は年商215億2200万円をあげる業界トップクラスの企業に成長した。また、近年は総合金融企業を目指し、12年2月大塚証券(株)へ資本参加。さらに、12年10月ソフトバンク・ファイナンスグループ及び太陽ゼネラル(株)と共同出資により、国内で初めてオンライン取引専業の商品取引会社としてイー・コモディティ(株)を設立していた。

 しかし、分離保管が義務付けられている顧客からの預かり証拠金が不足しているにもかかわらず、監督官庁の経済産業省と農林水産省に虚偽の報告をしていたため、今年1月13日先物商品取引受託許可を取り消される行政処分を受けていた。これに伴い事業継続は困難となり実質破綻状態に陥っていた。

(株)私市 [大阪] ゴルフ場経営

負債総額 425億円

 整理回収機構(RCC)から会社更生手続開始を申し立てられていた、(株)私市(交野市私市3008−1、設立昭和41年11月、資本金1000万円、浅川吉男社長、従業員400名)と関係会社4社は4月30日に手続開始決定が下りた。負債は約425億円。

 同社は「きさいちカントリークラブ」「堺カントリークラブ」「加茂カントリークラブ」「ラビーム白浜ゴルフクラブ」の4カ所のゴルフ場を経営、平成15年9月期は年商約52億円をあげていた。しかし、不動産の売却損の計上で業績が落ち込んでいたうえ、昨今の客単価の下落もあって借入金の返済が滞り資金繰りが逼迫していた。

 整理回収機構は、放置すればいずれ破綻が避けられないと判断、経営責任の明確化およびゴルフ場のプレイ権を確保することを主眼に5社の会社更生を申し立てていた。

 同時に会社更生手続開始決定が下りた関連会社4社の概要は次の通り。

・協和土木(株)(同所、設立昭和39年2月、資本金3000万円、浅川吉男社長、従業員32名)は、土木・造成工事を手掛けるほか「協和ゴルフ倶楽部」(京都府)の経営も併営、15年10月期の年商は8億9800万円。負債(預託金と借入金の合計)は約60億円。

・(株)ファイブ・ケイ(同市倉治7−40−1、設立昭和53年12月、資本金1000万円、浅川昌彦社長、従業員35名)は、不動産業のほか喫茶・レストラン経営などを手掛け、平成15年11月期の年商は約4億円。負債(預託金と借入金の合計)は約18億3000万円。

・(株)東京私市(千葉県山武郡松尾町八田1563、設立昭和60年2月、資本金1000万円、浅川吉男社長、従業員100名)は、「松尾ゴルフ倶楽部」「加賀カントリークラブ」「山陽国際ゴルフクラブ」を経営、最近の年商は約18億3000万円。負債(預託金と借入金の合計)は約282億円。

(4)九州きさいち(株)(鹿児島県姶良郡加治木町小山田5732、設立昭和47年6月、資本金3000万円、浅川吉男社長、従業員27名)は、「鹿児島国際ゴルフ倶楽部」を経営、最近の年商は3億9300円。負債(預託金と借入金の合計)は約23億円。

道南地熱エネルギー(株) [東京] 地熱資源供給

負債総額 250億円

 道南地熱エネルギー(株)(中央区日本橋小網町8−4、設立昭和51年12月、資本金8億円、金子周介清算人)は3月30日開催の株主総会で解散を決議、翌31日、東京地裁に特別清算手続開始を申し立て同日開始決定を受けた。負債は約250億円。

 同社は昭和51年12月北海道森町で地熱発電用蒸気・熱水供給を目的に日本重化学工業(株)を中心とした出資により設立された地熱資源供給会社。国のエネルギー政策の一環として地熱発電用蒸気熱水を北海道電力に供給、平成12年3月期には年商33億6800万円をあげていた。

 しかし15年3月期は年商20億4200万円にとどまり、地熱発電に対する多額の投資負担から累積赤字は187億8600万円に膨らみ、179億8600万円の債務超過に陥っていた。また、その間に筆頭株主の日本重化学工業が14年2月会社更生手続開始を申し立てたことから同社からの支援も限界となっていた。

 このため、昨年9月北海道電力に対し生産設備を譲渡することで基本合意、今年2月に譲渡手続が完了したことから清算業務を進め今回の申立となった。

(株)ジェネラスコーポレーション [東京] マンション分譲ほか

負債総額 233億円

 東証1部の(株)ジェネラスコーポレーション(旧・地産トーカン(株)、中央区八重洲2−7−12、設立昭和21年7月、資本金91億3998万2000円、渡邉竣社長、従業員189名)は4月26日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立てた。負債は債権者約2000名(金融関係約10社、ゼネコン約130社、敷金等約1300名、その他約500名)に対し約233億2300万円。

