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逆粉飾の手口(3)~キャッシュ・フロー計算書の逆粉飾~

公開日付:2013.10.28


キャッシュ・フロー計算書は、単独での逆粉飾は難しいとされています。

そのため、貸借対照表や、損益計算書の科目操作によって、間接的に行われます。

その特徴としては、キャッシュの減少と、営業・投資・財務それぞれのCFの

配分を悪化させる点にあります。


キャッシュ・フロー計算書の逆粉飾は、結果として貸借対照表・損益計算書の

逆粉飾を裏付けるものとなり、当然、見過ごすわけにはいきません。

そこで今回は、キャッシュ・フロー計算書の逆粉飾の具体的手口について

ご紹介いたします。


・仕入債務の早期支払により現金・預金を少なくする。

  ⇒一時的に現金・預金を少なくし、資金状況を悪く見せます。


・借入の返済を仕入債務の支払にあてる。

  ⇒グループ会社・代表者名義の借入金の返済を、仕入債務の支払にあて、

   借入金額はそのままとし、財務CFの減少を営業CFの減少に振替えます。


・有価証券を簿外売却し、借入金の入金にする。

  ⇒投資CFの増加を、財務CFの増加に振替えます。


・有形固定資産の購入を修繕費(経費)で支出する。

  ⇒経費の支出により、利益が削減され、営業CFの減少となります。


・固定資産の売却収入を前受金や借入金に振替える。

  ⇒投資CFの増加を、営業CFや財務CFの増加に振替えます。


・架空経費の支払い。

  ⇒架空経費を支払い、資金の支出から営業CFを減少させる。

   裏金作り、着服、不正な蓄財にも利用されやすく、有効な逆粉飾の手口。

   特に、値段が分かりにくいモノや、現物がないサービスなどに悪用されます。



上記を整理すると、キャッシュ・フロー計算書の逆粉飾は、


 1.意図的な支出による営業CFの悪化

 2.営業・投資・財務の各CFの配分を悪化させる振替


この2種類が代表的な手口といえます。


また、本来計上すべき資産や支出を計上しない消極的粉飾や、

簿外処理によって、B/SやP/Lに計上されなかった金額も、当然ながら

キャッシュ・フロー計算書に正しく反映されません。

したがって、これらもキャッシュ・フロー計算書の逆粉飾としてみなされます。


キャッシュ・フロー計算書については、粉飾・逆粉飾、いずれの場合も、

B/SやP/Lの勘定科目の操作と連動します。

このため、B/S、P/Lにおいて不自然な計上がみられた場合、キャッシュ・フロー

計算書の粉飾および逆粉飾が行われている可能性が高いといえるでしょう。

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