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「経営改善支援の取組み実績」調査

地銀・第二地銀 2005年4月〜2006年9月<br>「経営改善支援の取組み実績」調査、信用調査、与信管理、倒産情報は東京商工リサーチ。

公開日:2006.12.18

地銀・第二地銀 2005年4月〜2006年9月
「経営改善支援の取組み実績」調査

 本調査は、地域銀行が「地域密着型金融推進計画」に基づき、2005年4月から2006年9月までの1年半に取り組んだ取引先企業の経営改善状況を調べた。具体的には地銀・第二地銀が公表した「地域密着型金融推進計画の進捗状況」の「経営改善支援の取組み実績」のなかから、「経営改善支援取組み先」と「期末に債務者区分が上昇した先数」を抽出して、

 改善率 は、「期末に債務者区分が上昇した先数」÷「経営改善支援取組み先数」×100で算出した。

 

◎地域金融機関と「地域密着型金融推進計画」

 地域密着型金融とは、金融機関が、長期的な取引関係により得られた情報を活用し、対面交渉を含む質の高いコミュニケーションを通じて融資先企業の経営状況を的確に把握し、これにより中小企業等の金融仲介機能を強化するとともに、金融機関自身の収益向上を図ることを本質としている。金融庁は、2005年3月に公表した「地域密着型金融の機能強化推進に関するアクションプログラム(2005〜2006年度)」において地域金融機関に対して2005年8月末までに「地域密着型金融推進計画」を提出・公表、また半期ごとに進捗状況を公表することを要請した。同計画は、(1)事業再生・中小企業金融の円滑化、(2)経営力の強化、(3)地域の利用者の利便性向上の3つが柱になっている。

 

◎100行の平均改善率は18.2%

 2005年4月から2006年9月までの1年半の「地域密着型金融推進計画」の進捗状況において、「経営改善支援取組み先」と「期末に債務者区分が上昇した先数」を確認できた地銀・第二地銀100行(以下100行とする)では、経営改善支援取組み先が合計2万9,266先、このうち期末に債務者区分が上昇した先数は5,349先にのぼり、全体の平均改善率は18.2%となった。この結果、平均改善率は、6カ月前の2005年度(2005年4月〜2006年3月)時点の14.9%より3.3ポイント上昇した。

◎改善率30%以上が7行

 改善率が高かった銀行は、福邦銀行の45.6%を筆頭にして、西京銀行41.2%、みなと銀行38.0%、武蔵野銀行36.5%、宮崎銀行35.7%、近畿大阪銀行32.4%、清水銀行30.3%の順となった。改善率分布では、30%以上が7行、20%以上30%未満が27行、10%以上20%未満が50行、10%未満が16行だった。

 また期末に債務者区分が上昇した先数が多かったのは、広島銀行の310先を筆頭にして、北洋銀行274先、武蔵野銀行236先、岩手銀行200先、八千代銀行187先、足利銀行180先、近畿大阪銀行141先の順。改善先数の分布では、100先以上13行、50先以上100先未満が28行、10先以上50先未満が52行、10先未満が7行となった。

 

◎改善率、6カ月前より10ポイント上昇が4行 

 100行の個別改善率の6カ月前との比較では、改善率の上昇幅が大きいのは、静岡中央銀行の13.8ポイント上昇を筆頭にして、次に清水銀行13.1ポイント上昇、みなと銀行11.2ポイント上昇、京都銀行10.1ポイント上昇、島根銀行9.8ポイント上昇、第四銀行9.0ポイント上昇と続く。また産業再生機構の地方版である中小企業再生支援協議会との再生支援連携実績(案件持ち込み、連携、再生計画策定など)は、判明分だけで576件にのぼった。

 

◎債務者区分の上昇した先、要注意先が8割占める

 期末に債務者区分が上昇した先を、債務者区分(詳細が確認できた92行、経営改善支援取組み先4,832先)でみると、最も多かったのが「その他要注意先」2,995先と「要管理先」1,048先を合わせた「要注意先」の4,043先(構成比83.6%)で全体の8割を占めた。

 このほか期末に債務者区分が変化しなかった先は、詳細が確認できた92行で1万6,754先にのぼり、経営改善支援取組み先の6割(構成比61.7%)を占めた。

☆       ☆       ☆

 2006年9月期中間決算では、総じて増益となった銀行が目立った。これは景況改善を反映した企業業績の向上や倒産の減少などにより、不良債権処理損失が減ったことや、また過去に計上した貸倒引当金の一部が戻る「戻入益」の発生が影響した。

 地銀・第二地銀の経営改善支援の取組みでは、取引先企業の債務者区分の上昇が銀行の引当金減少に繋がることから、各行が積極的に取り組んだ。しかし、債務者区分の変化しなかった先が経営改善支援企業の6割を占めるなど、依然として企業の経営改善が容易でないことも浮き彫りにした。

 

2005年4月〜2006年9月
改善率が高い地銀・第二地銀
==============
 1,福邦銀行    45.6%
 2,西京銀行    41.2%
 3,みなと銀行   38.0%
 4,武蔵野銀行   36.5%
 5,宮崎銀行    35.7%
 6,近畿大阪銀行  32.4%
 7,清水銀行    30.3%
 8,静岡銀行    29.0%
 9,愛知銀行    28.7%
10,第四銀行    28.4%
==============

 

2005年4月〜2006年9月
改善先数が多い地銀・第二地銀
===============
 1,広島銀行     310先
 2,北洋銀行     274先
 3,武蔵野銀行    236先
 4,岩手銀行     200先
 5,八千代銀行    187先
 6,足利銀行     180先
 7,近畿大阪銀行   141先
 8,南都銀行     121先
 9,札幌銀行     118先
10,第四銀行     117先
===============

 

2005年4月〜2006年9月 改善率分布表
=================
30%以上         7行
20%以上30%未満    27行
10%以上20%未満    50行
10%未満        16行
=================

 

2005年4月〜2006年9月 改善先数分布表
===================
100先以上         13行
 50先以上100先未満    28行
 10先以上 50先未満    52行
 10先未満         7行
===================

 


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