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2004年(平成16年)10月度こうして倒産した・・・、信用調査、与信管理、倒産情報は東京商工リサーチ。

2004年(平成16年)10月度こうして倒産した・・・ 主な大型倒産事例 <負債額順>
信和ゴルフ(株) [大阪] ゴルフ場経営

負債総額 973億円

 信和ゴルフ(株)(大阪市中央区道修町4−5−10、設立昭和45年1月、資本金6000万円、國府光雄社長、従業員230名)と関連会社4社は10月13日、大阪地方裁判所に民事再生手続開始を申し立て同日保全命令を受けた。信和ゴルフの負債は約973億円。

 信和ゴルフは昭和45年1月に設立されたゴルフ場経営会社で、同時に民事再生手続開始を申し立てた関連会社4社は信和ゴルフの100%子会社。 信和ゴルフグループの売上はピーク時の平成9年で約181億円だったが、不況を反映して15年には約123億円に減少、16年はハワイ事業からの撤退(ゴルフ場、ホテルの売却)で約63億円に落ち込む見込みとなったうえ、預託金返還請求の増加から資金繰りが悪化していた。そうした中、グループ会社の(株)パインレークゴルフクラブ(同所)が今年7月1日に一部会員から破産を申し立てられ、対抗して8月24日民事再生手続開始を申し立てた。さらに、信和ゴルフも8月11日退会会員から破産を申し立てられたことから民事再生手続開始を申し立てた。5社は収益弁済による自主再建を目指すとしている。

 同時に民事再生手続開始を申し立てた4社の概要は次の通り。

(1)(株)ゴールデンバレーゴルフ倶楽部

   同所、設立昭和60年2月、資本金1000万円、同社長、負債総額約547億円

(2)(株)チェリーヒルズゴルフクラブ

   同所、設立昭和60年2月、資本金1000万円、同社長、同約590億円

(3)(株)滋賀カントリー倶楽部

   同所、設立昭和47年9月、資本金4800万円、同社長、同約509億円

(4)(株)ジャパンクラシックカントリー倶楽部

   同所、設立昭和47年4月、資本金2000万円、同社長、同約823億円

 

成井農林(株) [福島] 不動産管理

負債総額 511億円

 成井農林(株)(福島県西白河郡西郷村熊倉字屏風谷30−23、設立昭和26年4月、資本金4800万円、成井弘之社長)は10月7日、東京地裁に特別清算手続開始を申し立てた。負債は約511億円(金融債務約225億円、預託金約286億円)。

 同社は明治34年に薪炭業として創業した老舗企業。事業の多角化を進め昭和49年ゴルフ事業に進出、平成2年3月期には年商102億6500万円をあげていた。しかし、景気低迷の影響から業績は低下、15年3月期は年商55億1800万円にまで減少、債務超過に転落したうえ、ゴルフ場の預託金償還期間を迎えたことで事業継続は困難と判断した。

 今年9月1日に同社の事業である「Jクラシックゴルフクラブ」(徳島県)を100%子会社の(株)熊倉興産へ、「北海道クラシックゴルフクラブ」「帯広白樺カントリークラブ」「北海道クラシックゴルフクラブ帯広コース」「北海道メイプルゴルフクラブ」「郡山熱海カントリークラブ」「白河国際カントリークラブ」の6つのゴルフ場を同じく100%子会社の(株)クラシックに営業譲渡した。

 また、昨年には福島県猪苗代町と石川県、徳島県で経営するガラス館や地ビール館などの観光事業部門と建築事業部門、エイトゴルフガーデンを関係会社の親正産業(株)に営業譲渡している。

 

東京温泉(株) [東京] サウナ、飲食店、不動産賃貸

負債総額 331億円

 東京温泉(株)(中央区銀座6−13−16、設立昭和25年5月、資本金4500万円、許斐勝彦社長、従業員220名)は10月28日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立てた。負債は金融債務を中心に約331億円。

 同社は昭和25年、「東京温泉」の名称でサウナを主体とした特殊公衆浴場経営を目的に設立され、銀座及び東京駅八重洲地下街に店舗を開店。特に東京駅八重洲地下街の「東京温泉」は集客力も高く同社の基幹店となっていた。また平成1年、地上12階地下3階建ての本社ビルを建設し不動産賃貸を手掛けるほか、割烹料理店、焼肉店なども経営し、ピーク時の平成3年1月期には年商約55億円をあげていた。

