経常利益
営業利益に受取利息・配当金などの営業外収益を加算し、支払利息等の営業外費用を控除したもので、会社本来の営業活動から生じた利益に、資産運用・資金調達等に付随する営業外の金融収支を加えたものであり、会社の通常の事業活動の結果で生じた利益といえます。
計算式
【営業利益+(営業外収益-営業外費用)】
経常利益の特徴
本業から稼いだ利益が営業利益とすると、経常利益はこれに財務付随活動などから発生した収益=営業外収益(受取利息、受取配当金など)や費用=営業外費用(支払利息、社債利息など)を加味しているという特徴があり、外部調達資金として金融機関との取引が経常化している今日にあって、営業利益より広い範囲での損益を示す判断材料でもあります。
TSRの視点
日本の企業は、他の国に比較して外部金融(外部から資金調達を行うこと)、中でも間接金融(金融市場から間接的に資金調達を行うこと)が多いといわれており、これはすなわち、金融機関への依存が高いことを意味しています。例えば、本業で利益率が高かったとしても金融機関からの借入金が多かった場合、その分支払利息(営業外費用)が生じてしまい、最終的な利益は少なくなってしまうケースも多くあります。そのことを示すのが、営業利益(本業ベースまでの利益)と経常利益(金融取引も含めた利益)となります。よって、単に数期分の経常利益だけの比較ではなく、各カテゴリーでの利益比較も含めた総合的な分析が与信管理には必須となってきます。
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