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“震災から4年”「東日本大震災」関連倒産 負債総額1兆5,381億円

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公開日付:2015.03.09

 3月11日、「東日本大震災」から4年を迎える。「東日本大震災」関連倒産は、1,570件(2月末時点)に達し、負債累計は1兆5,381億2,600万円にのぼった。月次推移では、34カ月連続で前年同月を下回り、発生ペースは鈍化している。しかし、この1年間の月平均は13.8件で推移し、いまだはっきりとした収束がみえず、影響の甚大さを物語った。

東日本大震災関連倒産 震災後月次推移

46都道府県で発生した「震災」関連倒産

 「東日本大震災」関連倒産(累計1,570件)の都道府県別では、島根県を除く46都道府県で関連倒産が発生した。地震や津波の被害が東北沿岸部および茨城県、千葉県などの太平洋側の広範囲に及び、被害の甚大さも相まって影響が全国規模で拡大した。
 震災があった2011年3月以降の、都道府県別の倒産件数に占める「震災」関連倒産の構成比では、宮城県が36.4%で最も高かった。次いで、岩手県29.9%、福島県20.5%、山形県13.9%、青森県11.9%、群馬県9.6%、栃木県8.7%、茨城県8.6%と続く。
 東北6県のうち秋田県(6.1%)を除く5県が2ケタで、震災被害が大きかった太平洋側の3県が上位を占め、全国平均(3.5%)を大きく上回った。
 なお、関連倒産が最多474件だった東京都の倒産件数に占める「震災」関連倒産の構成比は5.3%だった。このほか、北海道が5.3%、大阪府0.6%、愛知県1.3%、福岡県4.4%など。

「東日本大震災」関連 経営破綻状況

産業別 宿泊業や飲食店を中心に「サービス業他」が最多

 産業別では、宿泊業・飲食店などを含む「サービス業他」が410件で最多。次に「製造業」364件、「卸売業」289件、「建設業」195件、「小売業」146件と続く。サービス業他が多いのは、震災被害の規模が大きく、幅広い業種に影響が飛び火したことが挙げられる。
 さらに細分化した業種別では、最多が宿泊業の92件。次いで、総合工事業が82件、飲食店が81件、飲食料品卸売業が80件、食料品製造業が79件の順だった。
 宿泊業は、経営不振企業が多かったところに、震災で、旅行やイベントの自粛から客数の落ち込みに拍車がかかり、経営を支えきれなくなったケースが頻発したことによる。

「間接被害型」が9割を占める

 被害型では、取引先・仕入先の被災による販路縮小や製品・原材料・資材の入手不足、受注キャンセルなどが影響した「間接型」が1,442件(構成比91.8%)だった。これに対し、工場、施設、機械や人的被害を受けた「直接型」が128件(同8.1%)にとどまっている。
 このように、「間接型」がほとんどを占めるのは、2008年秋のリーマン・ショック後の世界同時不況で、経営体力が脆弱だった企業が多く、震災が業績不振に追い打ちをかけたことが挙げられる。一方で、「直接型」が少ないのは、未曾有の災害で、倒産としてはカウントされない「休廃業」に追い込まれた企業が相当数あることも影響したとみられる。

負債額別 1億円未満が約4割を占める

 負債額別では、10億円以上の大型倒産は190件(構成比12.1%)で全体の1割だったのに対し、1千万円以上5千万円未満は311件(同19.8%)、5千万円以上1億円未満が290件(同18.4%)で、負債1億円未満が601件(同38.2%)と約4割を占めた。
 また、従業員数別でも、300人以上が6件(同0.3%)だった一方で、5人未満が609件(同38.7%)になるなど、震災の影響が小・零細企業に大きな打撃となったことを物語った。

まとめ

 「東日本大震災」から4年を前にして、被災地では復興が進み、「震災」関連倒産は緩やかに収束傾向をたどっている。しかし、東北を中心に事業再開したものの、経営が軌道に乗らず事業継続を断念するケースが、いまだに後を絶たない。この中には業歴のある老舗企業も含まれ、震災の深い爪あとから脱却できない企業は多い。

震災関連の集計基準

「震災関連」の経営破綻は、原則として次の3 つのどれかに該当するものを集計している。

  1. 震災により施設・設備・機械等に被害を受けて経営破綻した(直接型)
  2. 以前から経営不振だったが、震災による間接影響を契機に経営破綻した(間接型)
  3. 震災の影響による経営破綻が、取引先や弁護士等への取材で確認できた(直接・間接型)
  • 集計では、すでに震災前に再建型の法的手続を申請しながら、震災による影響で再建を断念し破産手続に移行したケースなどは、倒産件数のダブルカウントになるため集計から除外している。
  • 「震災関連」の経営破綻は下記の「倒産の定義」のいずれかに該当するケースを「倒産」として集計。「事業停止」や「弁護士一任」、「破産手続き中」などの企業は、今後の展開次第で事業再開の可能性もあるため、「実質破綻」として区別した。

倒産の定義(対象:負債額1,000 万円以上の法人および個人企業)

  • 会社更生法、民事再生法、破産、特別清算を裁判所に申請した企業(法的倒産)
  • 手形決済などで6 カ月間に2 回の不渡りを出し、銀行取引停止処分を受けた企業(私的倒産)
  • 企業が経営破綻により事業継続を断念したが、法的手続きを採らず弁護士などに事後を一任して私的整理(内整理)を明らかにした企業(私的倒産)
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