 しかし、バブル期に借入による株式・不動産投資を積極的に行っていたため、バブル崩壊後は多額の投資損失を抱え、金利負担が経営の重荷となっていた。また、テナントに入っていたパチンコ店の倒産により多額の回収不能が発生。さらに、子会社のゴルフ場運営会社の特別清算により15年1月期には特別損失44億円が発生、18億7100万円の赤字を計上して債務超過に陥っていた。最近は金融機関からの借入が整理回収機構やサービサーなどに移管され信用性は低下。自主再建を断念し民事再生法による再建を選択した。

飯能開発(株) [埼玉] ゴルフ場経営

負債総額 210億円

 飯能開発(株)(飯能市久須美292、設立昭和59年10月、資本金5000万円、吉田公子社長、従業員70名)は10月1日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立てた。負債は約210億円。

 同社は昭和59年10月に設立されたゴルフ場経営会社。61年3月に開発許認可を取得、63年10月高級接待用ゴルフクラブ志向で「飯能グリーンカントリークラブ」を開場した。同ゴルフ場は18ホール、7005ヤード、パー72、100万平方メートルの丘陵コース、飯能市中心街から約10分という好立地で、地形にも恵まれ工期は2年半と短期で終了した。

 平成9年開場10年目を迎え預託金償還期限が到来、償還不能のため期限の10年延長を要請した。平成13年6月には約6割の会員の同意を得ていたとされるが、会員で組織した「飯能グリーンの会」から預託金返還の訴訟を受け、同会との話し合いの結果、株主会員制へ移行することで一応の決着を見ていた。しかし、前オーナーの知人が経営するゴルフ場に貸し付けていた多額の資金が不良債権化し財務内容はさらに悪化のうえ、消費低迷の影響で業績も低下、平成15年9月期は年商9億円にとどまり債務超過に陥っていた。

須賀(株) [神奈川] 不動産賃貸

負債総額 206億円

 須賀(株)(横浜市中区太田町5−67、設立昭和46年6月、資本金2000万円、須賀光夫社長、従業員20名)は、債権者から破産を申し立てられ9月29日横浜地裁より破産宣告を受けた。負債は約206億円。

 同社は昭和42年12月の創業、46年6月に法人化した不動産賃貸業者。バブル期に横浜市中区内の不動産を積極的に購入してビルを建設、ピーク時には約20棟の貸ビルを所有して年商約20億円をあげていた。しかし、近年はテナントの定着率が不安定となり収入は減少、ビル建設時の借入を弁済するだけの原資を確保できない状態に陥っていた。

 この間、所有ビルの売却などで有利子負債の圧縮を図ったが、平成15年3月期は8ビル体制で年商約4億円に落ち込み、多額の売却損で40億円の当期損失を計上、赤字が連続していた。また、未収入家賃が4億円を超え、金融機関への返済も滞るなど資金繰りが悪化していた。

 

(株)古賀乃井 [和歌山] 温泉旅館

負債総額 180億円

 (株)古賀乃井(和歌山県西牟婁郡白浜町3753、設立昭和24年5月、資本金1億8000万円、前田昌一社長、従業員140名)は9月28日、債権者である紀陽銀行から大阪地裁に会社更生手続開始を申し立てられていたが、10月31日開始決定が下りた。負債は約180億円(うち金融債務約174億円)。

 同社は昭和24年5月に設立された温泉旅館の経営会社。日本有数の温泉地である和歌山県白浜地区の老舗旅館として知られ、温泉旅館「ホテル古賀の井」(客室103室、定員419名)、ホテル「コガノイベイホテル」(客室172室、定員502名)を経営。同地区を訪れる年間約100万人の宿泊客の約10%強を確保する地元屈指の旅館で、ピーク時の平成9年12期には年商約36億円をあげていた。

 しかし、個人消費低迷の影響から15年12月期には年商24億3000万円に減少、平成4年7月に約140億円をかけてオープンした地上10階地下2階建ての「コガノイベイホテル」への資金負担が経営を圧迫、38億円超の債務超過に陥っていた。このため主力取引行である紀陽銀行などと再建策を模索してきたが合意に至らず、早期の事業再生を果たすべく紀陽銀行が会社更生手続開始を申し立てた。

札幌芙蓉ビル(株) [東京] 不動産業

負債総額 112億円

 札幌芙蓉ビル(株)(中央区日本橋1−1−7、設立平成2年3月、資本金1億円、武蔵秀紀清算人)は、9月21日開催の株主総会で解散を決議、10月29日東京地裁に特別清算手続開始を申し立てた。負債は約112億2600万円。

