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2004年(平成16年)8月度こうして倒産した・・・ 主な大型倒産事例 <負債額順>
旭国際開発(株) [兵庫] ゴルフ場経営

負債総額 571億円

 旭国際開発(株)(宝塚市長谷字道谷6−15、設立昭和40年5月、資本金2000万円、辻本夘太郎社長、従業員240名)は8月24日、神戸地裁へ民事再生手続開始を申し立てた。負債は約571億円(預託金約490億円、金融債務約63億円、その他約18億円)。

 同社は昭和40年5月に設立されたゴルフ場経営会社。昭和43年9月に近畿地区では名門コースとして知られる「旭国際宝塚カンツリー倶楽部」(宝塚市、18ホール)をオープンしたのに続き、昭和47年12月「旭国際東條カンツリー倶楽部」(兵庫県加東郡、45ホール)、昭和53年4月「旭国際浜村温泉ゴルフ倶楽部」(鳥取市、36ホール)、昭和58年7月「旭国際姫路ゴルフ倶楽部」(兵庫県神崎郡、18ホール)、平成2年「宇城カンツリー倶楽部」(兵庫県加東郡、18ホール)など5カ所のゴルフ場を経営する。また、各所でプロトーナメントを開催、ピーク時の平成5年3月期には総会員数1万人を超え年商約82億円を計上していた。

 しかし、バブル崩壊後は法人会員の利用が減少、客単価の下落などから15年3月期は年商約40億円に落ち込み赤字に転落、会員権価格も急落し預託金返還請求が相次ぐようになった。返還請求には平成8年頃まで全額一括返還に応じていたが、徐々に資金繰りが悪化、9年以降は分割弁済や会員権の分割を要請する一方、裁判上の和解、裁判外の合意に基づく支払も滞るようになり、判決や和解調書に基づく差押も受けていた。

 対応策として、前本社物件、遊休不動産、「旭国際宝塚カンツリー倶楽部」の9ホールなどの売却でスリム化を進め生き残りを図ってきたが、業況は回復せず今後の公平な預託金返還は困難と判断し民事再生法による再建を決断した。

(株)パインレークゴルフクラブ [大阪] ゴルフ場経営

負債総額 510億円

 (株)パインレークゴルフクラブ(大阪市中央区道修町4−5−10、設立昭和44年10月、資本金4億3000万円、國府光雄社長)は8月24日、大阪地裁へ民事再生手続開始を申し立て同日保全命令を受けた。負債は約510億円(うち債務保証約427億円)。

 同社は信和ゴルフ(株)(京都市下京区)のグループ企業で、昭和58年10月「パインレークゴルフクラブ」(兵庫県西脇市鹿野町字比延山)をオープンした。その後、グループ内の合理化政策の一環としてゴルフ場運営をグループ企業に移管、同コースの不動産賃貸を主業とし、平成15年12月期は年商1億1000万円をあげていた。

 こうした中、理事会で預託金制から株主会員制に移行することを決議し会員に通知したが、会員側からの賛同を得られず今年7月1日一部の会員が京都地裁へ債権者の立場で破産を申し立てていた。当事態を受け会社存続には法的再建をとるしかないと判断して民事再生手続開始を申し立てた。

(株)ジェイ・シー・エム [東京] 駐車場設備機器販売

負債総額 253億円

 (株)ジェイ・シー・エム(港区芝浦1−2−1、設立平成4年6月、資本金9億7700万円、小関文明社長、従業員122名)は8月5日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立て同日保全命令を受けた。負債は約253億1100万円。

 同社は平成4年6月に設立された駐車場設備機器の販売会社。外食産業や時間貸駐車場経営会社などに、駐車場の出入口に設置するゲートや自動発券機などの設備機器の販売並びに保守メンテナンスを手掛ける。また、平成13年からは新規事業としてファミリーレストランなどの外食産業向けに「プラスe」と名付けた情報端末を利用したマルチメディア事業に進出。具体的には通信衛星を介してのゲームや占いなど多彩なコンテンツを有料で提供するもので、同事業が牽引役となり平成12年4月期の年商5億7100万円から15年同期には年商92億4200万円と飛躍的な伸びを見せ株式公開を目指していた。

 しかし、各種機器類の設置費から運営費、保守メンテナンス費に至るすべての費用を負担する「フリーユース」システムをうたい文句に営業を展開してきたため、従来より資金負担が重かったうえ、急速な事業拡大に資金手当てが追いつかず、余裕を欠いた資金繰りが続いていた。

