公開日:2012.12.17
負債総額が原則30億円以上の倒産企業および信用変動企業を掲載。
(株)武田ランダムハウスジャパン | [東京] 出版業 |
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破産開始決定 / 負債総額 約9億2600万円
~「アインシュタイン その生涯と宇宙 下巻」の翻訳校正で修正版刊行~
(株)武田ランダムハウスジャパン(TSR企業コード:295833548、千代田区神田錦町1-7、設立昭和47年12月1日、資本金3000万円、武田雄二社長)は12月12日、東京地裁に破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。破産管財人は九石拓也弁護士(ひかり総合法律事務所、港区虎ノ門2-3-22、電話03-3597-8705)。
負債総額は債権者207名に対し約9億2600万円。
もともとは(株)講談社の子会社として飲食事業を目的に設立された会社だったが、講談社と米国ランダムハウス社との合弁事業を開始するため、平成15年5月に当社が(株)ランダムハウス講談社として出版業を創業。ピークとなる平成20年12月期には年商約12億8000万円をあげていた。
しかし、採算は低迷し22年4月には合弁が解消となった。その際に、武田社長が全株を引き受け現商号に変更したが、当時から多額の負債を抱えていた。また、出版不況のため業績が低迷、講談社や金融機関からの借入金で資金繰りを繋いできたが、24年3月期の年商は約3億2000万円に落ち込んでおり、再建の見込みも立たず今回の措置となった。
2011年に刊行した「アインシュタイン その生涯と宇宙 下巻」では、一部の日本語訳について校正・閲覧が不十分だったとして回収、修正版を刊行する事態となり、話題になっていた。