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「東日本大震災」で打撃を受けた三陸地区の動向~沿岸地区の被災企業は全体の67%、全壊企業は27%に及ぶ~、信用調査、与信管理、倒産情報は東京商工リサーチ。

公開日:2011.04.22

「東日本大震災」で打撃を受けた三陸地区の動向~沿岸地区の被災企業は全体の67%、全壊企業は27%に及ぶ~

 平成23年3月11日14時46分、太平洋三陸沖を震源として巨大地震が発生した。

 マグニチュードM9.0の地震は、大正12年の関東大震災のM7.9や、平成6年に発生した北海道東方沖地震M8.2、平成7年に発生した阪神・淡路大震災のM7.3を遥かに超える巨大地震であった。岩手県釜石市、大船渡市は震度6弱を観測。津波の遡上高は宮古の重茂半島で38.9メートルが観測され、過去の明治三陸の大津波時の大船渡市三陸町地区の38.2メートルを超え過去最大となった。この巨大地震による津波は岩手県沿岸の各市町村にも甚大な被害を与え、そこに息づく企業は大きな打撃を受けた。

 東京商工リサーチ盛岡支店では、主要被害地区の確認のため現地に出向き、合わせて国土地理院が撮影した航空写真、日本地理学会災害対応本部津波被災マップ、日本損害保険協会発表の全損地域データと照らし、浸水エリアの企業群も加え分析を行った。

 その結果、沿岸地区の主要企業数は2,769社で、この度の津波による被災企業(全壊・半壊・浸水等)1,857社となり全体の67.06%を占めた。そのうち全壊にまで至った企業(全壊の定義は後述)は748社で全体の27.01%にまで達している。業種別構成は次項以降に記載したデータの通り。沿岸地区主要企業総体の売上高は5,507億円で、被災企業の売上高総体は3,892億円と沿岸地区全体の70.67%を占め、うち全壊企業の売上高は1,934億円と全体の35.12%となる。沿岸地区総体の主要企業従業員数は28,367人で、被災企業に勤務する従業員数は18,631人と総体の65.68%、うち全壊企業の従業員は7,542人と26.59%に及んでいることが判明した。

 

沿岸地区全体の被災企業数 沿岸地区全体の被災企業数

沿岸地区の被災状況

 今回上記のデータには、沿岸地区でのワカメやカキ、ホタテなどの養殖業、また水産加工業を始めとする臨時従業員は含まれておらず、小規模な事業所やパートを含めれば被災企業数や被災企業に勤める従業員の実態は7割を超える可能性がある。

 特に今回の調査・分析で判明した全壊企業の売上高は1,934億円にまで達し、岩手県内の経済に相当の影響を与えることが予測され、また雇用面においても、被災企業に勤務する従業員数は18,631人、全壊企業の従業員は7,542人と厳しい状況が窺われる。

 これまで沿岸の経済を支えて来た企業の多くが被災している状況から雇用の面では先行に厳しさが窺われる。一方で被災された企業は少しずつ歩み始めているところもあるが、沿岸地区の経済は岩手県の経済にも大きく連動している状況だ。

※今回の調査対象は盛岡支店・北上支店管轄の地域を対象としている

対象)宮古市、釜石市、大船渡市、陸前高田市、下閉伊郡(岩泉町、山田町、田野畑村)、上閉伊郡(大槌町)

対象外)久慈市、九戸郡、普代村は八戸支店管轄のため

注1)今回の分析で被災企業とは全壊・半壊を問わず津波による浸水の影響を受けた企業と定義した

注2)全壊企業とは地震保険法による全壊の定義である、主要構造部(土台、柱、壁、屋根等)の損害額が時価50%以上である損害、または焼失もしくは流失した部分の床面積がその建物の延床面積の70%以上である損害を受けた先とした


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