(株)アルシア [東京] リゾートクラブ会員権販売

負債総額 200億円

 (株)アルシア(世田谷区北沢2−2−7、設立昭和47年10月、資本金3000万円、二口城洋社長)は、7月30日東京地裁に自己破産を申し立て同日破産宣告を受けた。負債は約200億円。

 同社は昭和47年10月に設立されたリゾートクラブの開発、運営及び会員権の販売会社。軽井沢、那須高原、伊豆高原、熱海等にスポーツ・宿泊のリゾート施設を開発、その施設の運営や会員権の販売を手掛けていた。昭和61年には大型リゾート施設「浜名湖レークサイドプラザ」をオープンするなど積極的に業容を拡大、平成5年10月期には年商約39億2700万円をあげ、最近では施設の運営業務を(株)浜名湖レークサイドガーデンヴィレッジ(静岡県三ヶ日町)に委託し、同社は会員権の販売・管理業務などに注力していた。

 しかし、施設開発に伴う多額の借入金が収益を大きく圧迫していた。また、市況の低迷から新規会員の獲得が進まず、会員の施設利用も伸び悩み業績が低迷。14年10月期の年商は約20億3100万円にとどまり、赤字計上から大幅な債務超過に転落していた。この間、一部施設や遊休不動産の売却で借入金の圧縮に努めるなど各種合理化を図っていたが、経営の抜本的な立て直しには至らず事業継続が困難と判断し今回の措置となった。

(株)ムラモト [奈良] ゴルフ場経営

負債総額 167億円

 (株)ムラモト(奈良県北葛城郡広陵町平尾11−1、設立平成3年9月、資本金8000万円、大谷全男社長)は7月21日、奈良地裁葛城支部に特別清算手続開始を申し立て、8月2日開始決定を受けた。負債は約167億円。

 同社は平成3年9月、旧:村本建設(株)(現:(株)村本資産管理)の子会社としてゴルフ場の開発・運営を目的に設立された。リゾート型ゴルフ場「センチュリー富士ゴルフ倶楽部」(山梨県富沢町)を経営、平成9年10月期には年商8億8500万円をあげていたが、長引く市況低迷の影響から利用客数が減少、平成14年10月期は年商5億3000万円まで落ち込んでいた。

 その間、平成5年11月に親会社の旧:村本建設が会社更生法を申し立て、親会社からの支援が期待出来ないことから、昨年12月にゴルフ場を大阪府下の不動産業者に売却していた。そうした中、旧:村本建設は債務の前倒し一括弁済に先立ち今年6月新会社の村本建設(株)に業務を移管、更生計画の早期終結を打ち出し、同社も6月24日開催の臨時株主総会で解散を決議していた。

(株)キタブンコーポレーション [兵庫] 不動産販売・賃貸

負債総額 144億円

 

浦島海苔(株) [熊本] 味付海苔製造、板海苔販売

負債総額 133億円

 浦島海苔(株)(玉名市寺田124、設立昭和23年11月、資本金3億6478万円、松本浩典社長、従業員268名)は8月31日、福岡地裁に民事再生手続開始を申し立て同日保全処分決定を受けた。負債は債権者391名に対し約133億2600万円。

 同社は大正3年の創業、昭和23年11月に法人化した味付海苔製造、板海苔販売業者。味付海苔加工業者としては全国トップクラスの業容を誇り、ピーク時の平成5年9月期には年商182億6600万円をあげていた。

 しかし、景気低迷や消費者ニーズの変化から以後の業績はジリ貧を辿り、15年9月期は年商169億6500万円に減少していた。この間、平成13年の有明海産海苔の不作に伴う原材料の高騰で収益力が悪化、そのため経費削減や新製品の開発などで業績回復を図ったが、好転せず民事再生法による再建を決断した。

 

長崎空港カントリー開発(株) [長崎] ゴルフ場・ホテル経営

負債総額 88億円

 長崎空港カントリー開発(株)(長崎県西彼杵郡琴海町戸根郷95、設立昭和62年12月、資本金1億5000万円、大坪實二郎社長、従業員80名)は8月17日、長崎地裁に民事再生手続開始を申し立て同日保全命令を受けた。負債は債権者約600名に対し約88億円。

