公開日:2012.02.08
2011年 都道府県別 平均負債額調査 ~ 全国平均負債額 過去20年間で最少の2億8,200万円 ~
2011年の企業倒産は、負債5千万円未満の小規模倒産が2社に1社を占め、全国平均負債額が過去20年間で最少の2億8,200万円に低下した。都道府県別では、栃木県が2011年最大の大型倒産となった安愚楽牧場やゴルフ場などが押し上げトップとなった。
本調査は、2011年の企業倒産平均負債額(年間負債総額÷年間倒産件数)を算出し、都道府県別で過去データと比較した。
2011年の全国平均負債額 前年比47.4%減の2億8,200万円
2011年の企業倒産件数が6年ぶりに1万3,000件を下回り、負債総額は3兆5,929億2,000万円で1990年以来21年ぶりに5兆円を割り込んだ。これに伴い2011年企業倒産の全国平均負債額は、前年比2億5,500万円減、47.4%減の2億8,200万円にとどまった。
2011年の全国平均負債額、過去20年間で最少金額
過去の全国平均負債額は、2007年が4億600万円、2008年7億8,500万円、2009年4億4,700万円、2010年5億3,700万円と推移してきた。2011年は1994年(4億円)を下回り、過去20年間で最少金額となった。

都道府県別 栃木県が安愚楽牧場倒産の影響で平均負債額がトップ
2011年の都道府県別において、平均負債額が最大となったのは栃木県の42億3,400万円だった。次に岡山県20億7,400万円、群馬県5億9,100万円、三重県5億8,900万円、宮城県4億7,900万円、青森県4億7,700万円の順。このうちトップの栃木県は、和牛畜産、和牛オーナー制度運営の(株)安愚楽牧場(負債4,330億8,300万円)の大型倒産が影響した。また岡山県は、食品原料、医薬・試薬品等製造の(株)林原(負債1,322億7,100万円)と関連会社の倒産で負債が膨らんだ。
2011年の大型倒産は446件 21年ぶりの500件割れ
負債額別で、負債10億円以上の大型倒産(以下、大型倒産とする)の件数推移をみると、2007年が766件、2008年942件、2009年868件、2010年565件となり、2011年は前年比21.0%減の446件にとどまった。2011年は3年連続で前年を下回るとともに、1990年(244件)以来21年ぶりに500件を下回った。
また大型倒産の年間倒産に占める構成比は、2011年が前年比0.7ポイント低下の3.5%だった。過去データでは、2007年が5.4%、2008年6.0%、2009年5.6%、2010年4.2%と推移し、2011年は1990年(3.7%)以来21年ぶりに4.0%を下回った。
東京・大阪・愛知の大型倒産件数構成比は、過去20年間で最低水準
東京・大阪・愛知の三大都市圏の大型倒産件数構成比をみると、東京都は1999年(416件)の15.1%をピークにして10%前後で推移してきたが、2002年以降は低下を続け、2011年(107件)は過去20年間で最も低い4.2%まで低下した。また大阪府(50件)と愛知県(25件)も、過去20年間で最も低い2%台(大阪2.4%、愛知2.8%)に低下するなど、大都市圏における大型倒産の減少傾向を反映した。
負債5千万円未満の倒産件数構成比 過去20年間で最高の49.9%
これに対して、負債5千万円未満の小規模倒産の年間倒産件数に占める構成比をみると、2007年が43.1%(6,084件)、2008年41.2%(6,455件)、2009年44.0%(6,819件)、2010年48.8%(6,508件)、2011年49.9%(6,359件)となった。
2011年は負債5千万円未満の倒産件数構成比が、過去20年間で最も高い比率を占め、倒産の小規模化を裏付けた。
2011の企業倒産は、金融円滑化法などの政策効果もあって抑制され、負債10億円以上の大型倒産が前年比2割減となった。こうした一方で負債5千万円未満の小規模倒産の比率が上昇し、企業倒産の2社に1社を占めた。
2011年の平均負債額が過去20年間で最小金額にとどまったことは、各種金融支援で資金繰りが緩和されているものの、大震災や円高の影響もあって業績のジリ貧から脱却できない小規模企業が数多いことを浮き彫りにした。今後も目に見える形で景況が改善しない限り、小規模企業の倒産が増勢していくとみられる。

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