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逆粉飾の手口(2)~損益計算書の逆粉飾~

公開日付:2013.09.25


損益計算書の逆粉飾は、売上高や利益を少なく・悪化させることです。
中でも、架空費用の支出による裏金づくりや、利益の隠蔽・赤字の計上による
納税額の削減などは、その違法性が明確です。
一方、税制上認められる範囲で合法的な節税もできますが、意図的に費用を増加し、
利益を減少させることは、決算書を読む側として、あまり心象が良くありません。

今回は、悪質な隠蔽から、グレーゾーンの節税まで、損益計算書の逆粉飾の
手口について、ご紹介いたします。


【1.売上の減少】

実際は増収にある売上を減収、または増収幅を少なくみせることです。
審査担当者は、増収に対するプラス評価が特にないにも関わらず、
減収に対しては大きなマイナス評価を与える傾向があり、このため、
業績の良い時に売上を隠蔽し、業績悪化の際に備える場合ががあります。
この場合、単年度には逆粉飾であっても、複数年度・長期では調整され正
しい数値に戻るため、その違法性は結果的に低いといえる
ただ、裏金作りのための売上の削減が常態化している場合には、注意が必要です。

例.
 ・売上を計上しない。売上伝票を処理しない。レジに打ち込まない。
 ・売上を販売先に預け、裏金作りに利用する。
 ・売上計上を来期に繰り越す。
 ・架空の返品や値引きを起票する。
 ・社内処理では安値販売・値引き販売として、その差額を裏金にする。

【2.売上原価の増加】

売上原価を増加させる方法としては、大きく分けて「当期仕入高の増加」と、
「期末棚卸高の減少」の2種類があります。

例.
 ・仕入高を過大計上し、実際の仕入額との差額は仕入先に預け、裏金作りに利用する。
 ・子会社(グループ会社)から高く仕入れる。
 ・来期の仕入を今期に計上する。
 ・販売費及び一般管理費の人件費を製造原価に計上する。
 ・期末在庫の評価損を過大計上する。
 ・販売可能な商品を不良品として償却し、棚卸減耗損を過大計上する。

【3.販売費及び一般管理費の増加】

販売費及び一般管理費の増加は、経費の増加による支出とみせながら、
その資金を裏金や代表者の蓄財などに充当するため、単純な浪費とは異なります。
ただ、課税対象となる基準額に達するまで、費用の増加による調整は、逆粉飾ではなく、
合法的な節税とみなされ(厳密には逆粉飾)、判断は難しいといえます。

例.
 ・来期の経費を今期に計上する。
 ・減価償却費を最大限に計上する。
 ・役員報酬の増加。
  ⇒株主総会時に次期の損益を予想し、役員報酬を増額し経費を増やす。
 ・社宅/社用車の個人利用。
 ・接待交際費の利用。
  ⇒一人5,000円以下の交際費は税法上の交際費から除外できる。
 ・日当の支払い。
  ⇒出張などの際に支払う日当を支払わず、裏金にプールする。

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