 同社は昭和21年に武田興業(株)の商号で設立され、24年5月に東証1部に上場した不動産・観光事業者。商号変更や増資を重ね、39年に地産グループの傘下に入り、51年地産トーカン(株)に商号変更した。

 地産グループの1社としてマンション分譲を柱とした「不動産事業」を主体に、ホテル・レストラン経営の「観光事業」、「スーパー事業」、割烹旅館を中心とする「春帆楼事業」などを展開。不動産事業は「トーカンマンション」を全国で展開するほか、ホテルも主要都市6カ所で開業、バブル期にはスキー場を増設するなど積極的に業容を拡大して、平成2年12月期には年商約620億7500万円をあげていた。

 ところが3年6月、地産グループのオーナーであった竹井博友氏が約33億円の脱税容疑で逮捕されたことから、グループ全体の信用性が大きく低下。さらに、バブル崩壊で不動産事業の環境は一変、マンション分譲の販売数が伸び悩み、不動産への資金が固定化する一方で、資産価値が下落するなど経営状態は悪化した。このため、13年3月にスーパー事業から撤退、不動産・観光事業に経営資源の集中を図るほか、従業員の削減、不採算事業所の閉鎖などの合理化を進めていた。

 こうした中、本体の(株)地産(渋谷区)が、不動産投資とゴルフ場経営の負担が大きく14年8月会社更生手続開始を申し立てた(負債約3200億円)。同社はこの申立に先立ち資金的にも比較的影響が少なかったことからマンション分譲とホテル事業に特化する形で分離、商号も地産トーカン(株)から現社名に変更、「ジェネラスマンション」販売に注力した。

 しかし、同社の株主でもあった地産の会社更生手続開始申立の影響は大きく、以降急速に金融機関及び建設会社などに対する信用不安でマンション開発のための開発資金調達が困難となってきた。このため、工事の発注条件も厳しく、15年12月期は年商127億5400万円と激減し資金繰りも厳しくなった。

 対応策として、今年に入りスポンサーを募って抜本的な経営改善を目指してきたが、最終合意には未だ時間を要すると見込まれ、これ以上の時間を経過すると最悪の事態となるとの判断から民事再生手続開始の申立となった。

赤倉観光開発(株) [東京] スキー場、ゴルフ場、ホテル経営

負債総額 183億円

 

赤倉観光ホテル(株) [東京] ホテル経営

負債総額 17億円

 赤倉観光開発(株)(中央区銀座3−7−1、スキー場・ホテル:新潟県中頸城郡妙高高原町大字田切字西原216、設立昭和35年8月、資本金4000万円、長谷川二朗社長、従業員8名)と系列の(株)赤倉観光ホテル(同所、設立昭和11年1月、資本金5400万円、同社長、従業員32名)の両社は4月22日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立てた。負債は赤倉観光開発が約183億円(うちゴルフ会員使用予約金債務が約13億円)、赤倉観光ホテルが約17億円。

 赤倉観光開発は新潟県の妙高高原町でスキー場やゴルフ場を運営、また同町に所在する老舗ホテル「赤倉観光ホテル」の運営は赤倉観光ホテルが行っていた。両社はいずれも旧大倉財閥グループの資産管理会社大倉事業(株)(同所)の子会社で、大倉事業からの多額の資金支援により営業してきた。

 赤倉観光開発は上信越高原国立公園妙高高原内において日本で最初に国際スキー場の指定を受けた「赤倉観光ホテルスキー場」を、夏場は「赤倉ゴルフコース」(18ホール)やテニス場などの運営管理を手掛け、平成16年4月期は年商約5億円をあげていた。

 赤倉観光ホテルは昭和11年1月に設立された戦前からの名門リゾートホテル。最近では年商約3億5000万円をあげていた。

 しかし、バブル崩壊以降、レジャー産業が衰退、ゴルフ場・スキー場の設備投資や環境保全のための借入が増大したが、これらの借入は親会社の大倉事業からのものだった。そうした中、大倉事業グループは、総合商社である大倉商事(株)(中央区)が平成10年8月自己破産したのをきっかけに、平成14年5月(株)川奈ホテル(中央区)が民事再生手続開始を申し立てるなどグループ内の整理清算を進めてきた。このため、両社は大倉事業の資金援助が受けられなくなり整理の方向を模索していた。

 今回の申立は、同ホテルの顧客だった米国カリフォルニア州在住で全米で食品総合小売業を営み、寿司文化を全米に広めたことでも知られる石井龍二氏から再生協力の内諾を得たことによる措置。この事業再生に当たって今年2月にR・Iコーポレーション(株)(渋谷区神宮前、資本金1000万円)を新設しており、同社に事業譲渡した上で事業再生するという準備も進めている。

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