 同社は昭和62年12月に設立されたゴルフ場・ホテル経営会社。約65億円を投じてゴルフ場とホテルを建設、平成3年10月に両施設をオープンした。ゴルフ場「長崎空港カントリー倶楽部」は、18ホール、6495ヤード、パー72のシーサイドコース、大村湾の島を利用した風光明媚な景観とユニークなレイアウトが特徴、会員以外にもパブリックでのプレイも受け付けている。「ホテルグリーンコースト長崎」は、ゴルフ場に併設したホテルで、ツイン・トリプルほか客室59室と宴会場、プール、テニスコートなどを完備する。

 しかし、バブル崩壊後に会員の募集を開始したため、当初より募集が計画通り進まなかったうえ、来場者の減少や客単価の下落などから業績は低下、16年3月期は年商約4億3000万円にとどまり実質赤字経営が続いていた。そのため、金融債務の返済と会員預託金の返還は困難と判断、民事再生法による再建を選択した。

(株)ニチアン [兵庫] 不動産管理

負債総額 79億円

 (株)ニチアン(神戸市中央区海岸通6、設立昭和57年11月、資本金2億400万円、橋本勝洋社長)は、4月13日開催の株主総会で解散を決議、7月21日神戸地裁より特別清算開始決定を受けた。負債は約79億8835万円。

 同社は昭和57年11月に日本安全警備(株)の商号で旧:兵庫銀行の系列企業として設立された。機械警備、貴重品貨物輸送など警備保障を中心に、ビルメンテナンス、電話工事などの附帯業務を手掛け、平成7年3月期には年商27億5000万円をあげていた。

 しかし、監視センターや輸送用車両の設備投資負担が大きかったのに加え、バブル景気時に積極的に行った不動産投資から借入金が膨らみ、バブル崩壊後は多額の借入金を抱えて厳しい資金繰りが続いていた。

 そのため、平成11年6月に警備業務を別会社に譲渡して所有不動産の管理業務に転換、不動産売却で負債の圧縮を図ってきたが、所有資産の大半が処分されたことで清算手続に入っていた。

 

(株)多賀志 [東京] 美容院経営

負債総額 79億円

 (株)多賀志(台東区東上野3−2−3、設立昭和51年7月、資本金1000万円、山本勝社長、従業員1400名)は8月25日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立てた。負債は債権者約230名に対し約79億円。

 同社は昭和49年6月の創業、51年7月に法人化した美容院の経営会社。代表者夫妻が創業した美容院を基盤にして急速に直営の美容院店舗を拡大、一時はブロック制によるフランチャイズ経営をとったものの、平成5年度から再び直営店舗による経営体制としていた。

 現在では「多賀志美容室」をはじめ「赤いリボン」「天使のハート」などの屋号で店舗を展開、低価格主義で特色を出し全国に200店超の店舗を構え、平成15年2月期には年商約79億4000万円をあげていた。しかし、近年は個人消費低迷の影響から客単価が下落、さらに競合激化で顧客数が伸び悩み、業績不振が続いていた。このため、不採算店の閉鎖などスクラップ&ビルドを積極的に行っていたが、設備投資にかかる負担も大きく財務状況の悪化に歯止めがかからず民事再生手続での再建を図ることになった。

(株)渕紙 [鹿児島] 洋紙・和紙・文具類販売

負債総額 68億円

 (株)渕紙(鹿児島市城西2−6−15、設立昭和23年11月、資本金7350万円、淵上世以子社長、従業員240名)は8月9日、鹿児島地裁に民事再生手続開始を申し立て同日保全命令を受けた。負債は約68億2600万円(うち金融債務約28億8000万円、買掛金約34億円)。

 同社は大正9年4月の創業、昭和23年11月に法人化した老舗の紙製品販売業者。洋紙・和紙など紙製品では県内トップの実績を誇り、そのほかに文具・事務機器などを販売し、ピーク時の平成9年7月期には年商139億7900万円をあげていた。

 しかし、平成11年3月に銀行取引停止処分を受けた(株)ホンダ(東京都渋谷区)に約3億6000万円の不良債権が発生して資金繰りが悪化したうえ、15年7月期は年商109億8400万円に減少、約1億3000万円の営業外収益で黒字を確保したものの売上減少で資金繰りはさらに逼迫していた。そのため、本社不動産、遊休地の売却を計画し財務改善を図ろうとしていたが、計画通り進まず民事再生法による再建を決断した。

