公開日:2005.01.20
2004年宿泊業(ホテル・旅館等)の倒産状況
前年比19.7%増の109件
◎宿泊業(ホテル・旅館等)の倒産、前年比19.7%増
倒産件数の沈静化が目立つなかで、ホテル・旅館など宿泊業の倒産が増加している。2004年(1月〜12月)の宿泊業(ホテル・旅館等)の倒産は、前年比18件増、19.7%増の109件(前年91件)となった。
◎老舗企業の倒産が目立つ
2004年の主な倒産事例としては、(株)ダイヤモンドホテル(東京都・負債301億円・設立昭和27年)、(株)古賀乃井(和歌山県・同180億円・同昭和24年)、(株)古牧温泉渋沢公園(青森県・同130億円・同昭和26年)、十和田観光開発(株)(青森県・同90億円・同平成4年)、岡山会館ホテル(株)(岡山県・同64億円・同昭和36年)、(有)泉屋旅館(福島県・同50億円・創業明治37年)、(株)赤倉観光ホテル(東京都・同17億円・設立昭和11年)、(有)白銀屋(石川県・同14億円・同昭和32年)など、業歴ある企業の倒産が目立つ。
◎負債別、1億円未満が前年比86.6%増
倒産件数が増加した一方で、負債総額は前年比16.6%減の2,018億6,600万円と前年を下回った。これを負債別でみると、1百億円以上の大型倒産が同1件減の5件と、ほぼ前年並みだったのに対して、1千万円以上5千万円未満が同180.0%増の14件、5千万円以上1億円未満が同40.0%増の14件となった。
このように負債1億円未満の倒産は、同86.6%増の28件(前年15件)となり、小規模企業の倒産増加が目を引いた。
◎従業員数別、5人未満が前年比96.1%増
従業員数別では、5人未満が前年比25件増、96.1%増の51件(構成比46.7%)で、小規模企業の倒産増加を裏打ちした。これに対して、50人以上300人未満が同27.7%減の13件となった。また年商別では、1億円未満が同35.1%増の50件(前年37件)となった。
◎原因別、販売不振が過半数を占める
原因別では、販売不振が前年比16.0%増の58件(構成比53.2%)となり、全体の過半数を占めた。また赤字累積は前年同月同数の17件。次に設備投資過大12件、連鎖倒産11件など。
◎形態別、破産が前年比34.6%増
形態別では、破産が前年比34.6%増の35件となり、構成比も同3.6ポイント上昇して32.1%を示した。これに対して再建型の法的手続きである民事再生法は、同18.1%減の18件となった。このように企業の解体・消滅である破産の増加が、厳しい企業淘汰を浮き彫りにした。
2004年における宿泊業倒産の増加は、国内観光の不振に加えて、観測史上最多の台風上陸や、記録的な猛暑など悪天候や異常気象が客足の減少に大きく影響した。
宿泊業は、客数が少なくても固定費(光熱費、水道代、人件費等)がかかる業態のため、特に土日、休日での台風上陸は経営に響いた。さらに過去の設備投資に要した借入負担が重荷になっているところも多く、当面は厳しい経営環境が続くとみられる。
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