 同社は旧・安田信託銀行(現・みずほ信託銀行)が中心となり設立された不動産会社。「札幌芙蓉ビル」(札幌市中央区)などの不動産賃貸・管理を手掛け、また京都中心部で「京都ホテルオークラ」を運営する京都ホテルの経営再建に係わり、旧・安田信託銀行の親密先として同ホテルの土地建物を取得して賃貸も行ってきた。

 しかし、過去の不動産取得に伴う借入負担が多額にのぼるうえ、今年3月に京都ホテルの3カ年経営再建計画により賃貸料を大幅に減額したことから再建は困難と判断、所有不動産の売却を進め、資産売却をほぼ終えたことから特別清算手続開始を申し立てた。

奥武蔵産業(株) [埼玉] ゴルフ場経営

負債総額 110億円

 奥武蔵産業(株)(埼玉県入間郡越生町上谷1028、設立昭和49年10月、資本金3億円、絹谷紘社長、従業員50名)は10月8日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立てた。負債は約110億円。

 同社は昭和49年10月に設立されたゴルフ場経営会社。54年11月「奥武蔵カントリークラブ」をオープン。同ゴルフ場は18ホール、6433ヤード、パー72、90万平方メートルの丘陵コース。鶴ヶ島インターチェンジより30分で武蔵野の景勝地を背景に立地、平成10年12月期には年商約10億円をあげていた。

 しかし、不況を反映して業績は低迷、15年12月期は年商6億4000万円にまで減少していたうえ、約8億円の預託金償還資金の調達目途が立たず自力再建を断念、民事再生法による再建を選択した。

 

(株)ムサシ・インテリジェント・ビル [石川] 不動産賃貸・管理

負債総額 100億円

 (株)ムサシ・インテリジェント・ビル(金沢市安江町1−1、設立昭和62年4月、資本金5000万円、池野幸雄清算人)は、10月12日金沢地裁より特別清算手続開始決定を受けた。6月30日開催の臨時株主総会で解散を決議して清算手続に入っていた。負債は約100億円。

 同社は昭和62年4月に太陽グループの1社として設立された不動産賃貸・管理会社。同社を中核とする金沢武蔵ヶ辻ビル(金沢市武蔵ヶ辻交差点)を中心に周辺の再開発事業を計画、昭和62年から63年にかけて同ビルや周辺の土地を買収した。投資総額は100億円超に及び、複数の金融機関から融資を受けて投資資金の大半を賄ったが、その後も資金調達が相次ぎ平成6年頃の借入は150億円規模に膨らんでいた。

 しかし、バブル崩壊の影響で再開発計画は難航、収入もビルや駐車場の賃貸料が年間数千万円程度にとどまり毎年億単位の赤字を計上していた。このため、借入返済は延滞が続き、平成10年以降は各金融機関が債権保全から外資系ファンドへの債権譲渡や、昨年3月には破たんした旧・石川銀行の債権が整理回収機構(RCC)へ譲渡された。そうした中、今年5月に一部債権者からの申立により武蔵ヶ辻ビルの同社所有分が競売に掛けられ落札されていた。

フジカラーアサミ(株) [東京] DPE、写真用品販売

負債総額 73億円

 フジカラーアサミ(株)(港区南青山5−8−3、設立昭和37年3月、資本金1億5500万円、羽生田袈裟光社長、従業員209名)は、9月16日東京地裁より特別清算手続開始決定を受けた。負債は労働債権105名を含む120名に対し約73億1000万円。

 同社は昭和18年4月の創業、37年3月(株)浅見写真研究所として法人化したDPE、写真用品の販売業者。40年フジカラー販売(株)の出資を得てフジ系ラボとしてカラーフィルム現像やプリントなどのDPE及び写真用品を販売する。また、生産工場の拡張や電子映像部門への参入に加え、平成10年に(株)埼玉フジカラーと合併、平成10年3月期には年商約140億円をあげていた。

 しかし、その後は消費低迷やデジタルカメラの普及で売上はジリ貧を辿り、16年3月期は年商約100億円まで減少。その間、販売体制の再構築を進める一方、(株)マツヤカラー(板橋区、9月22日破産宣告)を実質傘下に収めるなどして巻き返しを図ったが、業績は伸びず8月23日開催の株主総会で解散を決議、清算手続に入っていた。

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