(株)荒島商店 [東京] 仮設材・パネル販売

負債総額 60億円

 (株)荒島商店(江東区新木場3−7−14、設立昭和29年4月、資本金6000万円、嶋田孝素社長、従業員32名)は、8月26日銀行取引停止停止処分を受け、事後処理を弁護士に一任した。負債は約60億円。

 同社は昭和7年の創業、29年4月に法人化した70年超の業歴を有する木材販売業者。ビル建築に使用される仮設材、パネル、足場向け木材販売(65%)、内装工事(20%)、カナダ・北米からの輸入材販売(15%)の割合で、ピーク時の平成1年12月期には年商76億9400万円をあげていた。

 しかし、バブル期の不動産投資で資金が固定、このため平成13年には都内に所有する共同テナントビルを売却して有利子負債の圧縮を図ってきた。だが、本業部門が建設市況の低迷で悪化、平成15年12月期は年商37億7300万円まで減少、180万円の利益計上にとどまった。こうした中、8月5日取引先で経営支援してきた(株)ヤマセハセガワ(郡山市)が民事再生手続開始を申し立てたことから、ヤマセハセガワに手形割引などで協力した貸付金約7億円、売掛債権約2億円の合計9億円近くが不良債権化し支えきれなくなった。

(株)埼栄地所 [東京] 不動産業、ゴルフ練習場経営

負債総額 60億円

 (株)埼栄地所(北区赤羽2−4−14、設立平成4年3月、資本金3000万円、今井五郎社長、従業員8名)は、8月20日株主総会の決議により解散し、8月31日東京地裁に特別清算手続開始を申し立てた。負債は金融債務50億円を中心に約60億円。

 同社は旧商号を大栄エステート(株)とし大栄不動産(株)(東京都中央区)の出資を得て、商業ビルの開発・賃貸管理及びゴルフ練習場の経営を行い、15年3月期は年商9億3184万円をあげていた。大阪地区を中心とする商業ビルの取得資金は旧:協和埼玉銀行を中心とする借入金により調達し、ピーク時には100億円近くの借入金を抱えていた。

 しかし、会社によると「バブル崩壊後は不動産市価の減少から借入金の返済ができない状況が続き、所有不動産4物件の売却を進め債務の圧縮を図ってきたが、昨年8月突風による支柱倒壊の被害を受け、主力事業となっていた埼玉県熊谷市のゴルフ練習場(ダイエイゴルフプラザ)が営業できなくなり、収益源も無くなり、最終整理に入ることとした」としている。

 なお、昨年から大栄不動産の傘下から外れており、埼玉県の土木建築業者が主要株主になっていた。また今回の申立に伴い、りそなホールディングスは、「りそな銀行が貸出金49億円、埼玉りそな銀行がその他債権1億円についてそれぞれ取立不能になった」と発表しているが、17年3月期業績見通しに変更はないとしている。

(株)北文建設 [兵庫] 建築工事

負債総額 11億円

 (株)キタブンコーポレーション(姫路市飾磨区野田町127、設立昭和39年7月、資本金9600万円、北純一社長、従業員2名)と関係会社の(株)北文建設(同所、設立昭和58年1月、資本金5000万円、同社長、従業員2名)は、7月14日債権者から神戸地裁へ破産を申し立てられ8月3日破産宣告を受けた。負債はキタブンコーポレーションが約144億円(保証債務約56億円を含む)、北文建設が約11億円。

 キタブンコーポレーションは昭和27年6月の創業、39年7月に法人化した不動産販売、住宅建築工事業者。姫路市内では大手のデベロッパーに数えられ、県下南西部を中心に戸建住宅、マンション分譲を手掛けるほか、バブル期にはゴルフ場経営にも乗り出しピーク時の平成9年9月期には年商114億1500万円をあげていた。

 しかし、近年は不動産市況の悪化や多額の借入負担から経営が悪化、そのため資産処分を進め開発事業を縮小したものの、15年9月期は年商9億9700万円に低下、4期連続で赤字を計上して24億300万円の債務超過に陥っていた。

 北文建設は、キタブンコーポレーションの建設部門として設立された。同社の建築工事を一手に引き受けていたほか、大手建設会社からの受注でピーク時の平成4年6月期には年商83億3400万円をあげていた。

 しかし、同社の事業縮小から15年6月期は年商3億7700万円にまで減少。両社共に昨年1月を以って休業に近い状態に入ったことから関係筋の注目を集めていた。

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