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今さら聞けない決算書の読み方(1)~貸借対照表編~

公開日付:2013.04.23


4月は新人入社や人事異動が盛んに行われる時期となりますので、
ちょうど今頃、社内研修で決算書の読み方等を指導されている企業様も
多いのではないでしょうか。

そこで今回から3回シリーズで、「今さら聞けない決算書の読み方」
と題しまして、決算書の読み方で与信管理担当者としてぜひ押さえておいて
いただきたいポイントを大勘定科目ごとにご紹介していきます。
まず第1回目は、与信管理の要である「貸借対照表」編です。


≪流動資産のポイント≫

・企業活動の根幹!~現金及び預金~

近年の企業経営において最も重視されている代表格が現金及び預金です。
これは企業活動における根幹ともいえ、そもそも現金・預金がなければ
企業経営は成り立ちません。特に、ひとつの案件に多額の資金を要する
事業体の場合、決済までのつなぎ資金の用意が重要となります。
従って、与信管理においては、最低月商程度は必要と判断し、それ以下や
著しく低い場合には十分な注意が必要です。
また、詳細な資金の流れを把握するためにキャッシュ・フロー計算書を
確認することも同時に必要です。ちなみに、ここでの期末残高が
貸借対照表の現金及び預金の金額となります。


≪固定資産のポイント≫

・過去の不良債権がわかる!~破産更生債権等~

「金融商品に係る会計基準」においては、貸倒見積高の算定にあたり、
債権を一般債権、貸倒懸念債権、破産更生債権の3つに分類しています。
破産更生債権とは、経営破綻または実質的に経営破綻に陥っている
債務者に対する債権です。具体的には、破産手続や更正計画などの
法的手続きが開始された債権、不渡手形などの不良債権が該当します。
もし企業に多額の破産更生債権等が計上されている場合、販売・与信管理
体制が弱い可能性があります。回収不能によって資金不足に陥ってしまう
ケースも想定されるため、十分な注意が必要となります。


≪流動負債のポイント≫

・金額の大幅な変化は要注意!~支払手形・買掛金~

仕入債務には、支払手形と買掛金に大別されます。与信管理において最も
重要となるのは支払サイトです。支払手形の場合、支払期日に決済が
できないと不渡りとなってしまうため、期日内決済が必須です。
一方、買掛金の場合は、これまでの支払サイトから、より長い支払サイト
に変更された場合、資金繰りが厳しくなっている可能性があります
(60日から90日に変更など)。そのため、過去数期の比較から、著しく
支払手形・買掛金の数値が変動している場合、その原因を確認することが
重要となります。


≪固定負債のポイント≫

・借入金と同じ!~社債~

社債とは、企業が資金調達のため、投資家から払込みと引き替えに発行する
債券です。中小企業であれば金融機関から一定の信用度がないと発行は
できません。資本である株式と異なり、発行企業から見ると負債(借入)
となります。一般には機関投資家向けが多く、募集方法としては、取得
対象者が少ない私募と、広く一般から募集する公募があります。
ただ、借入金同様に利息が発生し、償還期限がくれば償還(返済)の必要が
あり、支払利息とあわせたチェックが必要でしょう。


≪資本(純資産)の部のポイント≫

・積み上げられた利益!~利益剰余金~

利益剰余金とは、毎期企業が計上してきた利益(損失)の内、社外に流出させず
企業内に留保したもので、利益を源泉とする剰余金で、赤字となった場合の補填
として利用したり配当原資にもなるので金額は多い方が良いとされています。
ただ、企業活動においては自己資本として留保するだけでは収益は生まれないため、
その留保した分をいかに投資につなげていけるかが課題となります。
与信管理では、適正な額の配当が行われたかを把握するため配当金の額や内部留保
の水準を把握するため自己資本比率(純資産の部÷総資産)などの確認が重要です。


貸借対照表は、自己資本や他人資本によって実施された資金調達における
運用方法のバランスを示しています。調達した資金を上手く資産運用に
生かせるかが、企業を成長させる上で重要となります。株式への傾注投資や
過度の外部資金導入などをなるべく避けた、バランスの良い貸借対照表が
望ましいといえるでしょう。

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