公開日:2012.01.01
実録 予期せぬ損害
予期せぬ損害
第120回 大手家電量販店の優越的地位の濫用
大手家電量販店が納入業者に、新店舗の開店準備のために従業員を無償で派遣させて働かせていたとして、公正取引委員会から独占禁止法違反(優越的地位の濫用)により排除命令を出す方針の通知を受け、さらに40億円前後の課徴金納付命令が下される見込みであることが新聞で報道されました。
家電量販店がメーカー等の納入業者に販売協力として、メーカー側から従業員の派遣を受けているということは業界の常識として知られているところであり、他の家電量販店も数年前に同種の排除命令を受けていますが、そのような実態が改善されていないことを窺わせる報道と言えるでしょう。
大手家電量販店もコマーシャルなどで盛んにコンプライアンスを唱えていますが、この問題についてどのように対応するのかについて何も語っていません。
損失隠しをした大手精密機械メーカーもヒューマニズムをイメージさせるコマーシャルを盛んに放映していましたが、事件発覚以来、なにもメッセージを発していません。
そろそろ、消費者は、ことさらコンプライアンスやコーポレートガバナンスをアピールする企業ほど実態は腐敗していることに気づいているのではないでしょうか。
ですから、企業は、「建前的なアピールはもう止め、自社の文化を省みる」という方向に発想を切り替える時期に来ていることを知るべきです。
そうしなければ、いつか、取り返しの付かない予期せぬ損害を被るでしょう。
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