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我が社は「平成」 全国で1,270社

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公開日付:2018.03.07

 1989年1月8日。昭和天皇の崩御で元号が“平成”に変わった。それから30年が経過する2019年4月30日に平成天皇が約200年ぶりに生前譲位し、“平成”の幕が閉じるまで1年あまりとなった。
 東京商工リサーチでは保有する企業データベース(317万社)を基に、社名に「平成」を冠した企業(以下、「平成」企業)を調査した。これによると、「平成」企業は全国で1,270社で、登録企業数の0.04%にとどまった。また、半数の653社(構成比51.4%)は平成元年から同9年(1997年)までの設立で、“平成”の幕開け直後に集中していたことがわかった。
 産業別では、サービス業他が372社(同29.2%)、建設業が334社(同26.3%)と、この2産業で706社(同55.5%)と半数以上を占めた。業種別では、建設関連、医療、社会福祉・介護事業者が多く、地方の基幹産業や少子高齢化など時代のキーワードになる企業が上位を占めた。


  • 本調査は、東京商工リサーチの企業データベース(317万社)から社名に元号(平成、昭和、大正、明治)を含む企業を抽出し、このうち社名に「平成」を冠した企業を分析した。
  • 社名に含まれる元号は、漢字の「平成」の他、かな・カナ・英文表記を含む。
  • 倒産企業や休廃業・解散企業は含まない。

元号別の企業数 「平成」は「昭和」の半分

 明治以降の元号を社名に含む企業数は5,109社で、このうち「平成」企業は1,270社(構成比24.8%)だった。64年まで続いた「昭和」(2,640社)のほぼ半数(48.1%)で、平成と昭和は年数の長さに比例した構成比となっている。
 一方、「大正」は435社(構成比8.5%)、「明治」は764社(同14.9%)だった。近代産業の黎明期は、会社設立登記の手続きを経ずに個人創業したケースも多く、相対的に企業数は少なかったようだ。

社名に元号を含む企業数

「平成」企業 平成1桁年代の設立が半数

 「平成」企業の1,270社のうち、設立年別をみると、平成1桁年代(平成元年~同9年)の設立が653社(構成比51.4%)と半数を占めた。
 昭和から平成に元号が変わり、新たな元号に対する高い関心がうかがえる。以下、平成10年~同19年設立が216社(同17.0%)、平成20年以降の設立が160社(同12.6%)と、時間の経過につれて「平成」企業の設立は減っていることがわかる。
 会社設立が昭和以前の「平成」企業は、143社(同11.2%)あった。これは元号が平成に変わり、社名を「平成」を冠したものに変えたケース。新たな時代の幕開けの流れに乗り、心機一転を込めて社名変更した企業もあった。

設立年別“平成”社名企業

「平成」企業 サービス業他と建設業が突出 医療・福祉関連事業も多数

 「平成」企業の1,270社を産業別でみると、最多はサービス業他の372社(構成比29.2%)。次いで、建設業が334社(同26.3%)で、上位2産業が全体の55.5%と突出した。以下、不動産業が192社(同15.1%)、製造業が99社(同7.8%)、運輸業が75社(同5.9%)と続く。
 さらに細かい業種別では、最多が総合工事業の156社(同12.2%)だった。以下、不動産取引業の141社(同11.1%)、職別工事業の95社(同7.4%)、設備工事業の83社(同6.5%)と建設関連業種が上位を占めた。また、5位には病院や歯科診療所などの医療法人が中心の医療業が65社(同5.1%)、10位に介護福祉施設などの社会保険・社会福祉・介護事業が41社(同3.2%)にランクインし、医療・福祉関連でも「平成」企業が多かった。
 この他、学校法人を中心とする学校教育も16社(同1.2%)が19位に入り、“平成”に入って開校した大学、幼稚園、専門学校などの教育機関も目立った。

産業別“平成”社名企業

売上高上位はパチンコ、病院、大学などがランクイン

 「平成」企業の売上高トップは、岐阜県内最大手のパチンコチェーンの(株)平成観光(岐阜県多治見市)の1,163億円。同社の設立は“平成”がスタートした平成元年1月8日の翌日、1月9日だった。
 2位は北関東を地盤にパチンコ店を展開する(株)平成興業(茨城県ひたちなか市)の532億円。3位は心臓カテーテル治療では国内トップレベルの治療実績を誇る「小倉記念病院」運営の一般財団法人平成紫川会(北九州市小倉北区)の256億円。4位は(学)帝京平成大学(豊島区)の165億円。帝京大学グループで「帝京技術科学大学」として昭和62年に開学。その後、平成7年に大学名を「帝京平成大学」に変更したことで現社名に変更した。5位は(株)平成建設(静岡県沼津市)の141億円。住宅建築・リフォーム、不動産分譲を手掛け、静岡県を地盤に首都圏でも積極展開し業績を拡大、全国の「平成建設」49社の代表となった。

地区別では関東が最多、「平成」企業率は西高東低

 「平成」企業1,270社の地区別では、最多は関東の433社(構成比34.0%)で、3割を占めた。次いで、近畿の212社(同16.6%)、中部の166社(同13.0%)が続き、企業数が多い東京・大阪・名古屋の三大都市圏が上位を占めた。
 ただ、「平成」企業が地区内の企業に占める比率(「平成」企業率)では、トップは四国の0.07%で、最低だった北海道の0.02%とは0.05ポイントの開きがあった。以下、0.05%台が北陸、九州、中国と続き、企業数でトップの関東も比率では0.03%と低い。「平成」企業率は、西高東低の傾向がみられた。
 県別では、トップが東京都の139社(構成比10.9%)で約1割を占めた。以下、大阪府の104社(同8.1%)、埼玉県の63社(同4.9%)、福岡県の61社(同4.8%)と都市圏が続いた。
 最少は、鳥取県の5社(同0.3%)。また、古くからの伝統が息づく古都、京都府は22社(同1.7%)、奈良県も14社(同1.1%)と少なく、お国柄を反映する結果となった。

地区別“平成”社名企業

 「平成」企業は、新興企業のイメージが強い。ただ、来年は改元を迎え“平成”に対する人々の印象も今後は徐々に変わってくるだろう。同時に「平成」企業は来年以降、順に設立30年を迎えることになる。「平成」企業は新興企業から、実績と信用を備えた老舗企業へと成長していく。
 “平成”は、経済の面からみると怒涛の30年だった。稀有の不況と言われた「バブル崩壊」にはじまり、「金融ビッグバン」、「リーマン・ショック」がほぼ10年ごとに発生、東日本大震災にも見舞われた。一方で、その間には戦後最長の景気拡大も出現した。「平成」の名を冠した企業は全国でわずか0.04%にすぎないが、怒涛の時代を名実ともに体現した生き証人でもある。

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