ホーム > メールマガジン > 取引先リスクマネジメント ~取引・信用リスクの把握~

取引先リスクマネジメント ~取引・信用リスクの把握~

公開日付:2013.07.25


取引・信用リスクとは、商品や製品の仕入・販売及びサービスの依頼・提供などの
商取引において発生するリスクすべてを指します。一般的には、販売先や受注先などの
取引先に関するリスクのみがクローズアップされますが、仕入先や外注先・事業サービス
提供会社など、すべての取引先においてリスクは存在します。

今回は、取引・信用リスクを把握するために、自社をとりまく利害関係者が有するリスクの
例を以下のように列挙しました。
また、そのリスクの根本となる原因を6種類に分類しましたので、あわせてご説明いたします。

■ 取引先とリスク

取引・信用リスクを発見し把握するには、まず自社がどのような取引先と関わりを
持っているのかを把握し、その取引内容と関係を整理します。そして、そこに存在する
潜在的なリスクを列挙することで明らかになります。
以下は、一般的な企業の取引先と、その取引内容によってもたらされるリスクの例を
整理したものです。

・販売先:売上不振、競争力低下、信用度低下、押し込み販売、乱売、販売先喪失、
     債務不履行、手形不渡、物流リスク、在庫状況悪化、商品パクリ など
・販売代理店:独占禁止法違反、商品横流し、乱売、安値販売、商品・顧客情報の流出 など
・投資先:株価の下落、配当低下 など
・融資先、貸付先:返済の遅延、貸付・融資焦付 など
・預金先:金利の引き下げ、引き上げ難 など
・賃貸先:賃貸物件の転貸、賃貸物件の喪失、賃貸料焦付 など
・仕入先:商品供給遅延・停止、品質不良、原料価格高騰、欠陥商品、安全・衛生不良、
     公害、物流リスク、経営不振、技術力低下、信用度低下 など
・外注先、加工先:納期遅れ、納入停止、知的財産権侵害、欠陥商品、公害、
     技術力低下、過大・過小設備、機械整備不良、情報流出、過剰生産 など
・借入先:金利引き上げ、返済期限の早期化、期限の利益喪失、債権譲渡 など
・リース、賃借先:保守・修理不良、保証金焦付、アフターサービス不良 など
・警備、清掃、修理業者:役提供停止、不良サービス、サービスの中断・停止 など
・フランチャイザー:信用度低下、経営支援なし、商品供給ストップ など
・フランチャイジー:経営放棄、違反経営、ロイヤルティー不払、看板換え など
・マスコミ:誤報による信用毀損・名誉毀損 など

■リスク発生の原因

上記のとおり、それぞれの取引先におけるリスクには、極めて数多くのものがあります。
しかし、その根本となる原因は以下の6つに集約することができます。

1.不良経営/低レベル経営

元来経営のレベルが低かったり、経営姿勢が不真面目であったりするために、
満足できる商品やサービスの提供ができない場合があります。
また、経理面がルーズで、約定どおりの決済をしない場合や、資金的に余裕がありながらも、
利己的な金銭感覚から、わざと支払いを遅らせる場合なども該当します。

2.経営悪化/資金繰り難

元々は健全な経営で、提供する商品やサービスに問題はなく、また支払い振りも良好で
あったのに、業績の不振から資金繰りが悪化し、商品やサービスの品質が低下したり、
支払遅延を起こしている場合です。

3.倒産/破産

経営悪化や資金難がさらに進行し、倒産や破産に至った場合、通常の支払は行われず、
商品やサービスの提供もストップします。
取引関係が支払、回収のどちらであるかを問わず、その対応を迫られることになり、
予想外の損害を被ることとなります。

4.法令違反/契約違反/権利侵害

取引先が法令や契約・権利についての認識が乏しいほか、認識があってもその対応を
しないなどの場合は、大きな損害を受けることになります。
取引先もそれ相応のペナルティーを受けますが、その対応や手続きをとることも無駄な
出費であり、二次被害へと損害は拡大します。

5.詐欺/悪徳商法

法令違反や契約違反・権利侵害は、ある程度健全な企業がその対応の拙さによって
起こるものですが、詐欺や悪徳商法は初めからその犯罪性を認識し、意図的に行われるもの
もあります。その場合、相手が用意周到な準備をもって臨んでいるため、こちらも
備えがなければ、損害を受ける可能性が高いといえます。
本社からの予算指示や業務命令によって、業績の維持及び拡大に苦労している営業部や事業部、
それも信用管理に十分な手間をかけることができない地方支店などが狙われやすい傾向にあります。

6.反社会的勢力企業・つながりのある企業

反社会的勢力企業やそのつながりのある企業との取引は、絶対に避けるべきです。
取引上のトラブルや行き違いがあった場合には、交渉の精神的負担が大きく、
場合によっては強制的に経済的負担を強いられることもあります。さらに他の取引先に
その関係を知られることによる信用度の低下、取引先の喪失など、死活問題になることがあります。

上記の特徴を持った、いわゆる「危ない会社」を把握するために、取引先の情報を
幅広く・正確に入手することが必要です。
HPなどで公開されている情報が、経営状態を正確に開示している場合もありますが、
経営内容が悪い場合は開示しないのが一般的です。また、それはいわゆる「危ない会社」ほど
悪質となり、情報の入手も難しくなります。
このような会社との取引から被害を受けることがないように、幅広い内容の情報を入手することと、
複数の情報源を持つことが与信管理上は重要となってきます。

TSRネットショップ TSRの商品がオンラインで購入できます!

インターネットエラベル TSRがオススメする就職・営業に役立つ地域の優良企業紹介サイト

TSR Express 1日2回の倒産情報配信・検索サービス

メルマガ登録 無料セミナーやイベントを優先的にご案内!

TSRの会社案内
TSRの会社案内
東京商工リサーチ(TSR)の会社情報をお伝えいたします!

ページの先頭へ